他県での経験者、秋選考、日程の前倒し…教員採用試験、各地で工夫
応募者増加目指し幅広く
教員採用試験の倍率が低迷する中、各地の教育委員会が工夫を凝らし、より幅広い層からの応募を目指している。徳島県教委は10月に、教員経験者を対象とした受験機会を創設。県外からの受験を見込む。茨城県教委は、日程を前倒しして受験者数の確保を狙う。
心理的安全性、学級でどう確保 教員の言葉掛け・心構えが鍵
経営効率を高めるためのヒントとしてビジネス界で注目を集めてきた「心理的安全性」(psychological safety)。その理念を学級経営の中に取り入れ、児童・生徒が安心して学校で過ごせるようにしようとする動きがある。学級全体への指導を通して、子どもたちの心理的安全性を確保するためのポイントは。
子ども、教職員、保護者、地域住民…皆が学校創るデザイナーに
義務教育学校 千葉・八千代市立阿蘇米本学園 上
3小1中の統合を受け、昨年度に開校した義務教育学校の千葉県八千代市立阿蘇米本学園(嶺岸秀一校長、児童・生徒505人)。嶺岸校長は着任早々から、子どもや教職員、保護者、地域住民、市教委など関係者全員が、新しい学校を「共創」するデザイナーであると明言し、旧来型の学校像にとらわれず、それぞれが「やってみたい」ことに挑戦できるようにしてきた。今回は学園の概要やシステム、次回は校則を作らず、皆で議論して形にした「あそよなルール」を紹介する。
「未来へつなぐ幼児教育の創造」目指す 全国国公立幼稚園・こども園教育研究協議会
全国国公立幼稚園・こども園長会(会長=高橋慶子・東京都目黒区立みどりがおかこども園園長)などは7月27、28の両日、第70回全国国公立幼稚園・こども園教育研究協議会福岡大会を開催した。対面での開催は4年ぶり。研究主題は「未来へつなぐ幼児教育の創造『子どもの笑顔が好いと~と!』~ピンチをチャンスに変える園経営・保育実践」。研究発表、五つの分科会、情報交流会などを実施し、子どもの笑顔があふれるくらい遊びに没頭する姿を目指した「未来へつなぐ幼児教育の創造」について学び合った。
教育目標は「学びの山を登ろう」国語を核にカリマネ
ゴール目指し、資質・能力培い活用、成長へ
高知市立江陽小学校 上
宮田・特別記者がリポート
高知市立江陽小学校(今西和子校長、児童437人)は、令和元年度から「学びの山を登ろう」という学校教育目標を掲げ、カリキュラム・マネジメントを充実させ、「言語能力」「問題発見・解決能力」「人と関わる力」の育成を図っている。特に、国語教育を核とした教育課程の編成と実施に力を入れており、「言葉を通じて想像したり熟慮したりする力」「言葉を通じて自分の思いを伝え、相手の思いを受け取ることで自他を大切にしようとする態度」などの育成を、全ての教育活動を通じて行ってきた。同校の諸活動の一部を元高知市立中学校校長の宮田龍特別記者にリポートしてもらった。今回は基本的な考え方と組織体制、次回は活動の様子と成果を扱う。同校の取り組みは昨年度博報賞を受賞している。
観察や実験、高まる体験の重要性 全国中学校理科教育研究会第70回東京大会から
全国中学校理科教育研究会(会長=石代俊則・東京都八王子市立第一中学校校長)は8月6日から3日間、都内で第70回全国大会・東京大会(大会運営委員長=和田栄治・東京都日野市立日野第一中学校校長)を実施した。東京での開催は10年ぶり。中学校の理科教員が全国から集結し、コロナ禍後では久しぶりの対面形式での大会になった。
生徒主体で部活に取り組む 練習は短時間、集中して
宮崎県立宮崎西高校の吹奏楽部
宮崎県立宮崎西高校(谷口彰規校長、生徒1080人)の吹奏楽部は、附属中学校と合同で部活動に取り組み、7月に行われた県大会で金賞を受賞した。大会に向けた練習では、卒業生でNHK交響楽団(N響)に所属するオーボエ奏者の池田昭子氏が指導。練習は短時間で、集中して行ったことや、生徒が自分たちで考えて取り組んだことで成果が表れたようだ。
幼少期から正しい学びの積み上げを 障害のある子どもへの包括的性教育
性教協の第42回全国夏期セミナーから
人権と多様性をベースにした包括的性教育が広まりつつある。では、障害のある子どもに対してはどうか。一般社団法人“人間と性”教育研究協議会(性教協)は8月5、6の両日、鹿児島市のかごしま県民交流センターを会場に、第42回全国夏期セミナーを開催した。「障害のある人の性教育」がテーマの分科会では、現状と課題について活発な議論があった。
学びの変革 推進する活動に 日P、広島で全国研究大会
広島県内に設けた8会場で8月25、26の2日にわたって開催した日本PTA全国研究大会。初日は、「家庭教育」などを主題とした8分科会があり、2日目の全体会では、「家庭・学校・地域の連携を深める」「学びの変革を推進する」「学びを深める」「豊かな心を育む」の4項目に関してPTA活動を進めるとした宣言をまとめた。
(1面参照)