No.6059号(2016年06月13日号)8面では「わかる・できるで学びの充実 気になる子への配慮と手立て」を掲載

06.13

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各地で大幅増、新採抑制に

教職員の「再任用」教委アンケート

本社調査

 平成26年度からの年金支給開始年齢の段階的引き上げに伴う、教職員の再任用制度の変更から2年が経過した。これによって再任用教職員が大幅に増加し、本年度は少なくとも54道府県市で過去最高を記録していることが、日本教育新聞社の調査で判明した。一方で、教職員の高齢化や新規採用者の抑制、短期間勤務の増加による学校運営の難しさなどが課題となっていることも分かった。

事故経験、野外経験少なく

日本の高校生を米中韓と比較

青少年教育機構

 日本、米国、中国、韓国それぞれの高校生世代を対象に、安全・危険に関する意識と経験についてアンケート方式で調べたところ、日本の高校生は3カ国と比べて事故やけがの経験が少ない傾向にあることが分かった。野外活動やボランティア活動の経験も少なかった。一方、挑戦意欲や行動力は低い傾向にあった。調査に当たった国立青少年教育振興機構の青少年教育研究センターでは「野外活動の充実には家庭や青少年団体に期待したい」(明石要一センター長=千葉敬愛短大学長)と話している。

文科省が広報戦略強化

 文科省が広報戦略を強化している。専任の報道官を任命し、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使った発信ツールの多様化や速報性に力を入れる。背景には、大学入試改革などの教育改革の趣旨を、自前で関係者に伝えたいという考えがあるようだ。

組曲「明神の舞」活動10年目

地域の伝統文化生かす

広島・世羅町立世羅西中学校

 かつて「学習集団づくり」の実践で全国に名をはせ、視察が絶えなかった広島県世羅町立世羅西中学校(信廣正夫校長、生徒54人)。昭和58年に現在地に移転した後、生徒指導上の問題が目立つこともあった。平成12年度に校長として赴任した時永益徳・世羅町教育長は、地域に根付く伝統や文化、精神性を学校教育に取り入れ、自信や誇りを育成するところから学校改善を図ろうと4年にわたって奮闘。その後を引き継いだ原隆太郎校長はこの理念を生かし、生徒活動の活性化を図った。そして出来上がったのが地域の伝統文化を生かした組曲「明神の舞」。その「明神の舞」も今年で10年目を迎える。教育活動の充実に向けた歩みを紹介する。

園長・保育者が選ぶ ようちえん絵本大賞から新作14冊紹介

 幼児期の言葉との出合いだけでなく、科学的な思考や、理解力、周囲の大人との愛着形成にも欠かせない「絵本」。現在、新作が年間数千点刊行されている中、(公財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構が実施した第7回ようちえん絵本大賞から、園長・保育者が選んだ新しくて良質な14作品を紹介する。文中コメントは調査広報委員会で選定を担当した波岡伸郎(富山市・堀川幼稚園園長)、四ツ釜雅彦(埼玉県久喜市・菖蒲幼稚園園長)の両氏。

郷土への誇り、愛着育む

埼玉・幸手市教委が読み物資料を作成

 埼玉県幸手市教委は郷土資料「道徳のまち さって」(A4カラー判、36ページ)を作成し、市内全小・中学生に配布した。子どもたちの郷土愛を育むことなどがねらいで、主に道徳の時間での活用を想定した読み物資料になっている。扱っている内容は、自然や歴史、民話・伝承に加え、同市と関わるエピソードなど。山西実・市教委教育長は「身近な出来事や先人の生き方に触れることで郷土への誇りや愛着を持ってもらえれば」と期待を寄せている。

社会を生き抜く力の養成へ

公民・18歳選挙権 地理・日本のエネルギー供給

生活に直結、切実な課題設定

埼玉大附属中学校

 「社会を主体的に生き抜くことができる生徒の育成」を研究主題に、埼玉大学教育学部附属中学校(首藤敏元校長、生徒517人)がこのほど研究協議会を開催した。副題は「よりよい解や新しい価値を創造する力を育成する指導の工夫」。各教科で、生徒が目的を持って取り組める学習場面の設定と、より良い解を導くための指導方法を研究した。

こう変わる 高校の教科・科目構成 (2)

地歴、公民

 選挙権年齢などの「18歳以上」への引き下げ、「世界史」必修の見直しなど、高校の地歴、公民の再編が検討されている。公民科目は、新必履修科目「公共」(仮称)や、新選択科目として「倫理」(仮称)、「政治・経済」(仮称)を改訂の方向とする構成案として検討され、「現代社会」は設置しない方向で進む。歴史科目は新必履修科目として「歴史総合」(仮称)と、その学びを生かし、新選択科目として「世界史に関わる探究科目」(仮称)、「日本史に関わる探究科目」(仮称)を構想する。地理科目では持続可能な社会づくりに求められる地理科目として「地理総合」(仮称)を新必履修科目にする方向で検討している。(「地理総合」は次号掲載予定)

各専門高校長会が総会・研究協議会

 全国高等学校長協会の総会・研究協議会に合わせ5月23~27日、各専門学科の校長会が相次いで総会・研究協議会を開催した。九つの校長会のうち、工業、水産、定時制通信制の三つで理事長の交代があった。

多様な職業の大人とラグビーで触れ合う

茨城県の少年院

 生涯学習事業を発端に、茨城県内の少年院でラグビーを通して在籍する少年とさまざまな立場の大人が共に学び合うという催しが2年目を迎えた。高校生世代の少年たちは、体力の限界に達する勢いで相手をしてくれるボランティアから更生への意欲を高めるとともに、ボランティアとして県内外から集まった大人たちが少年院の実態を知ることで、少年院を出た若者が就労できる道を広げていくことを目指す。

登山を始めよう

 山開きのシーズンだ。慌ただしい日常を離れ、自然の中に没頭するなら登山を始めるのも良い。ただ、登山用品は種類も多く、どんな装備で登れば良いのか分かりにくい面もある。これから始めるための装備を専門家に聞いた。

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