「標準」大幅に上回る授業時数の見直し 学校現場・文科省は
学校の総授業時数を巡り、文科省が今春、標準授業時数を大幅に上回る学校に計画の見直しを求める通知を出した。「教師の負担増加に直結する」として年度途中でも必要に応じて教育課程を修正することを要請した。教員の長時間勤務の解消につなげる狙いがあるが、実現は可能なのか。
(2面に関連記事)
高校生の就職 「1人1社制」の見直し広がる
文科省など検討、今夏にも結論
卒業後に就職を目指す生徒はまず1社に絞って内定を目指す「1人1社制」と呼ばれる仕組みを巡って、国レベルで再検討の動きが進んでいる。校内での調整を経て、生徒は内定が得やすくなる一方、希望から隔たった職場で働く生徒が生まれるとの指摘がある。文科省と厚労省が共同で設けた検討会では、今夏にも、一定の結論を出す見込みだ。
関東甲信越地区小学校長会連絡協議会 研究協議会
関東甲信越地区小学校長会連絡協議会(会長=鬼澤真寿・水戸市立三の丸小学校校長)は6月13、14の両日、同地区小学校長研究協議会千葉大会(実行委員長=中澤泰藏・千葉県木更津市立真舟小学校校長)を千葉市内で開催した。学校経営や教育課程、指導・育成などをテーマに24分散会で48の研究・実践報告があり、これを踏まえてグループ協議を行った。
保護者支援の実践報告
全国私立保育園研究大会熊本市大会
公益社団法人全国私立保育園連盟と一般社団法人熊本市保育園連盟は6月11、12、13の3日間、熊本市で第62回全国私立保育園研究大会熊本市大会を開催した。大会主題は「希望に満ちた子どもたちと 共に歩むために~森と水の都 熊本から元気を~」。参加者が「子どもたちにとって真の保育とは何か」「将来、必要なことは何か」に改めて向き合い、未来に向けた保育について考えた。
インタビュー形式のパフォーマンス評価へ
外国語
年2回 各校のALTと児童で
相模原市教委
新学習指導要領の全面実施に向け、「小学校外国語パフォーマンス評価実践ハンドブック」(A4判、30ページ)を作成した相模原市教委は6月26日、同市立総合学習センターで市内72小学校の外国語教育推進教師を対象に「スピーキング・パフォーマンス評価研修」を行った。来年度から本格的にスタートする小学5・6年生の教科「外国語」。他教科と同じく学習評価を行うことが求められる。同研修を踏まえ、市内の各小学校では2学期以降にALTと児童によるインタビュー形式のパフォーマンス評価を年間2回実施する方針だ。
演劇取り入れマナー、モラル考える
NPO、企業と連携
海城中学・高校(東京・新宿区)
学校生活上のトラブル防止を目的に、私立海城中学・高校(東京都新宿区、柴田澄雄校長、中学986人、高校971人)は中学1年生に向けて演劇を取り入れたワークショップを行っている。俳優や演出家でつくるNPO法人PAVLICと、防犯などに関わる研修を手掛ける(株)ベアラビットの両者の協力の下、年3回実施。通学時のトラブル事例を演劇で示すなどして、生徒たちがモラルやマナーについて考える機会としている。
「探究」で地域の課題解決策考える
「食品ロス」主題に議論重ね、SDGsの学習へつなぐ
神奈川県立山北高校1年
神奈川県立山北高校(藤田正樹校長、生徒630人)は、本年度から総合的な探究の時間で、3年間かけて地域の課題解決策を考える学習を始めた。神奈川県教委からは国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)に関する研究開発校の指定を受け、ベネッセからも助言を受けるなどしながら授業づくりを進めている。6月27日には、教育関係者向けに1年生の授業を公開。食品が生産・流通・販売・消費の過程で廃棄される「食品ロス」の解決策を考える取り組みを紹介した。
PTA母体に「まちづくり」
学区外から児童呼び込む
鳥取市・東郷小地区
全児童数が31人の鳥取市立東郷小学校の学区では、同小学校のPTAを母体としたNPOなどが中心となり、学校の魅力度向上と地域活性化に力を入れている。学区外から児童を受け入れる制度を生かし、31人の児童のうち5人は学区外から入学している。企業や大学、高校と連携し、児童が週に1回、さまざまなスポーツに親しめる場を設けたり、耕作放棄地を使って新たな特産物を生み出したりしてきた。