災害時の給食提供策探る 関東南部の台風被害受け
文科省
関東地方南部に大きな被害をもたらした台風15号の上陸から間もなく1カ月。千葉県館山市では給食センターの屋根が壊れ、3週間以上にわたって学校給食が提供できなくなり、文科省は非常時に自治体を越えて給食を届けられるようにするなどの体制整備に向けて検討を始めた。
日本語指導必要な子、過去最多 高校中退率は平均の7・4倍
文科省調査
文科省の調査で、2018(平成30)年度の日本語指導を必要とする児童・生徒が5万759人と調査開始以来最多だったことが分かった。このうち外国籍の児童・生徒は前回より17・9%増の4万485人、日本国籍の児童・生徒も6・9%多い1万274人だった。日本語の指導を必要とする児童・生徒は2014(同26)年度は3万7095人、2016(同28)年度は4万3947人と年々増加傾向にある。
じっくりインタビュー 市販薬の乱用
松本 俊彦 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長
10代の若者による市販薬の乱用が増加している。厚労省の研究班の調査によると、2018(平成30)年に精神科で治療を受けた10代患者の約4割がせき止め薬や風邪薬の大量摂取によるものだった。教育現場でもさらなる指導が求められる中、この調査を中心になって行った国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部の松本俊彦部長に市販薬乱用の実態と学校の指導について聞いた。
参加者自身がテーマ設定 次世代リーダー向け「創造型」研修
広島県尾道市教委
次世代リーダー対象の研修は、「与えられる」ものから、「自分で創り出す」時代へ―。広島県尾道市教委は昨年度、教頭や総括事務長、事務長、主幹教諭を対象に実施してきた同市「小中学校学校経営サブリーダー研修会」の実施内容を見直し、講義型の研修だけではなく、参加者自身がグループでの研修テーマを設定し、課題を追究していく創造型の研修を組み込んだ。研修への意欲が高まるだけでなく、校種や職種の垣根を越えて、参加者同士の関係づくりまで進むようになったという。
「自信持ち、前向きに行動する力」育む
札幌市立もいわ幼稚園
これからの時代には、「自分の力や考えに自信を持ち、前向きに行動する力」が求められる。昨年度のソニー幼児教育支援プログラム優秀園審査委員特別賞に選ばれた、札幌市立もいわ幼稚園(笹山雅司園長、園児61人)では「気付き、発見したことを伝え、保育者や友達と探究していくこと」を通して、子どもたちにこうした力を育んでいる。
「総合」中心に課題解決的な学び
考え行動する子へ「対話力」重視
金沢市立兼六小学校
課題に対し、「解決したい」「何とかしたい」という子どもの思いや願い。それを学習の原動力とし、金沢市立兼六小学校(小澤雅人校長、児童434人)では総合的な学習の時間を中心に力を入れて取り組んでいる。地域の学習素材を使って体験活動の充実を図り、学びの中で問題解決には欠かせない「対話力」の育成を重視。「思考ツール」を取り入れるなど、さまざまな工夫を凝らしている。
生徒が「主体性」発揮する授業へ
教師による五つの手だて設定
北海道教育大学附属札幌中学校
「自ら判断・行動し、未来の創り手となる個の育成」を研究の目的として、北海道教育大学附属札幌中学校(佐々木貴子校長、生徒345人)は学びに対する生徒の「主体性」に着目した授業づくりに取り組んでいる。生徒が「主体性」を発揮する上での五つの手だてを設定。育みたい生徒の姿や力に加え、それを評価する手だても検討を重ねる。同校の取り組みを紹介する。
視覚障害のある高校教員が講演 「超福祉の学校」でフォーラム
文科省など
文科省は9月7・8日、共生社会の実現に向けたフォーラム「超福祉の学校2019」を、障害者の就労支援事業などを手掛けるNPO法人ピープルデザイン研究所と共に東京都内で開催した。視覚障害がある高校教員2人が講演し、生徒との関わり方や職場で受けている支援などについて紹介した。同省は「障害者活躍推進プラン」に基づき、障害者を教員として雇用するための施策を探っている。
教師事始め 学校に求められる接遇は
まずは言葉遣いから
「顧客意識」も心掛けて
保護者と良い関係を築くことも教師の仕事の一部です。関係づくりに欠かせないのが接遇やマナー。学校で必要とされる接遇について取材しました。
子どもの野菜嫌い克服へ 企業とNPOが共同プロジェクト
学校や保護者の困り事の一つでもある子どもの野菜嫌い。その克服を目指して、カゴメ(名古屋市)と学童保育などを運営する特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクール(東京・港区)が昨年から共同でプロジェクトを始めた。子どもたちの野菜に関わる経験を広げようと、小学校低学年を中心に授業で取り入れる学校や学童クラブが増えている。