No.6176号(2019年01月21日号)10面では「自律的に健康生活を送れる生徒育成へ」を掲載

01.21

20190121-01

校の男女格差を調査 教員研修プログラム開発へ

文科省

 教師のなにげない言葉掛けや指導が、生徒の固定的な性別役割分担意識を助長していないか―。文科省が新年度から、中学と高校の現場にジェンダーギャップに関する初めての実態調査を行う。日本で女性の社会進出が遅れている要因の一つに、学校での指導の影響もあると指摘されている。性別の違いに基づく「無意識の偏見」に教師が気付くための研修プログラムの開発などにつなげる。

市内中心部に「サテライト職員室」設置 垣根越え相談、作業

小・中教職員が利用

長野・塩尻市教委

 長野県塩尻市教委は教職員の事務作業を効率化しようと、市内中心部に「サテライト学校職員室」を昨年末に設置し、利用を呼び掛けている。市内の小・中学校の教職員が、他校の教職員との相談や共同作業ができるようになる。長期休業期間中も利用でき、冷房を完備。通勤時間の短縮とより快適な作業環境が見込める。市教委の担当者は「全国でも設置は珍しい」と話す。

教育研究所「現場第一主義」で学校に役立つ存在へ

北村 善春 北海道立教育研究所所長

 地域によって都道府県などの教育研究所・センターと学校現場との距離感はさまざま。現場に役立つ研修・情報を提供してくれると高く評価される所があれば、「(設置場所が)遠くて(心理的にも)遠い」といわれている所もある。北海道立教育研究所では本年度、「現場第一主義で、未来教育の創造を」を経営理念に掲げ、学校に本当に必要とされる場への転換を目指すとともに、所員の研修企画力の向上にも努めてきた。北村善春所長にこの1年の活動を振り返ってもらった。

どう変わる 幼児教育・保育の無償化・上

 消費税率が引き上げられる本年10月1日から実施される、幼児教育・保育の無償化。政府は昨年12月28日に関係閣僚会合を開き、制度の具体的な方針を決めた。今月末に招集される予定の通常国会に関係法案を提出する。そこで、これまでにまとまっている幼児教育・保育の無償化の具体的な内容などについて、2回にわたって紹介する。

児童と「学習計画表」を作成

指導要領全面実施に向け授業改善

東京・台東区立松葉小学校の国語

 新学習指導要領で大切にされている「主体的・対話的で深い学び」による授業改善を目指し、国語科(説明的文章)の研究に取り組む東京都台東区立松葉小学校(坂村達夫校長、児童199人)。発問などを工夫し、子ども一人一人の活発な「対話」を引き出す授業づくりに力を入れて実践を積み重ねている。特色の一つは、教師と子どもが一緒に授業展開を考える「学習計画表」の作成。それをベースに振り返りを行うことで学習意欲も高まり、子どもたちは見通しを持って楽しく学習を進めている。

視察随行報告 ICT活用校の日常に学ぶ

学習規律を徹底させ、常設環境のメリット生かす

愛知・春日井市立出川小学校

 2020年度の学習指導要領全面実施に向けた授業改善、特に学校のICT環境の整備とICT活用教育の充実は急務だ。愛知県春日井市立出川小学校は学習規律の徹底を基盤に据え、日常的なICT活用から「わかりやすい授業の実現」を目指している。積極的に視察を受け入れ、他校と交流する姿は双方の教職員に刺激を与え、若手の育成にもつながっている。視察の様子を取材した。

自律的に健康生活を送れる生徒育成へ

地域・大学・企業とスクラム

睡眠量確保や朝食摂取に力

東京・世田谷区立尾山台中

 生涯にわたって自らの健康生活をセルフコントロールできる生徒の育成に取り組む東京都世田谷区立尾山台中学校(福山隆彦校長、生徒292人)。体力や運動能力の向上だけでなく、睡眠量の確保や朝食の摂取などにも力を入れている。生徒が自律的な生活態度を形成する上で、重点に置くのは課題解決に欠かせない「思考力」「判断力」の育成。地域や保護者の協力の下、学校が一丸となってチームとして教育活動の充実に取り組んでいる。

「総合的な探究」先取り、生きる上での「コア」培う

寄稿

問いを立て、社会とつながるまでの学習過程通じ

酒井 淳平 立命館宇治高校教諭高一主任・研究主任

何のために実施するか?

立命館宇治高校は2018年度より文科省の研究開発学校として「総合的な探究の時間(校内呼称“コア探究”)」を先行実施し、カリキュラム開発に取り組んでいます。
 このように書くと「何を取り組んでいるのか」という「HOW」について聞かれることが多いです。しかし、キャリア教育に取り組んできた自分の経験からも「HOW」ではなく、「WHY」が重要だと強く感じます。
 今回は、本校の総合的な探究の時間の取り組みについて紹介します。読者の皆さんが「なぜ探究なのか」「どのような取り組みが必要なのか」ということについて考えるきっかけになれば幸いです。

図書室カフェで「絆」育む

横浜市

 校内の図書室などを会場に高校生が飲食しながら仲間とおしゃべりを楽しむなどする「校内カフェ」が広まりつつある。始まって4年が過ぎた神奈川県立田奈高校(横浜市)ではNPOの職員やボランティアとして集まった大人を前に生徒は思い思いの時間を過ごす。そんな中で生徒が仲間を増やし大人と語らい、人生の選択肢を増やすことを狙う。個別相談に結び付ける場ともなる。

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