特別支援学級 校内で進む「多学級化」
特別支援教育10年 成果と課題
子どもの教育ニーズの多様化などから、個々の障害に応じた特殊教育より複合的・総合的な支援の必要性が叫ばれ、特別支援教育を法的に位置付けた改正学校教育法が施行され、10年を超えた。毎年、文科省が実施する学校基本調査によると、学校数、全児童・生徒数は減少する一方、特別支援学級、特別支援学級在籍児童・生徒数は増加を続け、各教委や学校では、その対応に苦慮している。
地域連携コーディネーター 分掌に位置付け研修
小学校英語にも対応
茨城・高萩市教委
茨城県高萩市教委は本年度から、各小・中学校の教職員の校務分掌に「地域連携コーディネーター」を設け、学校外の人・組織との窓口役として活動できるよう研修体制を整えた。これまでは校長・教頭を含め、連携相手に応じてさまざまな教職員が対応していた状況を一歩進め、学校全体として校外の人たちと連携できるようにすることが狙い。学習指導要領改訂に伴い来年度から部分的に実施する小学校英語でも学校外との連携を担うことを想定する。
増える在籍者、多様化する障害
特別支援学級の対応は
特別支援教育10年 成果と課題
特別支援教育を規定した改正学校教育法が施行されて10年が過ぎ特別支援学級の新設・増設など環境整備が進んできた。その一方で、各学校が抱える特別な支援が必要な児童・生徒数、それに伴い各学校に設置される特別支援学級数も増えている。校内に多くの特別支援学級を抱える学校の実態から浮かび上がる課題とは―。(1面から続く)
市区町村の新規・特色ある事業 下
教職員の補佐役配置など進む
本社調査
日本教育新聞社が全国の市区町村教育長を対象に「新たな試み、事業」を挙げてもらったところ、教職員を補佐する職員を配置し労働環境を改善しようという動きが目立った(6月5日付既報)。引き続き、この調査への回答について取材した結果を紹介する。
新指導要領の理念を具現化
新会長に聞く 上
種村 明頼 全国連合小学校長会会長(東京都新宿区立西戸山小学校校長)
5月の総会で全国連合小学校長会会長に就任した種村明頼・東京都新宿区立西戸山小学校校長に、これからの同会組織の在り方や重点などを聞いた。
保育者の協働・同僚性を考える
自主シンポ
日本保育学会 第70回大会から 下
5月20、21の両日、「あらゆる子どもに保育を」をテーマに岡山県倉敷市の川崎医療福祉大学で開催された、(社)日本保育学会第70回大会。今回は、多彩なテーマで開催された自主シンポジウムの中から、保育者の協働性・同僚性を考えた二つの研究発表の内容を紹介する。
子ども主体の授業づくりへ
愛知教育大学附属名古屋小学校
5、6月は国立大学附属学校が行う研究発表シーズンの一つ。愛知教育大学附属名古屋小学校(土屋武志校長、児童708人)でも5月30日に「第64回小学校教育研究発表協議会」が開催され、学校関係者ら920人が参加した。国語や算数などの各教科に加え、「特別の教科道徳」や外国語活動、食育などの公開授業も実施した。各教室には入り切らないほどの参加者でにぎわい、授業の参観者からは「子ども主体の授業づくりのポイントはぜひ参考にしたい」などの感想があった。
朝自習で苦手な問題に挑戦
民間のオンライン学習サービス活用
佐賀・武雄市立山内中学校
リクルートマーケティングパートナーズ社が提供する、学習者の苦手を分析し問題を補充するオンライン学習サービス「スタディサプリ」。昨年度、同社と東京都渋谷区立中学校が行った実証研究で、全ての学力層で、スタディサプリで解いた問題数が多いほど、テストでの得点の伸びが大きくなることが分かった(5月22日付既報)。ICT利活用で有名な佐賀県武雄市立山内中学校(井手和憲校長、生徒218人)でも昨年度から導入している。実施の現状を取材した。
根拠に基づき論述する力を測る
共通テスト 国語・記述式問題
大学入試改革 (2)
文科省が公表した「高大接続改革の進捗状況について」(5月16日)のうち、「大学入学共通テスト」(仮称)の実施方針案には、改革の目玉ともなっている「記述式問題」に関する提案が盛り込まれている。国語、数学で出題されることになるが、評価すべき能力や、問題類型、出題・採点方法などを示した。共通テストの「実施方針策定に当たっての考え方」(案)などから紹介し、(独)大学入試センターが提供した記述式問題の「モデル問題例」なども併せて掲載する。今回は「国語」編。
各専門高校長会が総会・研究協議会
全国高等学校長協会(宮本久也・東京都立西高校統括校長)の総会・研究協議会に合わせ、各専門学科の校長会が5月22~26日、各地で総会・研究協議会を開催した。高校教育全体に共通する課題とともに、各学科が個別に抱える課題や取り組みについて、参加者間で熱心な協議が行われた。
論文試験、ここが重要
採用試験対策
「あなたは小学校5年生の担任。昨年度の学校評価アンケートで、児童が自信を持って取り組めることが少ないという課題が出た。そこで今年度の学年経営方針を、児童一人一人が成長を実感できるようにする、とする。担任としてどのような学級経営を行うか、学習指導と生活指導について具体的な方策とその理由を述べなさい」―。昨年度の東京都の採用試験で出題された論文の課題。どこが評価のポイントか。教員養成団体を主宰する東京都八王子市立加住小中学校の清水和彦校長(統括校長)に聞いた。
青年団活動通じ生徒理解深まる
中国・四国・九州地区生涯教育実践研究交流会
地域社会との関わりを通した教育の在り方について各地の実践を紹介し合うなどする中国・四国・九州地区の催しが今年も5月下旬にあり、青年団員として活動している若手養護教諭の報告が注目を集めた。学校では見られない生徒の姿に接し、普段の養護教諭としての職務にも生かしているという。
出会い見つかる?婚活イベント
コンパやお見合いパーティーなどの婚活イベントが盛況だ。生涯未婚の人は増えているが、国勢調査では恋人のいない未婚男女でも約9割は、将来結婚を考えているという。そこで出会いの場を提供しているのが婚活支援サービスだ。首都圏で開かれたイベントを訪ねた。