No.6216号(2019年12月02日号)3面では「大雨時の避難行動は」を掲載

12.02

20191202

発達障害のある子ども、日常生活での不安強く

自閉症で顕著な傾向

石本・鳥取大准教授ら調査

 発達障害のある子どもは同様の障害のない子どもに比べ、日常的な生活場面で不安を強く感じていることが、鳥取大をはじめとする共同研究グループによる調査で分かった。特に自閉症スペクトラム障害のある子どもで顕著な傾向があることも判明した。これまで海外の研究では明らかになっていたが、国内での調査は初めてという。

大川小訴訟 「山へ」の声生かされず 判決確定受け遺族ら語る

背景に「教員いじめ」の可能性

東京でシンポ

 宮城県石巻市立大川小学校訴訟の判決が確定したことを受け、遺族とその弁護団らは11月23日、専修大学などによるシンポジウムに出席した。代理人を務めた吉岡和弘弁護士は、同小学校(当時)に津波が近付いた際、山の上に避難するよう呼び掛けた教員の声が生かされなかったことについて「組織の問題」について探る必要があるとし、遺族の只野英昭さんは、その教員について教員間のいじめに巻き込まれていた可能性を挙げている。

学生・高校生「家族」として避難行動考える 大雨防災ワークショップ

宮城教育大学

 経験したことのない大雨から身を守るには―。台風に伴う大雨被害が相次ぐ中、宮城教育大学で11月19日、学生と高校生がハザードマップなどの資料を活用して避難行動を考える「大雨防災ワークショップ」が行われた。台風19号の発生前から計画し、今回が初めての試みとなった。教員を目指す学生や高校生が、大雨時の準備から避難までの行動を時系列で検討した。

政令指定都市特有の教育課題テーマに実践発表

大都市中学校長会連絡協議会 名古屋大会 上向

 第76回大都市中学校長会連絡協議会名古屋大会(大会会長=坂野幸彦・名古屋市立丸の内中学校校長)が11月14、15の両日、名古屋市内で開催された。同会は東京都を含めた政令指定都市の校長会で構成。学校経営や教育指導、生徒指導など大都市特有の諸課題をテーマに3分科会で実践発表や情報交換が行われた。働き方改革や人材育成、いじめ問題などが話題に上った。

「保育の質」向上へ 新たな時代の保育実践

広島市で第63回全国保育研究大会

 (社福)全国社会福祉協議会・全国保育協議会(全保協・万田康会長)、広島市保育連盟などは11月13、14、15日、広島市で第63回全国保育研究大会を開催した。大会主題は「すべての人が子どもと子育てに関わりをもつ社会の実現を目指して」。保育者の資質向上、保育の社会化、などをテーマに実施した11の分科会の中から、「新たな時代の保育実践」を考えた分科会の内容を紹介する。

遠隔教育で大学生が助言 ロボ教材動かす「プログラミング」

長野・飯田市立上村小学校の取り組み

第68回全国へき地教育研究大会

 文科省はこのほど、長野県教委や全国へき地教育研究連盟(会長=柿崎秀顕・北海道安平町立遠浅小学校校長)と共に、同県内で「第68回全国へき地教育研究大会」を2日間にわたり開催した。全国の小規模校の実践についての発表会に加え、県内の小・中学校で公開授業を実施。そのうち、飯田市立上村小学校(村松亮彦校長、児童15人)は全学年合同で、児童が大学生と遠隔通信システムを使って話し合いながらプログラミングに取り組む授業を紹介した。

「課題対応力」を育成 実社会との関わり重視するキャリア教育

新潟・三条市立大島中学校

 (公財)パナソニック教育財団の特別研究指定校として、新潟県三条市立大島中学校(田中哲也校長、生徒81人)は、実社会との関わりを重視したキャリア教育に取り組んでいる。キーワードは「課題対応力」の育成。地域とのつながり(ひと・もの・こと)を大切に、「リアル感」(現実味)のある深い学びの実現を目指している。指導・助言を行う後藤康志・新潟大学准教授のコメントと合わせ、同校の取り組みを紹介する。

「地域から新たな日本を創造する」工業教育を

全国工業高等学校長協会が岡山県で研究協議会

 公益社団法人全国工業高等学校長協会(理事長=佐々木哲・東京都立六郷工科高校統括校長)は10月24、25の両日、第67回研究協議会を岡山県内で開催した。「地域から新たな日本を創造する工業教育を目指して」というテーマで、全国の工業高校校長など262人が参加。工業教育に関する調査結果や教育実践を報告し合った。その中から2校の実践発表について紹介する。

小学生に「大学の雰囲気」を 「子ども大学」東京でも

来春から国立市で

 大学を会場に大学教員が小学生を対象に講義・実習などを行う「子ども大学」が初めて東京都内に設けられることとなった。ドイツ発祥の「子ども大学」は2009(平成21)年に埼玉県川越市で始まってから、埼玉県内を中心に普及が進み、県外でも、茨城、神奈川、和歌山などにも広がっているが、東京都内にはなかったという。児童書出版社の社長経験者が中心となり、国立市内の大学を会場に来春から本格始動させる。

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