「地方留学」経験のある高校生 約8割が成長を実感
初の全国実態調査
日本財団
他者と協力する力が身に付いたことを実感し、卒業後も地域と継続的に関わりたいと考えている―。地元を離れて地方の公立高校へ進学する「地方留学」を経験した高校生の実態が、(公財)日本財団の調査で明らかになった。これまで全国的に実施されてきた地方留学に関する初めての実態調査。進学先の選択肢の一つとして、地方留学への期待が高まっている。
7割は情報収集段階 小学校プログラミング
教委の準備状況を調査
小学校の新学習指導要領で必修となるプログラミングの授業の開始に向けた準備状況を市区町村の教育委員会に尋ねたところ、7割近くが何もしていないか、情報収集の段階にとどまることが文科省からの委託を受けた民間事業者の調査で分かった。一部の小学校で既にプログラミングを扱っている自治体は14%、全校で扱っている自治体は2%。地域差があり関東地方で導入が早い傾向にあった。
情報社会の次へ Society5・0時代の学校は
林芳正・文科相が座長を務める有識者懇談会が先月5日に、新たな教育改革案をまとめた。情報社会の次に来る「ソサエティ5・0」という将来の社会に応じた教育を描いたもので、「特に優れた才能をさらに伸ばす教育」「高校と地域の協働による地方創生」などの課題に応じた施策を掲げている。どんな将来像を描いたのか。
校長会など教育関係団体が総会
今回は5月から6月にかけて行われた校長会など各教育関係団体の総会等の内容を紹介する。
幼児教育・保育の本質守る 専門性の高さ、社会的認知を
新山 裕之 全国国公立幼稚園・こども園長会新会長(東京・港区立青南幼稚園園長)
6月の総会で全国国公立幼稚園・こども園長会会長に就任した新山裕之・東京都港区立青南幼稚園園長に、会長就任の抱負や幼児教育・保育の現状と課題、国公幼として大切にしていきたいことなどを聞いた。
大学入試改革 共通テストへの反映、2024年度から
今夏に開催する教育セミナーでは、大学入試改革に加え、今年4月に告示された高校の新学習指導要領もテーマにしている。大学入学共通テストでは2024年度から新課程に基づく試験に見直される。科目の構成や内容が大きく変わった教科をまとめた。
「深い学び」の実現に向けて 子どもの問いを引き出す
富山大学人間発達科学部附属小学校
新学習指導要領で指導改善のキーワードの一つになっている「深い学び」。その実現に向け、富山大学人間発達科学部附属小学校(片岡弘校長、児童419人)では研究を進めている。重点に置くのは、子どもが問いをつくるための教師の手だて。同校は6月中旬に平成30年度「教育研究発表会」を実施し、本年度から全面実施となった「特別の教科道徳」(道徳科)を含めた各教科の授業を公開した。これまで積み重ねてきた「追究を楽しむ」「対話する」「よりよく思考する」の研究成果を生かし、実践を積み重ねている。
「主体的・対話的で深い学び」の実現は温かい人間関係から
埼玉・春日部市立東中学校
新指導要領完全実施までスケジュール作り実践
「主体的・対話的で深い学び」の実現は、生徒相互、生徒・教師の温かい人間関係づくりから―。埼玉県春日部市立東中学校(舩田年男校長、生徒592人)は新学習指導要領の理念の具体化に向け、こんな考えで学校づくりを進めてきた。同時に全教科、教育活動を通して「言語力」の育成にも力を注ぎ、学びの言語化を目指している。この活動は6月14、15の両日、宇都宮市で開催された関東甲信越地区中学校長会第70回研究協議会栃木大会で発表した。
教育改革は「待ったなし」現場の声発信、より良い形に
笹のぶえ・全国高等学校長協会会長
5月の総会で全国高等学校長協会の会長に就任した笹のぶえ・東京都立三田高校校長に就任の抱負や高校現場が抱える課題などを聞いた。同会で女性が会長に就任するのは初めて。
論語を生かして町づくり
論語を生かした町づくりを始めて10年の節目を迎えた栃木県壬生町は昨年度、小・中学生を対象に、湯島聖堂公認の論語検定を始めた。町内の各校では登校後、授業が始まる前の時間帯を使うなどして、論語の素読の時間を設けてきた。検定ではその経験を生かし、論語を学んでいる町民らが務める試験官を前に、孔子の言葉を暗唱する。昨年は受検した全員が合格。今年も9月の検定に向け児童・生徒は論語の素読に励んでいる。