生徒の力生かし中学再建

「いじめ」自死から５年

大津市

　大津市内の中学校でいじめを受けていた生徒が自ら命を絶ってから11日で５年の節目を迎える。在籍していた中学校では、悩みを抱えた生徒が匿名で悩みを文書につづり、文書で別の生徒が助言する仕組みを設けるなど、生徒の力も生かして再建に向けた動きが進む。11日に先立ち、大津市教委の桶谷守教育長が本紙のインタビューに応じ、生徒が亡くなった当時の中学校の現状と課題などについて語った。（３面に続く）

全中学・高校で「英検」

リスニングなどの能力判定

徳島県教委

　徳島県教委は本年度から、全ての公立中学校と高校で、英語の授業時間を使ってリーディング、リスニング能力を判定する民間のテストを導入するなど、広範な英語教育の改善に取り組む。

いじめ対策は　中学生自死から５年

大津市

　大津市の市立中学校で、級友から嫌がらせや暴行を受けるなどして当時２年生だった生徒が自ら命を絶って１１日で満５年。市教委事務局が警察から捜索されるなど当時の関係者の対応が批判を浴びるとともに、いじめ防止対策推進法の制定や教委制度改革に結び付くなど全国に影響をもたらした。現地を歩くとともに、大津市教委の桶谷守教育長と、亡くなった生徒の父親に話を聞いた。（１面から続く）

「ケースメソッド」で知識・スキル生かす力

事務長向け「研修プログラムモデル・テキスト」作成

全国公立小中学校事務職員研究会

　中央教育審議会で「チーム学校」の実現と事務体制の強化が提言され、予算要求などに反映される中、学校事務職員をキャリアに応じて体系的・継続的に育成し、校長の学校経営を支えられる人材にしていこうと、全国公立小中学校事務職員研究会（鳥本安博会長）はこのほど、「研修プログラムモデル及び研修テキスト（事務長編）ver１・０」を作成した。日々の職務や従来の研修等で身に付けた知識やスキルを、教育活動でより良く生かせるように27のケース（事例）を用意した。

進化する里山の保育

五感を使って遊ぶ中　主体的に生きる力育む

けやの森学園（埼玉・狭山市）

　里山での自然的な活動を多く取り入れている埼玉県狭山市のけやの森学園（佐藤朝代園長）。本年度からさらにフィールドが広がった里山の森では、子ども主体の活動が繰り広げられている。

「青い目の人形」を教材化

教科横断的な視点を持つ

京都市立高倉小学校

　日米の友好を願い、故シドニー・ギューリック博士から贈られた「青い目の人形」（名前は「メリー」）がある京都市立高倉小学校（岸田蘭子校長、児童７０８人）。その孫に当たるギューリック３世が５月に同校を訪れ、人形との対面を果たした。世界平和や国際親善など、さまざまな思いが込められた「青い目の人形」。外国語活動と道徳で教材化を図り、本年度から教育活動の一つに位置付けた。学校独自の学習内容になるため、同校では「『自分たちの学校はすごいんだ！』という子どもたちの誇りにつながれば」と期待を寄せている。

NIMBY・世界遺産　地理学習の題材に

森田・神戸大附属中等教育学校教諭

　本年度開催の全国中学校地理教育研究会の研究大会で、神戸大学附属中等教育学校の森田育志教諭が地理学習の題材を提案した。日本地理・世界地理を中心に、その他の社会の分野を総合して考える題材として「NIMBY」「世界遺産」を挙げた。

小・中での土台生かしＡＬ推進

茨城県立牛久高校

　茨城県立牛久高校（木口邦夫校長、生徒７１８人）が９月２８日、アクティブ・ラーニング公開授業・研究協議を開き、県内の高校教員の他、牛久市内の小・中学校の校長、教員ら約１００人が参加した。同校がある牛久市では、平成２２年度から市内全ての小・中学校で「学び合い」の授業を導入。小・中学校における取り組みが徐々に高校現場にも浸透し、次期学習指導要領でうたう主体的・対話的で深い学びの実現が図られてきている。

ＰＴＡが「就活ゼミ」

早い段階から将来の目標を！

前橋市立粕川中学校

　前橋市立粕川中学校のＰＴＡは保護者の力でさまざまな職業に就いている人を講師として招き、仕事の実際とその仕事に就くまでの思いなどを生徒に語ってもらう「就活ゼミ」を平成２４年度から続けている。教職員による進路指導や教育課程内に位置付けた職業体験などに加え、生徒が進路を考える際の一助となってきた。ＰＴＡの本部役員を中心に「教養部」が担当している。

活用広がる「クラウドファンディング」

ネットで資金調達

　インターネットで広く資金を集めるクラウドファンディング。教育分野でも利用する取り組みが目立ってきた。どんな仕組みで、どんな事業があるのか。