教科統合、高校で進む
新指導要領案「思考力」育てる狙い
中教審
文科省は5日、中央教育審議会の教育課程企画特別部会(主査=羽入佐和子・お茶の水女子大学学長)で、新学習指導要領の骨格となる「論点整理」を示した。高校に新科目として世界史と日本史を関連付けた「歴史総合」(仮称)や、数学と理科を合わせた「数理探究」(仮称)を設けるなど、教科・科目間で統合化を進めるのが特徴だ。教科の枠を超えた思考力を育てる狙いがある。小学校高学年の英語では授業時数を週2時間とする案を盛り込んだ。
全公教が研究大会静岡大会開催
全国公立学校教頭会(会長=吉田一義・東京都足立区立東栗原小学校副校長)は7月29日から3日間、研究大会静岡大会(大会実行委員長=生田目治善・静岡市立葵小学校教頭)を浜松市内で開催した。大会主題は「豊かな人間性と創造性を育む学校教育」で、大会キーワードは<生き抜く力・絆づくり>、サブテーマは「郷土を愛し 人との関わりを大切にし 夢に羽ばたく子どもの育成」。これらを踏まえて、分科会での研究・実践報告やシンポジウムなどが行われた。
戦後70年 教育はどう変わったか「拡大版」
4テーマ識者に聞く
戦後70年を迎えた今年、日本教育新聞では1月から「戦後70年 教育はどう変わったか」という新連載を開始し、掲載してきた。今号ではその拡大版として、学習指導要領とカリキュラム・マネジメントについて山口満・関西外国語大学特任教授(筑波大学名誉教授)、学制について土持ゲーリー法一・帝京大学高等教育開発センター長・教授、生徒指導について森田洋司・鳴門教育大学特任教授(大阪市立大学名誉教授)、教員養成について横須賀薫・十文字学園女子大学学長(宮城教育大学名誉教授)に聞き、そのインタビュー記事をまとめ紹介する。
国公幼教育研究協議会徳島大会 分科会から
全国国公立幼稚園・こども園長会(会長=岩城眞佐子・東京都中央区立月島幼稚園園長)は7月24・25日に第62回教育研究協議会徳島大会を開催した。大会テーマは「つなげよう広げよう輝く子どもたちの未来」。保幼小連携や、子育て不安、保護者の課題など各地域で園が求められる役割は高まっている。第6分科会「園経営の改善」を中心に、園の課題をどう改善してきたかを探る。
大学入試改革の動向に熱視線
全国セミナー始まる
(株)ナガセ・本社主催
全国12会場で展開する「大学入試改革先取り対応セミナー~高大接続改革で何が変わるのか」の皮切りとなる福岡会場(3日)、大阪会場(5日)でのセミナーが相次いで開催された。受講者の関心は高く、両会場ともに「満員」となる盛況ぶりだった。
「自分づくり教育」充実に向け 学校・家庭・地域が協働
仙台市教委
仙台市教委が平成19年度から推進してきた、仙台版キャリア教育「仙台自分づくり教育」。児童・生徒が自ら学ぶ意欲を持ち、人や社会との関わりを大切にしながら、将来の社会的・職業的自立に必要な態度や能力を育んできた学習は、23年3月11日の東日本大震災以降、復興を支える人物を育成するために一層重要視されている。そんな中、「仙台自分づくり教育」を充実させる取り組みが行われている。
避難所運営で特技生かす
防災教育に地域貢献の視点
静岡・焼津市立和田中
平成7年の阪神・淡路大震災、23年の東日本大震災、近年では南海トラフ地震への危惧などを契機に重要性が高まっている防災教育。中学校ではどのような取り組みができるのか―。静岡県教委では、県内の小・中学校、高校を「学校防災推進協力校」に指定し、各校で2年間、防災教育研究を行っている。26年度に指定を受けた焼津市立和田中学校(岡本勝広校長、生徒211人)では、「志」と「徳」を2本柱に、災害時の中学生の在り方を研究した。
戦争の悲劇、演劇で訴える
千葉県立松戸高校
千葉県松戸市が主催する戦後70周年及び世界平和都市宣言30周年記念事業の一環として7月26日、同県立松戸高校(岡村雅人校長、生徒729人)の生徒による平和劇「卒業」(作=谷崎淳子、脚色・演出=見上裕昭)が市民会館で上演された。「二度と卒業式が空襲で中断される日が来ないように」と平和の尊さを訴えた生徒たちの演技に、カーテンコールでは約千人の観客から大拍手が湧き起こった。
放課後子ども教室「夏休み版」広がる
東京・日野市立南平小学校のケース
住民の力で、小学生が放課後に集い、遊べる場を用意する「放課後子ども教室」。夏休み中にまで開催を拡大する地域が増えている。東京都日野市がその一つ。朝8時から夕方5時まで、児童は大人が見守る中、自由に遊ぶとともに、民間企業や大学などから協力を得て、学校の授業とは違った学習ができる日も設けている。
教員のスキルアップ
多忙な学校現場で働きながら、教員はどうやって必要な勉強をしたらよいのか。英語と部活指導について文科省の視学官・太田光春さんと、東京都新宿区立西早稲田中学校教諭でサッカー部顧問の山田涼さんに聞いた。