通級指導の実態調査 小学校に平均25人
全特協
全国特別支援学級設置学校長協会(会長=山中ともえ・東京都調布市立飛田給小学校校長、全特協)は本年度、初めて全国の小・中学校を対象に「通級指導教室」(通級)の実態調査を実施した。通級指導教員の専門性、一部の学校では通う子どもの増加などの課題が指摘されている通級だが、データとして裏付けられた格好だ。
深い学びへ、探究活動を重視
高校学習指導要領改訂案
平成34(2022)年度入学の1年生から適用となる新しい高校学習指導要領の改訂案。近現代を中心に世界史と日本史を統合的に学ぶ「歴史総合」や主権者意識を育む「公共」などを新設する。既に公表された小・中学校の次期指導要領と同じように、改訂に当たってのキーワードだった「アクティブ・ラーニング」は「主体的・対話的で深い学び」に改め、その充実のために、探究的な学習内容を重視しているのが特徴だ。
(1面に本記、12面に改訂のポイント)
内面に寄り添い「問題行動」解消へ
大阪市立玉出中学校
大阪市立玉出中学校(吉江正彰校長、生徒316人)は数年前、生徒と教員の信頼関係が崩れたことなどがきっかけで生徒の問題行動が日常化。保護者・地域住民からも心配の声が上がるようになっていた。こうした事態を受けて平成26年12月、警察や地域の健全育成関係団体などで構成する「玉出中学校サポートチーム」が結成され、登校指導や校内巡視などを実施。27年度に着任した吉江校長は同チームを発展的に見直し、生徒の内面に寄り添い、見守る活動を重視、安定化を図ってきた。3年にわたる実践を紹介する。
保幼小連携による教育課程編成・指導法探る
国研 研究指定校事業研究協議会で報告
4月から実施される新幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領でこれまで以上に充実が求められ、新しい小学校学習指導要領でも、より強調された幼児教育・保育と小学校教育との接続。本年度の国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会の幼稚園・保育園・小学校校種間連携の分科会では、保幼小の連携による教育課程の編成、指導方法の工夫・改善に関する実践研究の内容が報告された。
間もなく新年度 校内掲示どうしてますか
新年度まで残り1カ月余り。年度末は、校内や教室にある掲示物を剥がすかどうかを検討する時期に当たる。学校行事を写真などで振り返る「月ごとの歩み」や各教科などの「学びの足跡」、委員会やクラブ活動の取り組みの広報など、掲示物から子どもたちの学校生活を垣間見る保護者や地域の人も多いという。4月からどうすべきか。この時期だからこそ、本年度の取り組みをあらためて見直したい。実践事例として2校の取り組みを紹介する。
ICT生かし職場体験発表会
東京・八王子市立松木中の2年生
東京都八王子市立松木中学校は1月26日、生徒によるICT機器を活用した職場体験学習発表会を開催した。2年生の生徒たちが41のグループに分かれ、昨年9月に実施した職場体験について発表。ICT機器を活用してパワーポイントをスクリーンに映し出し、小道具やクイズなども使って、見る側が楽しめる工夫を盛り込んだ。
通信制の課程で道徳教育を推進
埼玉県立大宮中央高校
埼玉県立大宮中央高校(齋藤菊枝校長)は通信制、単位制による通信制、単位制による定時制と三つの課程を置き、多様な生徒の学習を支援する異色の公立校(平成29年5月1日現在、通信制と単位制の合計生徒数3918人)。その一方で、教員研修にも力を入れ、道徳教育推進モデル校として通信の課程での道徳教育の在り方を探る。また、「ことば」にこだわり、教師のための「ことば」講座なども開講し、言葉を扱う教科などの授業に反映させようと意欲的だ。
学校の心配せず「お試し移住」を
徳島県「デュアルスクール」実証事業
子どもたちに豊かな経験を積ませることなどを狙いに環境の異なる複数の地域の学校に通えるようにする徳島県・同県教委の事業が自治体議員らから注目を集めている。インターネット回線の普及に伴い、勤務場所にあまりとらわれない働き方が広がりつつあることなどを背景に、東京などから来訪し、数週間ほど県内に滞在する親子が3組ほど現れている。同県は実績を蓄えた上で、国に政策化するよう提言したい考え。