副校長・教頭5人に1人「心身とも大変疲労」
7割超が12時間以上勤務
全公教、メンタルヘルスなど調査
小・中学校の副校長・教頭の5人に1人が「心身ともに大変疲れ」ており、何らかの疲れを感じているのは9割に上る―。こんな結果が、全国公立学校教頭会(会長=石黒茂・千葉県鎌ケ谷市立鎌ケ谷小学校教頭)が実施している全国調査で明らかになった。
大津市教委どう変わる
このテーマ キーパーソンとともに
日渡 円 大津市教育委員(兵庫教育大学教授)
現在の教育委員会改革議論のきっかけとなった大津市教育委員会。その教育委員に、昨年12月、宮崎県五ヶ瀬町教育長として多様な改革を実現させた日渡円・兵庫教育大学教授が就任した。越直美市長の打診によるもので、改革を期待されていることがうかがえる人事だ。日渡教授に、委員としての抱負を聞いた。
学期・月ごとの目標「スモールタスク」明示
鹿児島・日置市立東市来中
生徒の学習意欲を育み、教職員が一致団結する組織にするには、分かりやすい合言葉と目標が必要―。鹿児島県日置市立東市来中学校(生徒259人)の隈元浩二郎校長はこのように考え、各学期を「創世記」「発展期」「飛躍期」と名付け、学期と月ごとの目標「スモールタスク」を設定している。取り組むべきことが明確に示されたことで、教職員の「指導のブレ」がなくなり一枚岩になった、タスクが生徒の日常会話になり学力が向上した―といった変化が表れている。
子ども・子育て支援新制度のポイント
制度設計7項目に分け解説
平成27年度からの本格始動を目指す、政府の子ども・子育て支援新制度。昨年4月から、同制度の下で適用される施設・事業の基準や財政支援の算定基準など詳細な制度設計が、「子ども・子育て会議」「子ども・子育て会議基準検討部会」などで協議され、今月中旬までに基本指針や各種認可・認定基準が取りまとめられた。その具体的な内容はどんなものか、これまでに決まった項目ごとに紹介する。
絆を強める学級活動「パイプライン」で心一つに
授業提案 秋吉・東京都にしみたか学園三鷹市立井口小教諭
児童文化研全国大会から
「ひろがる楽しさ あふれる笑顔 豊かな心」をテーマに、全国公立小学校児童文化研究会(会長=遠藤朋子・東京都江東区立第二辰巳小学校校長)の第28回全国大会がこのほど、東京都おおさわ学園三鷹市立大沢台小学校(福田豊校長、児童346人)で実施された。参加者は約400人。同研究会では、劇やゲームなどの児童文化の要素を取り入れ、楽しみながら学習意欲を高める授業研究を行っている。学級活動でパイプを使った取り組みなど、さまざまな提案授業があった。
全教員が指導案、読書も推進
9年間見通した言語力向上で研究発表会
コミュニケーション 生徒9割に自信
東京・渋谷区立渋谷本町学園
小中一貫教育校の東京都渋谷区立渋谷本町学園(樋口郁代統括校長、児童・生徒641人)はこのほど、「9年間を見通した言葉の力の向上」をテーマに研究発表会を開いた。同学園は都や渋谷区の研究指定を受け、言語能力向上の在り方などを探ってきた。
肢体不自由の生徒が遠隔職場実習
独自に開発したコミュニケーションシステムを活用し、会社への通勤が難しい肢体不自由者を在宅勤務で雇用するOKIワークウェル(東京都港区)が、肢体不自由児を対象としたキャリア教育の機会を提供している。中でも、平成16年から始めた遠隔職場実習は、教員の口コミを通じて徐々に全国から実施依頼が届き始めた。25年12月までの受講生徒数は、延べ40人を超える。昨年秋には、東京都立江戸川特別支援学校(田村康二朗校長、児童・生徒169人)高等部に在籍する生徒が自宅で職場実習を行い、将来につながる一歩を踏み出した。
高校を会場に通学合宿
小学生が幅広い世代と触れ合う
千葉県佐倉市など
いつも通りに学校で授業を受けつつ公民館や寺院などに子ども同士で宿泊して一緒に暮らす「通学合宿」。生活の力が高まるとして全国で定着しつつある。中には、公立高校を会場に寝泊まりする小学生を高校生らが支えるアプローチの仕方もある。小学生にとってはより幅広い世代と触れ合うことができ、高校生にとっても成長の機会となる。