ベテラン校長「就任当時の自分」へ言葉を贈るなら
来週から平成30年度が始まり、全国の公立学校には約4500人の新校長と約5500人の新教頭・副校長が着任する見込みだ(本社調べ)。新しい職への期待と不安を胸に抱いた校長、教頭・副校長1年目。定年退職を控えたベテラン校長に当時の自分に贈りたい言葉を挙げてもらった。
いじめ対策で改善勧告 認識不十分な学校も
総務省
総務省は16日、いじめ防止対策推進法が定める「いじめ」の範囲について、一部の学校では認識が不十分であるなどとして文科省に改善を求める勧告を出した。心身に危害が及ぶなど「重大事態」への対応の課題も示した。抽出した教委・学校への調査に基づくもので、同時に、いじめ防止に向けて一定の成果を挙げた対策の例も挙げている。勧告内容・対策などを記した報告書はホームページで公開した。
変わる中学入試「思考力」に重点
今年2月にあった首都圏の中学入試では、思考力を重視した問題や新教科になる英語、プログラミングも出題された。新学習指導要領や大学入試改革を見据えた内容へと中学入試も変わりつつある。小学校側からは、「考え方は小学校教育が目指す方向と大きく離れてはいない」との声が上がっている。
新要領・指針具現化へ 保育の方向性探る
日本保育学会地区研究集会 関東地区より
(社)日本保育学会(会長=汐見稔幸・白梅学園大学学長)は本年度から、新企画として、会員や現場の保育者に向けた地域ごとの研究集会を全国4地域で開催した。関東地区研究集会は「3法令の改定(改訂)を保育実践から語る」をテーマに開かれ、実践提案と対談、講演を通して、新要領・指針を具現化するために必要な保育の方向性を考えた。
新教材「We Can!」で単元づくり
京都市小学校英語活動研究会大会から
5年の提案授業
大菅・上高野小学校教諭
「英語に慣れ親しみ、進んでコミュニケーションを図ろうとする子の育成」をテーマに、京都市小学校英語活動研究会(会長=近藤卓・久我の杜小学校校長)は2月23日、同市総合教育センターで14回研究大会を実施した。新教材「We Can!」(高学年用)を活用した5年単元の授業などを公開。新学習指導要領の全面実施を見据え、近藤会長は「今後も、児童が『見通しと意欲を持って活動できる授業の在り方』を追究していきたい」と述べた。
「学びのユニバーサルデザイン」の視点生かす
自分の特性に応じて多様な学習法から選択
東京・北区立滝野川紅葉中
これからの時代、子どもたちは複雑で予測困難な社会の変化に柔軟に対応し、自分なりに試行錯誤したり多様な人と協働したりしながら、直面する課題を解決しようとする意欲や態度を身に付けることが必要になる。新学習指導要領でも求められているこうした力の育成に向け、東京都北区立滝野川紅葉中学校(吉原健校長、生徒474人)は「学びのユニバーサルデザイン」の視点を生かした授業づくりの研究を進めた。
特別支援学校で弁護士による法教育
東京都立江東特別支援学校
東京都立江東特別支援学校(早川智博校長、生徒110人)で7日、職業学習類型の2・3年の生徒14人を対象に、社会科の時間を利用して「弁護士による法教育」を実施した。主権者教育の一環で、「身近な自分たちの代表を決める」練習を目的とした授業。福井大学社会系教育講座・社会科教育の橋本康弘教授を中心に、関哉直人弁護士(五百蔵洋一法律事務所)など8人の弁護士が協力した。福井大の橋本教授は以前から知的障害のある高校生に対しての法教育を研究・実践している。主権者教育の授業の実施は今回が初めて。
生命の尊さ、生きる喜び伝える
臓器移植法制定から20年
座談会
平成9年に臓器移植法が制定され20年が経過した。22年には臓器移植法改正によって、家族の承諾があれば15歳未満であっても脳死後の臓器提供が可能になった。この間、教育現場では命の重みを伝えるため、臓器移植を題材にした出前授業や、移植体験者として子どもたちに生の尊さを語り掛ける教員らがいる。生命の尊さやより良く生きる喜びなどを扱う「特別の教科道徳」での題材として臓器移植は有効なだけでなく、多様な価値観に触れる「考える道徳」「議論する道徳」を実現できる要素が詰まっている。教育関係者に加え、医療の場で臓器移植に直面している医師らが、その可能性について話し合った。(文中敬称略)
中学生から学ぶ民生委員
回を重ねる「意見発表大会」
東京・八王子市
平成13年に主任児童委員制度が法定化されて以来、東京都八王子市の民生児童委員協議会が中学生社会福祉意見発表大会を催し、今年で18回目を迎えた。子どもの考えに耳を傾けようと研修の一環として始めた。市内の中学校長会と連携し、民生・児童委員が学ぶとともに、中学生に福祉の芽を育む事業となっている。