
教科の授業時数特例 学校判断で可能に
文科省方針
文科省は、授業時数特例校制度の取り組みについて、小・中学校が独自の判断で実施できるように見直したい考えを示した。減らした時数を別の教科に上乗せするだけでなく、学校の裁量的な時間に充てられるようにすることも検討する。教育現場の裁量拡大へ大きくかじを切る。
これからの教員養成の在り方は
まず教員が課題発見能力を
藤村 裕一・鳴門教育大学特命教授
GIGAスクール構想が第2期を迎え、生成AIもガイドラインが整って利活用が進みつつある。そのような中、「学校が変わっているのに、教員養成はチョーク&トークのままで変わっていない」と警鐘を鳴らすのは、鳴門教育大学の藤村裕一特命教授だ。同大学の教員養成DX推進機構で機構長も務める藤村特命教授に、これからの教員養成の在り方を聞いた。
金融庁・東京都がイベント 親子で楽しく「お金」学ぶ
ゲーム・芸人の笑い通じ
子ども・若者に対する金融教育推進のための国際的な教育啓発活動期間を迎えた3月22日、金融庁と東京都が、子どもから大人まで幅広い世代が「お金」や経済の仕組みについて楽しみながら学べる場を設けた。お笑い芸人がお金にまつわるネタを披露するなどした。
全日本中学校長会調査研究報告書(上)
全日本中学校長会(青海正会長)はこのほど令和6年度調査研究報告書をまとめた。教育研究部(柳澤忠男部長)は、教育課程の編成・実施や学びの保障に向けた取り組みを、生徒指導部(遠藤哲也部長)は部活動や特別支援教育、健全育成の現状と課題などを調査している。対象は47都道府県の抽出校。今回は教育研究部、次回は生徒指導部の結果を紹介する。同報告書は関係者向けの内部資料という位置付けで一般には公開していない。
「こども誰でも通園」の取り組み 存分に遊び込める保育大切に
幼稚園型認定こども園 高槻双葉幼稚園(大阪・高槻市)
0~2歳児の子どもが保護者の就労の有無にかかわらず誰でも保育を受けられるようにする「こども誰でも通園制度」。本年度に制度化され、令和8年度に本格実施されるが、昨年度は全国各地の園で試行的事業が取り組まれた。大阪府高槻市の幼稚園型認定こども園(学)高槻双葉学園 高槻双葉幼稚園(岡部祐輝園長、園児283人)も試行的事業を実施した園の一つで、子どもが存分に遊び込めるようにすることを大切にした「誰でも通園」の保育を実践している。
企業が爪に関する出前授業 構造や働き、楽しく学ぶ
埼玉・白岡市立白岡東小学校
指先を守り、物をつかむときに必要な身体の一部分である爪。日常生活の中で大切な役割を担う爪を扱った授業(1コマ構成)が3月11日、埼玉県白岡市立白岡東小学校(青木春乃校長、児童476人)で行われた。参加したのは5・6年生。爪に関する知識(爪の構造や働きなど)を深めた後、正しい爪切りを体験する場面もあった。授業の振り返りで、子どもたちから「爪をきれいにしておくためにも、1週間に必ず1回は爪切りをする!」などの声が上がった。
「概念的理解」に重点 教科の関連性・共通性を見いだす
東京学芸大学附属国際中等教育学校 IB教育
国際バカロレア(IB)教育の実践を行う東京学芸大学附属国際中等教育学校(荻野勉校長、生徒719人)。昨年11月に公開研究会を実施し、教科等横断的な視点で取り組む各教科の授業を公開した。「概念的理解」に重点を置いた指導を行うことで教科の関係性、共通性を見いだすことを目指した。教科の学びを生かして取り組む独自の探究活動でも成果を上げている(肩書、学年などは昨年度のもの)。
3年間通し「探究」で地域課題解決
群馬県立大間々高校
群馬県立大間々高校(荻野葉子校長)は令和2年度から、地域課題の解決を核にした「総合的な探究の時間(SDGsみらい探究)」に力を注いでいる。同校のあるみどり市役所や地域住民らの支援を受けながら、3年間を通してさまざまな課題と向き合う。2月17日の「探究成果発表会」では、2年生の3チームが取り組みの内容をまとめた。当日の様子を紹介する(肩書・学年などは昨年度のもの)。
「場面緘黙」主題にシンポ まずは正しい理解、信頼関係構築を
武庫川女子大学
話せる場面、徐々に広げては
家族など親しい人とは話せるのに、学校など特定の場面では話したくても話せない「場面緘黙」を主題に武庫川女子大学大学院臨床教育学研究科は3月23日、公開シンポジウムを開いた。発話場面を少しずつ広げていくといった療法の紹介や、実際に対応した特別支援学校教員による報告などがあった。
地方議会の理解へ人気漫画とコラボ
3議長会 主権者教育用に教材作成
全国都道府県議会議長会、全国市議会議長会、全国町村議会議長会の3議長会は、主権者教育の教材として、リーフレットを初めて作成した。同時に、特設サイトを開設。子ども・若者に興味を持ってもらおうと、人気漫画とコラボした。アニメ化もした「葬送のフリーレン」を起用。リーフレットや特設サイトでは、キャラクターや漫画のシーンを多用している。「仲間と助け合って困難を乗り越える」「未来を変えるために頑張る」などの要素がマッチしたという。