家庭学習評価や感染対策…新型コロナ休業後の学校再開Q&A
全国一斉の学校休業要請から3カ月。緊急事態宣言による休業延長を挟み、やっと全国の学校が再開される見通しが出てきた。ただ大変なのはこれから。感染症対策と授業の両立は、授業が終わらない場合は、子どもたちの心のケアは…。文科省が示すQ&A集を基に学校に必要な対応策をまとめた。
新型コロナで学校休校 欧州諸国の状況は
現地在住の島崎由美子さんら寄稿
感染者数、死亡者数ともに日本より深刻なヨーロッパ諸国でも、新型コロナウイルス問題による学校休業を終えて、教育活動を再開させる国が増えつつある。オランダ在住のフリーライター、島崎由美子さんと、仙台市在住の医師、八巻孝之さんに、共著としてヨーロッパ5カ国の事情を寄稿してもらった。
生徒指導の課題や人員配置状況など調査 全国連合小学校長会令和元年度研究紀要 下
前回(5月4・11日付)に続き、全国連合小学校長会の令和元年度研究紀要の内容を紹介する。標準法委員会は全国の公立小学校の約4%に当たる765校、他の委員会は470校(各県10校)が調査対象で、多くは昨年7月から8月にかけて実施した。各委員会とも外国語活動・外国語科に関わる現状と課題などを尋ねており、関心の高さがうかがえる。
豊かな感性の育成へ提言 全国国公立幼稚園・こども園長会
昨年度と本年度の2年間(本年度事業は新型コロナウイルス感染拡大の影響で1年延期)、「身近な自然との関わりを通して子どもの豊かな感性を育むための調査研究―身近な自然に触れて遊んで!親子で一緒に楽しもう!」に取り組んでいる全国国公立幼稚園・こども園長会(会長=新山裕之・東京都港区立青南幼稚園園長)。事業を進める特別事業委員会は昨年度実施した調査の結果を基に、幼稚園・こども園や家庭、地域における子どもの豊かな感性の育成に向けた提言をまとめた。
教育関係団体、無料のオンライン授業提供 取り組みを紹介
新型コロナウイルス感染防止による学校の臨時休業を受け、学習保障の視点などから注目が集まっている「オンライン授業」。家にいる子どもたちの学びをサポートしようと、教育関係団体などが自らの強みを生かした支援も見られる。その中から小学校向けの二つの取り組みを紹介する。
部活動で静電気の実験装置を製作 最適な構造考え、身近な素材活用
バンデグラフ起電機を製作
大谷中学校・高校(大阪市)科学部顧問の豊田將章教諭が東レ理科教育賞・文部科学大臣賞受賞
昨年度、「中学クラブ活動」の分野で令和元年度「東レ理科教育賞・文部科学大臣賞」を受賞した大谷中学校・高校(堀川義博校長、生徒1238人、大阪市)の豊田將章教諭。身の回りのものを活用し、中2の生徒が工夫を凝らしてバンデグラフ起電機の製作に取り組んだ「科学部」での実践だ。最適な構造に向けての考察や素材選びなど、科学技術に関わる知識の習得につながっている。科学イベントにも積極的に参加し、意欲的に演示実験や解説している生徒たちの姿も多い。活動全体から達成感も得られるという。
探究学習を通して表現力向上へ 山形県立米沢興譲館高校と山形大学が連携
ハンドブックを作成
山形県では、2018(平成30)年度から県立高校の3校に学科として探究科、別の3校に探究コースを設置している。探究科を設けた学校の一つ、同県立米沢興譲館高校(柿崎悦子校長、生徒600人)は、以前から「言語活動」を探究学習の基礎として捉えてきた。リポートの作成などで不可欠な言語運用能力を生徒に身に付けさせようと、山本陽史・山形大学教授と連携し、授業実践を研究。このたび、山本教授と同校国語科が実践や成果をまとめた書籍「なせば成る! 探究学習―言語活動実践ハンドブック―」を発行した。
これから始めるオンライン授業
隅田 晃司 英数学館小中高校教諭
文科省によれば、公立学校で双方向型のオンライン授業を実施している自治体はわずか5%と少ない。だが感染症対策と学習の両立が求められる学校現場にとっては再開後、その必要性がますます高まりそうだ。これからオンライン授業の導入をどう進めるか。今回の新型コロナ禍対応で実施マニュアルをまとめた英数学館小中高校(広島県福山市)の隅田晃司教諭に解説してもらった。
学校休業中の問題共有 オンラインでトークイベント
宮城・石巻市の子ども支援団体
宮城県石巻市のNPO法人「TEDIC」が12日、学校休業中の子どもたちの現状や支援の在り方などを話し合う「いしのまき×こどもトークライブ」を開いた。同市を拠点に活動する支援団体の関係者がテレビ会議システムでつながり、問題を共有した。