日本人学校のコロナ対応 ICT駆使、学びの保障へ
世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス。国内の学校では先月末で臨時休業はほぼ解消したが、海外の日本人学校は、全体としては日本よりも厳しい状況にある。それでも、情報通信機器(ICT)を駆使するなどして、子どもたちの学びの保障に努めている。
全家庭の環境整え8月にオンライン授業 大阪・箕面市
文科省は12日、「学びの保障オンラインフォーラム」を実施した。学校休業の長期化に伴う対応について三つの自治体から報告があった。このうち、大阪府箕面市では、夏休み期間中にオンラインで授業と補習を行うという。当日の模様は動画で視聴できる。
日本人学校のコロナ対応 校長が「遠隔学校経営」
全世界に95校ある日本人学校。6月12日の時点では、38校しか再開できていない。日本国内よりも、厳しい状況にある中、現地に渡航できない校長が在宅勤務で学校経営に当たるなど、日本人学校ならではの工夫を重ねている。(1面から続く)
4割以上に学校裁量予算 400万円以上が1割 東京都中学校長会が調査報告
東京都中学校長会(会長=花田茂・国分寺市立第二中学校校長)はこのほど同会教育対策部が全会員を対象に実施した調査報告書をまとめた。調査項目は教育条件整備や教職員人事の現状など多岐にわたり、調査結果は東京都教育庁や都議会各会派など関係機関に提出する要望書の基礎資料として活用している。
オンラインライブ研究会で学び共有 園外研修の機会確保
認定こども園七松幼稚園(兵庫・尼崎市)
新型コロナウイルス感染症の問題が続き、各種園外研修会の中止や延期が相次いでいる。そうした中「他園の保育者と語り合い、学びを共有する機会を確保し続けたい」と、ライブ形式のオンライン研修会を開催する動きが出ている。兵庫県尼崎市の(学)七松学園 認定こども園七松幼稚園(亀山秀郎園長、園児360人)は、有志の園と共に実施している「ソニー幼児教育支援プログラム兵庫地域自主研究会」の本年度第1回を、オンラインライブ研究会として開催した。
教育関連団体の大会・催し 本年度、過半数「中止」に
コロナ影響で「開催予定」の多くは9月以降
日本教育新聞社が教育関連団体に実施した独自アンケートで、約7割が夏以降に行われる本年度の主要大会や主催イベントを「開催中止」もしくは「開催検討中」と回答した。昨年度末から教育界にも影響を与えている新型コロナウイルスによる感染拡大防止のためだ。毎年、この時期に本紙で取り上げている「夏の教育研究集会一覧」に代わり、本年度は秋・冬の各教科等の研究大会(小学校)の情報も交え、6月中旬時点での開催状況について紹介する。
制約下、学ぶ意義感じる授業を工夫 教育課程 こう考える 下
富川 浩 札幌市立羊丘中学校校長
新型コロナウイルス感染拡大防止を受け、臨時休業を続けてきた学校現場。子どもの負担を考慮し、本年度の教育課程を編成し直す必要がある。確かな学びを保障する具体策などに関して、研究者や現職校長から私案や計画を提案してもらい、(上)(中)(下)で紹介する。今回は富川浩・札幌市立羊丘中学校校長に聞いた。
魅力的な地理の授業に 講義と作業で学習意欲向上
今井 英文 山陽学園大学非常勤講師
生徒たちにとって魅力的な地理学習にしようと、授業づくりで工夫を凝らしたのは全国地理教育学会に所属する山陽学園大学非常勤講師の今井英文氏。以前勤務していた岡山県内公立高校での実践で、地理Aを履修した3年生を対象にした取り組みだ。題材は海外旅行。講義と作業学習の組み合わせで学習意欲の向上を図った。年度初めに実施したアンケートでは、「地理が好きでも嫌いでもない」という回答が多い中、授業後に地理学習に興味を持った生徒の姿も多く見られたという。
コロナ禍、学校トイレも清潔に NPOなどが資料
新型コロナウイルスの校内感染を防ぐためには、3密の回避とともに学校のトイレの衛生管理も大切だ。このほど製薬会社とNPO法人「日本トイレ研究所」が教職員向け資料とポスターを作成した。感染対策のため、教職員がトイレの清掃を行っている学校もある。トイレの消毒時の注意点などを確認しておこう。
子どものSNS犯罪被害防ぐには 利用体験に基づく指導を
防犯ジャーナリスト 河合 成樹氏に聞く
新型コロナウイルスの感染拡大による長期学校休業が始まってから、児童・生徒がオンラインゲームやSNSの利用により、犯罪に巻き込まれる心配が普段以上に強まっている。SNSによる未成年の犯罪被害者が増加傾向にある中、子どもたちにはどのように指導をしたらよいのか。防犯ジャーナリストの河合成樹氏に話を聞いた。