
必要単位の見直し検討 教員養成改革へ審議開始
中教審
教員養成や採用の抜本改革に向けた議論が2月25日、中央教育審議会で始まった。質の高い教員の確保が課題となる中、教職課程や免許制度の見直しが検討される。約1年半をかけて話し合い、来年夏以降に答申をまとめる予定。
シンプルな指導要領を 経団連が提言 教員の裁量拡大訴え
日本経済団体連合会は2月18日、「2040年を見据えた教育改革」を提言としてまとめ、学習指導要領に関して「単元ごとのポイントを示したシンプルなものに改め、教員が判断できる裁量の幅を拡大すべき」と訴えた。児童・生徒を取り巻く人材を多様にする観点から、企業に対し、従業員を学校に出向させることを検討するよう求めた。
依存先をモノからヒトへ 助けてくれる人増やして
日本いのちの教育学会が研究大会
日本いのちの教育学会は2月15日、「依存症」を主題に本年度の研究大会を開いた。児童・生徒の自殺件数は昨年、過去最多となる見込み。大会では、依存をやめさせようとすることの危険性を訴える講演などがあった。依存先を少しずつ、医師など別の存在に置き換えていくといった対策へと話は続いた。現職の中学校教員も自殺問題に関連して、体験を共有することの重要性を訴えた。
6年間見通し「いのちの学習」
「生命尊重」「人権尊重」「生き方」柱にプログラムを作成
変化の激しい時代にあっても、子どもが学ぶ意義を認識し、自尊感情を高める教育をしていきたい―。そんな思いから東京都清瀬市立清瀬小学校(児童710人)の谷口雄麿統括校長は、令和4年度に着任してから「いのちの学習」に力を注いできた。6年間を見通したプログラムを作成し、生活科や総合的な学習の時間を核に教科や特別活動などと関連を図りながら実践を重ねている。
主体的チャレンジ引き出す 子どもと共に環境を再構成
高知県教委 保幼小の架け橋プログラムシンポ (下)
文科省が採択した「幼保小の架け橋プログラム」事業に取り組む全国19自治体の一つとして令和4年度から3年間、架け橋期のカリキュラムの開発や実践を進めてきた高知県教委。昨年12月26日、高知市内で開催した「令和6年度保幼小の架け橋プログラムシンポジウム」では、モデル地域である高知市立春野東小学校区の実践発表、「保幼小の協働による架け橋期の教育の充実について」をテーマとしたトークセッションなどを実施した。今回は実践発表の内容を紹介する。
イワシを調理 命に感謝 自ら手開き、焼いて頂く
豊かな心育成へ 年12回、食育授業
東京都市大学付属小4年生
「豊かな心」を育むことなどを目的に、食育に力を入れる東京都市大学付属小学校(岡野親校長、児童460人、世田谷区)。4年生を対象に、年間を通して食育授業(年間12回)を実施している。2月17日に行われた授業(11回目)のテーマは「いのちへの感謝」。子どもたちはイワシの手開きにチャレンジし、命を頂くことに感謝するような場面もあった。
学び直し、体験活動を充実
2年目の学びの多様化学校「白石きぼう学園」(宮城・白石市)
宮城県白石市が設置した「白石きぼう学園」(我妻聡美校長、児童・生徒36人)は本年度、「学びの多様化学校」として2年目を迎えた。独自の教育課程で、一人一人の個性や学び方を尊重した多様な学びを目指す。手だてとして、新設教科「白石タイム」や体験活動を行う「夢スタジオ」に取り組む。生徒に寄り添うことを重視する同校は、本年度の校内研究の目標に「学びの充実」を掲げた。2月4日に市教委が主催したシンポジウムで、学校紹介と実践報告を行った。
地元の魅力・産業学び、提案も 中高一貫の柱に探究学習
福井県立高志高校・中学校 (上)
県内で初めて誕生した併設型中高一貫教育校の福井県立高志高校・中学校(高校:山内悟校長、生徒730人、中学校:濵田敏功校長、生徒268人)。地元の素材を生かした商品づくりや学習アプリの開発、ビジネスコンテストでの受賞など、中高一貫教育の柱に置く探究学習で大きな成果を上げている。同校の取り組みを上・下で紹介する。
今後の教員養成の在り方を検討 日本教育大学協会がシンポ開催
国立の教員養成大学・学部で構成する日本教育大学協会は2月20日、今後の教員養成について議論するシンポジウムをオンラインで開いた。私立3大学の教職担当教員を招き、私立大学での教員養成についての現状報告があった他、今後の課題について国立・私立の枠を超えて意見を交わした。
茨城県教委 部活動地域移行でシンポ
茨城県教委は2月12日、部活動地域移行シンポジウムをつくば市で開催した。県内5市が取り組みを紹介。参加者同士での意見交換もあった。約130人が参加。茨城県内の市町村だけでなく、全国の都道府県、市町村から担当者が集まった。元長野県飯田市長の代田昭久氏や筑波大学の稲垣和希助教らが講師として出席した。茨城県は文科省から、部活動地域移行の重点地域に指定されている。中でも先進的に取り組んでいる、神栖市、高萩市、つくば市、土浦市、守谷市が発表した。