学校施設の課題 市区町村教委を本社調査
長寿命化改修、5割超す
老朽化対策、財政難でコスト重視
市区町村立学校における学校施設の老朽化対策としての整備は長寿命化改修を選択する割合が高く、その理由は財政状況の厳しさや長い目で見た場合のコスト低下が挙げられる―。全国の市区町村教育委員会を対象に日本教育新聞社が「学校施設・施設整備の課題に関する調査」を実施したところ、そんな結果が明らかになった。
「道徳科の評価」目前、準備は
小学校で来春から
新学習指導要領への移行に先立ち、来年4月から小学校で本格実施となる「道徳科」。現在の道徳の授業とは違って、新たに検定済み教科書を使うとともに、児童の学習状況を評価し、指導要録をはじめ通知表などに、記録していくこととなる。残すところ半年。評価をめぐる最近の状況を取材した。
全国連合小学校長会研究協議会佐賀大会 上
熊本地震の教訓と実践報告
第69回全国連合小学校長会研究協議会佐賀大会(全連小会長=種村明頼・東京都新宿区立西戸山小学校校長、大会実行委員長=下川雅彦・佐賀市立高木瀬小学校校長)が12、13の両日、佐賀市内で開催された。大会主題は「新たな知を拓き 人間性豊かな社会を築く 日本人の育成を目指す小学校教育の推進」。13分科会で26の研究・実践報告が行われた。
2歳児は「幼児の入り口」
夢をかなえる保育推進
RISSHO KID’S きらり(相模原市)
政府が6月にまとめた「子育て安心プラン」に盛り込まれた、幼稚園における2歳児の受け入れ推進。心と体のバランスが取れてくる2歳から3歳にかけての保育の重要性が、今まで以上に高まっている。相模原市の(社福)たちばな福祉会 RISSHO KID’Sきらり(坂本喜一郎園長、園児91人)では、2歳児を「幼児の入り口」として保育を進めている。
学力向上へ授業改善に力
東京・大田区立出雲小学校
四つのプロジェクトチーム(生活習慣・家庭学習・すき間学習・授業改善)を立ち上げ、子どもの確かな学力向上を目指している東京都大田区立出雲小学校(長谷川典雅校長、児童533人)。研修の一環として模擬授業を行うなど、本年度は「授業改善」に力を入れている。区が毎年4月に実施する「学習効果測定」(学力テスト)では着実に成果を上げているという。保護者・地域版「研究推進だより」を発行し、ホームページに掲載しているのも大きな特色の一つ。同校は11月2日、「保護者・地域と連携した生活・学習習慣の改善と教員の授業力向上」をテーマに研究発表会を行い、研究成果を披露する。
災害対応時のジレンマ、カードゲームで考える
「すぐ避難か、近所のお年寄りを助けに行くか」…
生徒がイベント主催
名古屋市立八王子中
名古屋市立八王子中学校で6日、同校生徒会が2年前に立ち上げた「八中防災プロジェクト」のイベントが開催された。企画から当日の運営まで、教員が一切関わらず生徒会役員と実行委員の生徒のみで実施。同校の全生徒、校区内の小学6年生、地域の大人合計約400人を体育館に集め、災害対応カードゲーム「クロスロード」の体験会を開いた。
知の時代を創造するたくましい人間の育成へ
日本教育会が全国教育大会岐阜大会
公益社団法人日本教育会(北原保雄会長)は9月30日、第42回全国教育大会岐阜大会(阿部芳久実行委員長)を岐阜市の長良川国際会議場で開催した。大会主題は「知の時代を創造するたくましい人間の育成」で副主題は「~多様な人々と協働し、たくましく生きる力を育む~」。こども園、小・中、高校、特別支援学校から5本の実践報告・提言があった他、「コミュニティ・スクール」をテーマにしたシンポジウムなどが行われた。(9日付で一部既報)
タブレット用授業支援アプリ活用
科学的リテラシーや国際性培う
神奈川県立横須賀高校
神奈川県立横須賀高校(九石美智穂校長、生徒834人)で6日、タブレット用授業支援アプリケーション「ロイロノート・スクール」(以下、ロイロノート)を使った研究授業が公開された。課題解決型学習や教科指導にICTを活用し、生徒に論理的な思考力を基本とした科学的リテラシーとグローバル社会で生き抜く国際性を育成している。
校外の体験活動を1冊に
「手帳」に記録し経験値高めよう
群馬・千代田町
学校外での体験活動を促そうと、群馬県千代田町教委は小学生を対象に「チャレンジ手帳」を発行、1年間を通してスポーツ・文化・ボランティア・家事手伝いなど、体験したことを書き込む仕組みを設けて4年目を迎えた。年度末には保護者と教員に加え、町の社会教育委員が小学生全員の手帳に目を通して励ましの一言を書き添える。始めてから、土曜日に町教委が設けている催しへの参加が増える傾向にあるなど、子どもが社会教育で学びを深めるようになっている。