地図記号や帯分数計算など理解進む
指導要領、変更内容を調査
国研
現行の学習指導要領から、新設や学年を超え移行した学習内容が、子どもたちにどの程度定着しているのか―。国立教育政策研究所が12日、「小学校学習指導要領実施状況調査」の結果で明らかにした。社会の「地図記号」や算数の「帯分数を含んだ分数の計算」の正答率は高かった一方で、国語の効果的な文章の読み方や算数の「□や△を用いた式の理解」などに課題があることが分かった。
年間時数増やさず土曜授業
子と向き合う時間 平日に確保へ
宮崎・延岡市教委
宮崎県延岡市教委はこのほど、来年度5月から、市立小・中学校全39校で土曜授業を試行することを発表した。土曜授業は十分な授業時数の確保などを目的に実施することが多いが、同市教委の方針では土曜授業で増えるはずの年間36時間分を、原則平日の授業時数から減らし、全体として授業時数を増やさない点に特徴がある。
大学入試新テストに思考力測定を
安西 祐一郎 前中教審会長
教育委員会制度改革や小中一貫教育の制度化、大学入試への新テスト導入など、教育界に横たわる長年の重要課題に続けざまに解決策を示してきた第7期の中央教育審議会が、任期を終えた。任期途中に会長に就任し、今期で委員を終えた安西祐一郎・日本学術振興会理事長に今期を振り返ってもらった。
各地で広がる「校長塾」 下
管理職選考対策通じ人材育成
山口県
今回は管理職選考試験対策の研修会を通して教頭やミドルリーダー層の人材育成をしている山口県下関市教委と周南市教委の取り組みを紹介する。同県では校長、教頭への昇任時に、他の自治体に異動することが多いが、「県全体の教育力向上に貢献したい」という高い志に支えられた活動だ。
科学遊びに絵本生かす
アズキの揺れが水音に!
東京都文京区立千石保育園
光や水・氷、音。子どもが「不思議だなあ」と思うような科学的発見は、保育や日常の生活に散らばっている。小学校以上でも理科系科目を苦手と思う子が増えている今、東京都文京区立千石保育園(鈴木八重子園長、園児146人)では、絵本活動と遊びを組み合わせ「子どもたちに科学的視点の芽」を育んできた。同園の「科学遊び」を取り上げる。
5段階の問題解決学習設定
学び方習得し、自ら展開する探究へ
大阪市小学校教育研究会・算数部
「自ら学び続ける子ども」をテーマに、大阪市小学校教育研究会・算数部(部長=西尾博行・同市立阪南小学校校長)は6日、同小学校で「総合教育研究発表会」を開催した。4年「角度」や6年「身の回りの対称な形」など、八つの提案授業を公開。子どもの課題解決への意欲や自力解決などを大切に、同部会では5段階の問題解決学習を新たに設定した。それを「算数科授業の虎の巻」と名付け、「習得型授業」と「活用型授業」で学び方を習得させていく。そして子どもたちが自ら学びを展開する「探究」へとつなげていきたい考えだ。
探査車を基地に帰還させよ
月面再現し宇宙ミッション
相模原市立上溝中・技術科
生徒の科学技術への興味・関心を向上させる技術科授業を研究する相模原市立上溝中学校(小塚牧夫校長、生徒920人)。先月20日の研究協議会で、レゴ社のプログラミング学習用教材「マインドストーム」を搭載した探査車を用いた、2年生対象のプログラミングの提案授業を公開した。生徒が意欲的に課題に取り組む姿など、成果が見られるようになってきた。
女性のグローバルリーダー育成
SGH 昭和女子大学附属昭和高校
平成26年度スーパーグローバルハイスクールに指定された昭和女子大学附属昭和高校(大泉章子校長、生徒694人)が1月24日、SGHの実践を紹介する公開授業を開催した。中学1年から個人・クラス単位で取り組む課題研究や米国ボストンでの12日間の海外研修「ザ・ボストン・ミッション」(中学2年)、高校に在籍しながら系列大学で学ぶ「五修生制度」など独自の中高一貫教育プログラムに加えて、本年度から新たに始まった取り組みを紹介する。
公民館を身近な存在に!
高校生らが企画・運営を体験
福島・いわき市
公民館を若い世代にもっと利用してもらおうと、福島県いわき市では、社会教育委員連絡協議会が中心となり、本年度から高校生らを募り、公民館の講座の企画から実際の運営まで委ねる事業が始まった。その最初の取り組みとして、小学生向けのフラダンス講座が実現した。高校生にとっても小学生にとっても、公民館が貴重な学びの場へと変わりつつある。