震災時の教員、在籍率2割
東日本大震災 3・11から5年
被災3県の小・中調査
教育総研
東日本大震災から5年を迎える中、被災した学校から、子どもと共に震災を経験した教員が減りつつある。昨年度、岩手、宮城、福島3県の小・中学校で震災発生当時の教員の在籍率が2割になったことが、日本教職員組合のシンクタンク「国民教育文化総合研究所」(教育総研)の集計で明らかになった。研究班では子どもの心のケアや震災体験を踏まえた指導のためにも人事異動に配慮することを堤案している。(2、4、5、8面に震災関連)
「現代の国語」「言語文化」が必修
選択は論理、文学、表現、古典探究
高校国語科の科目構成でたたき台
中央教育審議会教育課程部会「国語ワーキンググループ」は2月19日、第4回会合を開き、事務局(文科省)が次期学習指導要領における高校国語科の科目構成についての「たたき台」を示した。
震災と向き合い地域復興の力に
東日本大震災 3・11から5年
東日本大震災が発生してから、11日で5年が経過する。仮設住宅が残るなど避難生活を送る被災者は現在も多く、地域コミュニティーの再生など復興途上の被災地には多くの課題がある。そんな状況の中、被災地の学校では、子どもたちが震災と向き合いながら地域の復興について考える▽子どもたちが地域に住む被災者を支援する―などの取り組みが広がっている。これらの多くは地域住民と協働した活動で、学校だけでなく地域社会の復興につながっている。
全国公立小中学校事務職員研究会がセミナー
全国公立小中学校事務職員研究会(会長=鳥本安博・兵庫県芦屋市立潮見中学校学校副主幹)は2月10日、平成27年度第22回全事研セミナーを東京都内で開催した。文科省の行政説明の他、講義、活動報告などを行い、自律的な学校経営と学校ガバナンス改革の推進に向けた学校事務の機能強化や事務職員の果たす役割について考えを深めた。
全町避難で園児0人
東日本大震災 3・11から5年
福島・浪江町 アスナロ幼稚園
間もなく東日本大震災から5年がたつ。復興へ向けた被災地の動きも活発化している。原発事故の影響で全町避難が続く福島県浪江町でも、来年度の帰町宣言に向け除染作業が急ピッチで進んでいる。町に数園ある幼稚園もいまだに休園状態ではあるが、再開へ向けて少しずつ歩み始めている。この5年間、園児「ゼロ」の中、苦闘してきた同町のアスナロ幼稚園(内海ひとみ園長)にも、復興へ向けたかすかな兆しが見え始めた。
「話合い活動」で学級を束ねる
子どもたちにとって最も身近な社会は学級生活。その改善のために、主体的に話し合い、協力して実践しようとする態度を養うなど、特別活動の役割が注目を浴びている。次期学習指導要領改訂のキーワードになっているアクティブ・ラーニング。学級活動の「話合い活動」は、各教科などの協働的な学びの基礎の形成にもつながるといわれる。新学期まで残り約1カ月。学級経営の充実を図る視点と合わせ、2校の取り組みと安部恭子・文科省教科調査官のコメントと併せて紹介する。
「いのちの授業」通じ小児がん理解
中学生向け副教材作成
NPOが押谷・昭和女子大大学院教授らとプロジェクト
いのちの授業」を通して、命の大切さを実感させるとともに小児がんへの正しい理解を広めたい―。そんな願いから、特定非営利活動(NPO)法人いのちをバトンタッチする会代表の鈴木中人さんは、押谷由夫・昭和女子大学大学院教授など教育関係者や医療関係者とプロジェクトを立ち上げ、中学生向けの副教材を作成、4月から全国の中学校に無料で配布する。冊子と授業指導案、DVDで構成し、学校で授業をしながら内容を練り上げているところだ。道徳が「特別な教科」になる中、貴重な教材となりそうだ。副教材の内容と2月に愛知県小牧市立北里中学校(舟橋孝司校長)で行われた授業の様子を紹介する。
ビデオ教材活用し事前学習
充実したアクティブ・ラーニングへ
情報教育 都立墨田川、立川、武蔵高校が共同研究
ビデオ教材の活用によるアクティブ・ラーニングの指導法をテーマに2月12日、都教委の教育研究員高校情報部会と東京都高等学校情報教育研究会による合同の研究発表会が開催された。情報セキュリティーに関する独自のビデオ教材を活用した授業の効果を、都立墨田川高校、立川高校、武蔵高校が発表。墨田川高校では公開授業も行われた。
中1殺害事件めぐり地域での取り組み協議
川崎市
中学校1年生を年上の少年が殺害した事件からちょうど1年となる2月20日、事件が起こった川崎市で、児童委員をはじめとする住民が事件を踏まえて今後の活動について話し合うなどする会合があった。たばこを吸っている未成年者に対し、どのように声を掛ければよいか戸惑う声が上がる一方で、「たばこがなぜ悪いのか説明すれば分かってくれる。頭ごなしに怒鳴りつけてはいけない」などの応答があった。