特別支援学校新指導要領案 小・中とのつながり重視
資質・能力は「三つの柱」
文科省は17日、特別支援学校小・中学部と幼稚部の学習指導要領の改訂案を公表した。知的障害では、2月に新指導要領案が出された小・中学校とのつながりを重視し、知識・技能などの「三つの柱」に基づき目標や指導内容を整理した。その結果、各教科の内容で大幅に構造化が進んだ。(6面に改訂案)
解説 全国学力調査に英語追加
4技能「統合型」指導への弾みに
中学生を対象にした全国学力・学習状況調査に、平成31年度から英語が追加される。「聞く」「読む」「話す」「書く」を含めた悉皆(しっかい)による初めての4技能調査だ。授業改善の取っ掛かりとなるのか。
全日本中学校長会が28年度調査研究報告書
全日本中学校長会(会長=榎本智司・東京都新宿区立新宿中学校校長)はこのほど平成28年度調査研究報告書をまとめた。教育研究部(部長=小林豊茂・同豊島区立明豊中学校校長)は、教育課程編成・実施やアクティブ・ラーニング(AL)などの現状を、生徒指導部(部長=石鍋浩・同港区立御成門中学校校長)は、部活動の課題などを調査した。対象は全国の423校の校長で約9割が回答、調査時期は昨年10月。(3月13日付で既報)
特別支援学校 学習指導要領改訂案
段階ごとに目標明記、記述も増
文科省が17日に公表した特別支援学校小・中学部と幼稚部の改訂案。小・中学校とのつながりを持たせるため、段階的に教科の目標を明記し、内容構成や記述も大幅に変えた。指導内容はどのように変わるのか、ポイントをまとめた。(1面に本記)
騒音問題 建築の専門家らが提言
保育室に音環境基準を
子どもの声が騒音と捉えられ、各地で新規開所の中止や延期が相次ぐ中、子どもの育ちに必要な音環境は、どうしたら実現できるのか。今月、騒音問題の専門家らの学会が解決に向けたユニークなシンポジウムを開催した。技術的な知見だけでなく、地域とのつながりをつくること、保育の中身を捉え直すなど多様な視点・アイデアが示された。
不登校 克服までの道のり 保護者の思い
親身になって方向性を示して
子どもが不登校になって一番悩むのは保護者。そのときの気持ちを教員に知ってほしいと、小野昌彦・明治学院大学教授の治療で不登校を克服した児童の母親が取材に応じてくれた。子どもの不登校に直面した保護者は、学校に親身な対応を望んでいることが分かってきた。
チャイムの音づくりに挑戦
全児童が縦割り10班で
大阪市立北津守小学校
「キーン、コーン、カーン、コーン」―。授業開始などを知らせるチャイム。音楽教育に重点を置く大阪市立北津守小学校(中谷和博校長、児童101人)では、今月1日から子どもたちが授業で作成したチャイムの音源を使用している。全19曲(教師が作成したものなどを含む)ある。自分たちの作った曲が毎日1回は必ず流れる。そのため、チャイムを意識して自主的・自律的に動く子どもたちが増えているという。
ベテランが「マネージャー」に
決裁権持ち学年を統制
校内OJTで新組織
福岡・宇美町立宇美南中学校
全国的に若手教師が増える中、福岡県宇美町立宇美南中学校(村上伸一校長、生徒264人)では「マネージャー・チーフ制」と呼ばれる校内OJTを意識した新組織を導入し、学校の活性化を図っている。ペアやグループなどの対話活動を軸に授業改善を行い、子どもたちの主体性による生徒会活動も活性化。笑顔で立ち止まってのあいさつや無言清掃も定着している。
生徒が主体的に活動を企画
課題研究、スタディーツアーでの学びを発展
神奈川県立横浜国際高校 SGH活動報告会
平成26年度からスーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定されている神奈川県立横浜国際高校(森慎二校長、生徒674人)が7日、28年度SGH活動報告会を開いた。本年度は1~3年次生全員を対象に教育活動を展開。課題研究や海外フィールドワークといった取り組みを発展させ、生徒自ら主体的に企画・運営に携わる活動も増えてきた。
子どもの貧困対策 学校は民生・児童委員と連携を
古家 眞 東京学芸大特命教授(元小学校長)
経済的に困難な家庭状況にある児童・生徒への支援方策に関する東京学芸大学の研究で、学校と民生・児童委員との連携に目を向ける動きが出ている。公立学校に勤めた後、この研究に同大学特命教授として参加している古家眞さんは、学校側がもっと門戸を開き、民生・児童委員と関わる場面を増やす必要があることを訴えるとともに、民生・児童委員との情報交換を通して、学校からは見えてこない地域事情が見え、課題を抱えた家庭への早期対応ができるようになるという。