
デジタルも正式教科書に 無償給与の対象 紙との融合型も認める
中教審・中間まとめ案
中央教育審議会のワーキンググループ(WG)が14日、次期学習指導要領の実施に合わせて、デジタル教科書を無償給与の対象となる正式な教科書にすることを決めた。学習内容が紙とデジタルに分かれた融合型の教科書も認め、両方の利点を組み合わせた授業をしやすくする。この日、中間まとめ案を議論し、主査一任で了承した。今後、検定や採択の在り方などを議論する。
共通テストの新・変更科目 授業づくりどう進める
現行学習指導要領に基づいた初めての大学入学共通テストが1月に実施された。旧課程の前年よりも平均点は上昇したが、来年以降、どうなるかは見通せない。新科目や変更科目の授業づくりをどう進めればよいか。高校教員に寄稿してもらった。
学校と保護者、4割がデジタルで連絡
LINE、ヤフー調査
学校と保護者の4割は連絡手段がデジタル化している、とする調査結果をLINEヤフーが公表した。また、連絡ツールの統一を希望する学校や保護者が多かった。調査は昨年10月に実施し、保護者3008人、教員889人から回答を得た。
ウェルビーイング構築に向けて 「エージェンシー」育む視点を提案
全国公立学校教頭会 中央研修大会を開催
全国公立学校教頭会(松野博文会長)は7日、中央研修大会をオンライン形式で開催した。白井俊・内閣府科学技術・イノベーション推進事務局参事官が「日本の教育とウェルビーイング」をテーマに基調講演を行い、同じく「ウェルビーイング」を核にしたシンポジウムも実施した。当日の様子は全会員を対象に3月31日までオンデマンド配信している。
カリキュラムを作成・実践・検証 「子どもの主体性高まった」88%
高知県教委 保幼小の架け橋プログラムシンポ(上)
「幼保小の架け橋プログラム」について、文科省は事業に取り組む全国19自治体を採択し、各自治体は令和4年度から3年間、架け橋期のカリキュラムの開発や実践を進めてきた。採択自治体の一つである高知県教委は昨年12月26日、高知市内で「令和6年度保幼小の架け橋プログラムシンポジウム」を開催した。2回にわたり、高知県の取り組み成果を紹介する。
「哲学カフェ」で教職員も“学活” テーマ設け有志ら対話
兵庫・明石市立高丘西小学校
新たな視点・価値観学ぶ
教職員ら有志の参加者が集まって対話を繰り広げる「哲学カフェ」。本年度から始めた兵庫県明石市立高丘西小学校(金井一郎校長、児童450人)の取り組みだ。発案したのは柳瀬賢佑教諭。兵庫教育大学大学院・連合学校教育学研究科の博士課程に在籍し、研究者と実践者という立場で「哲学カフェ」に関わっている。その場で生まれた疑問などを吟味し、新たな視点や見方を獲得することが目的だという。
独自教科「ウミガメ科」で保護活動 環境美化教育表彰で最優秀賞に輝く
令和3年度開校の義務教育学校 鹿児島・肝付町立岸良学園
鹿児島県大隅半島の南東部にある肝付町立岸良学園(西康隆校長)は、令和3年度義務教育学校として開校した。独自の教科に「ウミガメ科」を設置。子どもたちは、小中一貫でウミガメ保護活動を行う。学んだことを「ウミガメサミット」などで町内外に発信。この取り組みは、本年度の「環境美化教育優良校等表彰事業」(公益社団法人食品容器環境美化協会)で、最優秀賞の「文部科学大臣賞」に選ばれた。
引率なしで修学旅行 生徒の「行動変容」促す
新渡戸文化高校(東京都中野区)
東京都中野区にある新渡戸文化高校(小倉良之校長、生徒320人)は、新しい修学旅行の在り方に挑戦する。生徒が過疎化の進んだ地域を訪れ、課題解決や新たな価値を創造する主体者になることを目指すという。三重県の漁村では、流通困難な魚を利用した給食プロジェクトや、休校を活用した宿泊防災プロジェクトなどを立ち上げた。卒業後も継続して活動に参加する生徒もいるという。
(本紙特別記者・小出弓弥)
18歳以上でも「特別支援」 NPOが学びの場を運営
大学生世代を中心に、小学生までさまざまな世代が、それぞれの個性に応じて育ち合う―。そんな学びを提供している翔和学園(東京・中野区)が前身の時代を含め設立から25年の節目を迎えた。人間関係が苦手、発達障害があるなどの事情がある若者の社会性を伸ばそうと発足。今も18歳以上の世代にとって、就労支援にとどまらない貴重な学びの場となっている。
教科や教育課題 500の実践基に議論 日教組教研集会
日本教職員組合の第74次教育研究全国集会が1月、オンラインと対面で4日間、東京と横浜の会場で開かれた。教科や教育課題などに応じた分科会で、学校現場の約500本の実践リポートを基に活発な意見を交わした。
2探究が文部科学大臣賞 「観光」で地域を元気に
全国高校生体験活動顕彰制度
高校生の探究学習と地域課題の解決に向けた活動を支援する「全国高校生体験活動顕彰制度」が6年目を迎え、本年度は個人の部で茨城県立水戸桜ノ牧高校2年生の江幡崇さん、団体の部で山口県立山口高校1年生の柴田咲さんと白石葵さんがそれぞれ観光を主題として探究を深め文部科学大臣賞を受賞した。各地の国立青少年教育施設などで合宿研修に参加した生徒が各自で地域課題の解決に臨んだ。9日に最終審査があった。