理数統合、近現代史も 高校新科目で素案
指導要領改訂論議 中教審は大筋合意
学習指導要領の改訂に向けて検討している中央教育審議会の教育課程企画特別部会で5月25日、事務局の示した高校の新科目案が議論された。おおむね賛成する意見が多かった一方で、細分化の進む各教科の科目構成に対し、統合や精選を求める声も上がった。今後、専門部会の議論になると、教育課程全体を見渡した議論が難しいことから、文科省は同部会で新科目についても一定程度の方向性を固める方針だ。
広がる「放課後子ども教室」
障害のある子、学校以外で貴重な体験
特別支援学校や小・中学校の特別支援学級に通う子どもたちにとっても、放課後や学校休業日は学校以外で貴重な体験を積むことができる機会となる。放課後デイサービス、放課後児童クラブ(学童保育)などの関係者の努力は続くが、活動の場が十分に確保できていない現状がある。そんな中、求められているのが、障害のある子どもたちを対象とした放課後子ども教室。茨城県大子町と大阪府柏原市の事例を紹介する。
自他と折り合う心育む
京都市立中京もえぎ幼稚園
園での遊びや生活を通じて他者の存在を認識し、社会性を徐々に育んでいく幼児期。それは自己や他人との間で、「折り合い」を付ける姿の成長ともいえる。幼稚園の3年間で、幼児はどのようにして気持ちを調整する術を学び、他者と「折り合う」心を育んでいくのだろうか。自分の素直な気持ちを表現し、自己発揮していくために必要な環境や教師の援助は。京都市立中京もえぎ幼稚園(永本多紀子園長、園児151人)の実践研究からそのヒントを探る。
「ベースボール型授業」の指導用教材作成
小学校2万1000校と教委に配布
日本野球機構とプロ野球12球団
(社)日本野球機構とプロ野球12球団は「みんなが輝く やさしいベースボール型授業」の指導用教材を作成し、全国の小学校約2万1千校と都道府県・市町村教委に無償配布した。同教材の内容をベースに、同機構は5月14日、東京都八王子市立弐分方小学校(清水弘美校長、児童430人)で初めて出前授業を行った。授業後、日常生活であまり投げるという経験をしていない子どもたちにどのような変容が見られたのか。指導用教材の内容に加え、白旗和也・日本体育大学教授(指導用教材の監修者の一人)のコメントと併せて紹介する。
総合 農村に「民泊」し農業体験
職業観や社会性培う
茨城・土浦市立土浦第一中
生徒らが一般の民家で宿泊体験を行う「民泊」。茨城県土浦市立土浦第一中学校(久保田憲校長、生徒458人)の2年生151人が5月19・20日、総合的な学習の時間を活用して同県北部での民泊を行った。職業観の育成などさまざまな効果があった一方で、実施で多くの課題が見つかった。
共生社会を目指して
都教委が「副籍」ガイドブック、事例集
障害のある人とない人とが交流を図り、支え合いながら共に暮らす地域社会の実現を目的として、都立特別支援学校に在籍する児童・生徒に副籍制度を導入している東京都教委がこのほど、副籍制度に関する「ガイドブック」と「交流事例&アイデア集」を作成した。都内の公立小・中学校や特別支援学校に配布(http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/buka/shidou/tokushi-hukuseki.htmlからダウンロード可)し、交流活動の一層の充実・推進を呼び掛けている。
大学入試に4技能の資格・検定活用
進む英語教育改革
グローバル社会への対応など、英語教育の改革は大学入試改革に先んじて進められている。高大接続改革では英語4技能の育成を重視しながら、高校から大学教育へとさらにその技能の伸長を目指す。英語4技能の資格・検定試験の活用や、アドミッション・ポリシーでの総合的評価の明示、今後導入を予定する「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)での取り扱いなども想定されている。
旭化成OB中心に授業支援
宮崎・延岡市 NPO「はげまし隊」
旭化成の創業の地である宮崎県延岡市で同社のOBが中心となって、市内の中学校の授業支援に力を入れている。主に1年生の数学の授業で2~3人のボランティアが教室に入り、考えあぐねている生徒に助言したり励ましたりしている。支援する学校の数は平成21年度の1校から本年度は10校にまで増えた。支援校の増加に伴い、平成24年度には特定非営利活動法人「学校支援のべおかはげまし隊」が設立された。