No.6234号(2020年04月27日号)11面では「在宅勤務 変わる教師の働き方」を掲載

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新型コロナ対応 テレビ会議で学び広がる

 多くの学校が臨時休業に入って間もなく2カ月。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため「3密状態」を避けることが求められる中、教員の間にもテレビ会議システムの活用が広まっている。勉強会や校内研修、自宅にいる子どもたちへの家庭学習の支援などに利用する動きがある。

じっくりインタビュー 学習の遅れ、長期的に取り戻して

清水 秀行 日本教職員組合委員長

 4月1日に就任した日本教職員組合の清水秀行・中央執行委員長が日本教育新聞社の取材に応じた。長引く学校休業が、子どもの生活や学習習慣に影響を及ぼしている恐れがあるとして、学校再開後にも授業を急がず、学習の遅れは1年や複数年で取り戻すよう計画してほしいと求めた。

臨時休業中の学校 教委の過半数「登校日なし」

 臨時休業期間中の学校で行っている学習指導、生活指導・支援には、自治体間での差が大きいとして文科省は、「臨時休業中であっても最低限取り組むべき事項」をまとめ、国公私立学校に実施するよう求めている。所管している学校を臨時休業としている自治体のうち、半数以上が登校日を設定していなかった。文科省は、学習状況の把握などについて実態を調べ始めている。

園内研修見直し、より良い保育へ

順正寺こども園(広島市)

 「出遇いを喜び、共に育ち合う」を保育理念に、子ども、保護者、保育者、地域の人など、園を中心に出会った人たちが共に成長していけるようにすることを大事にしている広島市の(社福)順正寺福祉会 順正寺こども園(伊藤唯道園長)。保育者の往還型研修への参加をきっかけに、園内研修を「子どものことを楽しく語り合う」ように見直した。そのことで、保育者同士がより互いを認め合う関係性がつくられ、子どもたちが自分で考えて動き、主体的に遊ぶ保育の充実につながった。

文部科学省の外国語教育新映像資料 扱う内容は

直山 木綿子 文科省視学官に聞く 下

 文科省は3日、「YouTube」の「mextchannel」に、「外国語教育はこう変わる!」シリーズの新たな映像資料をアップした。小学校では「Small Talkの進め方」や「児童の意欲を高めるゴール設定の在り方」などの六つを追加。一つは8~13分程度の長さで、校内研修に加えて個人での活用も視野に入れている。今回は扱っている内容を中心に、直山木綿子・同省視学官に聞いた。

民間のシステムを活用 家庭との情報共有、円滑に 休業要請受け導入前倒し

愛知・春日井市の小・中学校

 愛知県春日井市内の全小・中学校では、本年度から民間企業が提供する学校情報配信システムを導入し、児童・生徒の保護者への連絡手段として活用している。学校側は専用アプリを通して、保護者への連絡やアンケートの実施などが可能。新型コロナウイルスに関わる緊急事態宣言を受け、愛知県では現在も学校の休業が続いているが、このシステムによって家庭に迅速かつ確実に連絡できると好評だ。学校現場でも校務の削減などにつながるのではないかと期待されている。

自宅から授業配信、会議もオンラインで 在宅勤務、変わる教師の働き方

 全国を対象にした緊急事態宣言の影響で、教員の在宅勤務が広まっている。東京都や埼玉県などでは原則、在宅勤務にし、兵庫県では週4回を上限に認めた。在宅業務として学校再開に向けた教材研究だけでなく、オンライン授業を指定する動きもある。教員の働き方に変化が起きている。

苦労している子ら把握へ 埼玉県ヤングケアラー支援の拡充 上

吉良・埼玉県議に聞く

 家族・親族の介護・看護・世話に当たる子どもたちは「ヤングケアラー」と呼ばれる。学校生活や自分の健康、生活に支障が出ることがあり、学校をはじめとするさまざまな機関、人による支援が求められている。埼玉県では、先月末から、ヤングケアラー支援などを盛り込んだ条例を施行、支援の拡大を目指す。この条例を巡り、2回にわたってその意義などを考える。今回は、条例案作りを中心となって担った吉良英敏議員の話をまとめた。

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