5年越しの夢、福島で教壇に
東京都が実施した「福島県枠」の採用教員がこの春、5年間の経験を積んで地元の教壇に立つ。東日本大震災が起きた6年前、教員採用試験を中止した福島県への支援の一環だった。帰郷を前に、思いを聞いた。(17面に「育つ 若手教師の風景・福島で教えたい」)
商業科を「ビジネス科」に
実地調査、立案を重視
都立高校30年度
東京都教委が商業高校改革に乗り出す。平成30年度に全日制の全ての商業高校を「ビジネス科」に改編し、都独自の新設科目を必履修にする。従来の資格取得や検定合格に向けた授業を変えるため、ビジネスアイデアの提案やフィールドワークなど実社会の企業活動を反映した内容にする。
全国公立小中学校事務職員研究会がセミナー
全国公立小中学校事務職員研究会(鳥本安博会長)は2月17日、都内で平成28年度第23回全事研セミナーを開催した。矢野和彦・文科省初等中等教育局財務課長が行政説明をした他、これからの事務職員の在り方などについて生重幸恵・特定非営利活動法人スクール・アドバイス・ネットワーク理事長と雲尾周・新潟大学教職大学院准教授が講義を行った。
復興進む学校 地域の発展へ向け新たな拠点に
東日本大震災から6年
東日本大震災が発生してから、11日で6年が経過する。まだ多くの課題が残されているものの、被災地では新しい住宅や商業施設が完成するなど、目に見える形で復興が進み始めた。そうした中、新校舎が完成して新しい教育への取り組みが加速する、地域再生に向けた最先端技術を学べる高校の開校が迫るなど、学校の復興も進んでいる。こうした学校は、復興に向かう地域の拠点としての役割も担っている。
写真通した親子の会話調査
質・量を比較・分析
ドキュメンテーションやポートフォリオなど、園での子どもの日常を写真で保護者に伝える取り組みが広がっている。こうした写真の有無は、親子のコミュニケーションにどれほどの影響を与えるのだろうか。ある園では会話の質や量を比較、分析した。
ESDの実践公開 温暖化防止策テーマに
品川区立第三日野小学校で
東京都小中学校環境教育研究会が発表会
「持続可能な社会づくりのための環境教育の推進」をテーマに、東京都小中学校環境教育研究会(会長=藤森克彦・品川区立第三日野小学校校長)は2月10日、同校で第52回研究発表会を実施した。持続可能な社会をつくるための教育(ESD)の実践を公開し、温暖化に関する知識を広める役割を担う「地球温暖化防止コミュニケーター」(環境省)に認定されている教員が提案授業を行った。映像や話し合いを通して、子どもたちの理解をさらに深めようとする取り組みだ。
週1朝に「対話型芸術鑑賞」
豊かな心育み、思考力・表現力伸ばす
埼玉・所沢市立三ケ島中
「豊かな心をはぐくみ思考力・表現力を伸ばす三ケ島アートプロジェクト」と題してこのほど、埼玉県所沢市立三ケ島中学校(沼田芳行校長、生徒428人)が公開授業を行った。本年度、武蔵野美術大学の協力の下、取り組んだ「対話型芸術鑑賞」の成果を明らかにした。
地域を学習の場、教材に
秋田県教育研究発表会から 下
2月9、10日に開かれた第31回秋田県教育研究発表会での実践発表の中から、今週は県立栗田支援学校の武石博行教諭による「地域を学習の場や教材とする地域学習の実践~教育課程改善の試み~」を紹介する。
放射線教育で客観的な事実の理解を
東日本大震災から6年
宇野賀 津子 ルイ・パストゥール医学研究センター主任研究員
もうすぐ東日本大震災発生から6年となるものの、被災地の復興とともに、解決しなければならないさまざまな課題が今なお存在している。その一つが、福島第一原子力発電所事故によって、各地に避難している子どもたちへの「いじめ」問題。放射線に対する理解の促進が求められている。また、被災地の産物を使った学校給食に対する風評被害などの弊害もある。次期学習指導要領では中学3年理科で教えていた放射線教育を、2年でも指導するなど拡充を図る予定だ。(公財)ルイ・パストゥール医学研究センターの宇野賀津子・主任研究員に放射線を正しく理解するには何が必要か、どんな点に配慮しながら指導していけばいいかなどについて語ってもらった。(聞き手=矢吹正徳・日本教育新聞社編集局長)
生物多様性 学校、議会で取り組み
平成20年施行の生物多様性基本法を受けて茨城県東海村では本年度、2校の小学校が生物多様性に関する授業を続けている。村役場の環境政策担当職員や、環境保全に関する民間団体の協力を得て、校外の湿地帯を調査。その成果を発表するなどしている。この法律は各自治体に対し、それぞれの地域に応じた行動計画を作るよう求める努力義務を定める。自治体議員の間で関心が高まり、策定するよう提言する質疑が相次いでいる。