2015年PISA結果 協同解決力、日本2位に
習熟度レベルも高く
経済協力開発機構(OECD)は21日、2015年の学習到達度調査(PISA)で初めて実施した「協同問題解決能力」の調査結果を公表した。日本は参加した52カ国・地域で2位、加盟国(32カ国)の中では1位だった。読解力や数学的リテラシー以外にも、OECDが今後の社会で重要になると考える「相手と協同して問題を解決する能力」でも日本の生徒は上位にあることが分かった。(3面に問題と分析)
LINEでのいじめ相談 想定上回る件数
長野県で試行
長野県・同県教委は9月半ば、中学生、高校生を主な対象として、いじめ問題などの相談に、交流サイト「LINE」で応じる手法を試み、16日にその活用状況を公表した。生徒らはスマートフォンなどから相談を書き込み、専任の相談員が返信するやりとりを繰り返す仕組み。問題が解消したなど個別の相談事例に関する結果公表はなかったが、既存の電話相談や、当初想定していた相談件数をはるかに上回る利用があったという。
2015年PISA 高い協同解決能力、協調性も要因か
「特別活動」が育む
2015年のPISA(学習到達度調査)が調べた「相手と協同で問題を解決するための能力」について、日本は参加国・地域で2位だった。日本特有の教育内容として海外から注目されている「特別活動」などで身に付いた協調性が表れた結果になった。(1面参照)
将来有望な教員の「研修校」に
岐阜県「教育実習校」 上
岐阜市立長良小学校
県内全域から派遣
「個人研究」で教科の専門性磨く
岐阜県には岐阜大学の学生を教育実習で受け入れる「教育実習校」がある。実習校は「研修校」とも呼ばれ、教育研究に力を注ぎ、全県から期待される人材が派遣され、力量をさらに高める場になっている。こうした学校ではどんな運営が行われているのか。今回は岐阜市立長良小学校(大塚弘士校長、児童354人)、次回は岐阜市立長良中学校(長村覚校長、生徒377人)の取り組みを紹介する。
多様な背景のある子が共に過ごす
ひかりの子幼稚園(神奈川・茅ヶ崎市)
健康な子、病を抱えている子、障がいのある子、発達に課題のある子、帰国子女、外国人の子など、各地域にはさまざまな個性や背景に違いのある子どもたちが暮らしている。神奈川県茅ヶ崎市の(学)荻野学園ひかりの子幼稚園(豊嶋ときわ園長、園児162人)では、約40年にわたって近くの児童養護施設で生活する子どもを受け入れるなど、多様な背景のある子どもたちが共に過ごしている。
「学びに向かう力」育てる 全小理第50回記念大会から
東京・渋谷区立西原小学校
全国小学校理科研究協議会(全小理)の第50回記念大会がこのほど東京で開かれ、都内八つの小学校がそれぞれの理科・生活科での研究成果を披露した。渋谷区立西原小学校では「学びに向かう力を育てる指導の工夫」と題して、理科・生活科と他教科の関連などをまとめた「西原カリキュラム」を作成し、深い学びの実現を目指した。
音楽でタブレット生かそう
福島県新地町立尚英中学校のICT活用
東日本大震災からの復興の一つの柱に、教育でのICT活用を掲げる福島県新地町で15日、平成24年から毎年行っているICT活用発表会が開催された。町内の3小学校、1中学校がそれぞれ授業を提案した。
ICTを活用、キャリア発達促す
岐阜県立郡上特別支援学校高等部
卒業後の自立までを見据え、生徒のキャリア発達を促す支援アプリの開発と授業実践による効果検証に取り組む岐阜県立郡上特別支援学校高等部(山内明志校長、生徒20人)。岐阜県情報技術研究所による支援・協力の下、文字情報だけでなく絵を加えることで会計作業がスムーズにできるようにした「レジアプリ」など、全5種類のアプリを開発した。ICTを活用することで、生徒たちの学ぶ意欲の向上にもつながっているという。
今春、地域運営学校が誕生 学校の魅力向上へ住民が結束
茨城・牛久市
今年の法改正で増加に弾みがつきそうなコミュニティ・スクール(地域運営学校)。「学び合い」という授業手法が注目を集めてきた茨城県牛久市で今春、初の地域運営学校が生まれ、主任児童委員ら地域住民を交えた学校運営が始まった。少子化傾向が続く中、学校を核とした地域活性化を模索する。児童・生徒を交え、住民同士が親交を深める場が充実しつつある。