教育復興策の成果 小5の半数が「予習」
授業改善・指導充実進む
宮城県教委
東日本大震災の後、宮城県教委が子どもたちの心のケアを進めながら学力を高めていこうとまとめた「5つの提言」で授業改善や学習指導の充実が進んでいる。小・中学生を対象とした調査で、「授業で自分の考えをノートに書く」「予習・復習をする」などと答える割合が年々上昇の傾向にある。予習をする小学校5年生は半数を超えた。提言を受けて教員や指導主事が具体策を検討し、現場に広げるなどの地道な取り組みがある。
29年度文部科学大臣優秀教職員表彰 対象組織の活動は
平成29年度文部科学大臣優秀教職員表彰の表彰式が1月15日、東京大学で開催された。18年度から始まったこの取り組みでは、昨年度「教職員組織」表彰を新設。今回は38組織が対象になった(1月29日付既報)。このうち3校の活動内容を紹介する。
修学旅行は警察の護衛下で
イスタンブール日誌 上
所在地非公開
宮田 龍 イスタンブル日本人学校校長
高知市立中学校時代に危機管理や防災教育などに力を注ぎ、在外教育施設での勤務経験のある宮田龍さん(63)。防災教育に関わる実践は後に内閣総理大臣賞を受賞するなど高く評価されてきた。本年度からはシニア派遣でトルコのイスタンブル日本人学校の校長に就任。地震国トルコの特性を踏まえて防災教育を展開する他、学力保証や現地理解教育を重視している。約1年にわたる学校での活動や実践を振り返ってもらった。
「カンターレ! あかんたーれ」歌声に拍手喝采
親しみやすさが魅力
大阪市小学校教育研究会・音楽部
「全国の小学生が親しみを持って歌えるような曲にしたい」―。そのような思いで作られた「カンターレ! あかんたーれ」(響敏也作詞、宮川彬良作曲)が話題になっている。大阪市小学校教育研究会・音楽部の取り組みとして、昨年11月に実施された第59回近畿音楽教育研究大会で全国に向けて初披露となった。元気良く一生懸命に歌う子どもたちの歌声に、参加者から大きな拍手が送られた。
東京大会まで2年半 都内で多彩なオリ・パラ教育
東京オリンピック・パラリンピック開催まで残り2年半。東京都内の中学校では、さまざまなオリンピック・パラリンピック教育が実施されている。昨年末、世田谷区立船橋希望中学校では、地元住民らで組織される青少年育成のための地区委員会の主催で、行政や企業を交えたパネルディスカッションを開催。また1月には、東京都教委が指定するオリンピック・パラリンピック教育アワード校として研究を重ねてきた立川市立立川第九中学校がその成果を発表した。
地図活用とフィールドワークを
日本地理教育学会・日本地図学会例会
日本地理教育学会と日本地図学会は共催で例会を1月28日、神戸市内で開催し、新しい学習指導要領を見据えて「小中高の地図学習指導の在り方」を主テーマに話し合った。高校の次期学習指導要領では必修科目として誕生する「地理総合」(仮称)。その構成要素に「地図と地理情報システムの活用」が盛り込まれることから、各校種での地図学習に焦点を当てた。特に、高校での必修化に向けては、地理にとどまらず社会科全体での地図活用や、授業でのフィールドワークの必要性などが強調されていた。
移住先は教育で選ぶ
600近い施策をウェブで紹介
移住・交流推進機構
都市から地方への移住を促すなどの事業を手掛ける「移住・交流推進機構」(東京・中央区)の発足から10年が経過、近年は、充実した教育環境を看板に掲げる自治体の紹介にも力を入れている。豊かな自然や長く続く伝統・文化をはじめ、情報通信機器の活用、外国語教育の強化などさまざまな角度から自治体は魅力を競い合っている。そうした看板政策をウェブサイトで紹介し、移住を促している。自治体議員の政策づくりの参考としても生かせそうだ。