大学入試のオンライン面接、改善を 全高長が文科省に要望
コロナ禍の中での大学入試が始まった。今年は感染対策のため、面接をオンラインで実施する動きがあるが、試験会場を一方的に高校に指定したり、通信トラブルで面接を取りやめたりする大学があることから、全国高等学校長協会(全高長)が文科省に改善を要望した。高校現場からは「大学入学共通テストの元年に、高大接続を否定するようなやり方だ」と批判の声が上がっている。
教員のわいせつ行為 どう防ぐ
教員によるわいせつ行為、性犯罪が後を絶たない。教え子が被害者となる犯罪も目立つ。被害者は心身に深刻な傷を負うとともに、加害者の勤務校など、被害者・加害者の双方の周辺にいる人たちにも、影響が及ぶ恐れがある。このような行為・犯罪をどうしたら防げるか。最近の動きをまとめるとともに専門家に見解を求めた。
コロナ下 6年生をどう育てるか 上 学校経営編
コロナ禍の影響で、多くの行事が中止になり、小学6年生を育てる機会と場がなくなったという話を各地で聞く。残り5カ月の間に、6年生の心身の成長に向けてどんなアプローチができるのか。学校経営と学年・学級経営の視点で上下2回にわたり提言を紹介する。学校経営については、小・中学校の両方で校長経験のある谷智子・高知市教育委員に寄稿してもらった。
「探究・ふれあい・誇り」の視点で幼小接続
京都市立楊梅幼稚園・下京雅小学校
幼児教育・保育と小学校教育の円滑な接続に向けては、子どもたち同士の交流や保育者と小学校教員が互いの教育を理解し合うことに加え、共通の教育課題から捉えた資質・能力を明確化し、9年間を見通した教育課程を作ることが重要になる。京都市立楊梅幼稚園(奥景子園長、園児51人)と同市立下京雅小学校(上川依子校長、児童335人)では、「育てたい資質・能力の育成を目指したカリキュラムマネジメント~『探究・ふれあい・誇り』を視点として学びをつなぐ~」をテーマに、こうした幼小接続の研究を進めている。
新要領・新教科書に対応 TOSSがオンラインセミナー
授業技術を高め、その手だての共有などに取り組む研究団体、NPO法人TOSS(Teachers’ Organization of Skill Sharing)。同研究団体は9月下旬、サマーセミナーを実施した。毎年実施する同セミナーは新型コロナの感染拡大防止を受け、オンライン双方向型の模擬授業(子役も設定)を中心に構成。各講座は、新学習指導要領・新教科書に対応したもので、36人の講師が担当。午前中の分科会は、参加者が興味・関心のある内容(各教科等)を選んで学びを深めた。指導案・講座資料も500ページを超える充実したものだった。
中学教員入り Zoomで3小合同授業
埼玉・幸手市立東中学校区
外国語教育に力を入れる埼玉県幸手市立東中学校区の小・中学校。毎年、東中学校区内の3小学校(吉田小学校、権現堂川小学校、八代小学校)の6年生が、一つの場所に集まって英語の授業(年間4回)を受けている。本年度は新型コロナのため、ウェブ会議ツール「Zoom」を使って合同リモート授業を実施。9月15日に行われた吉田小学校での授業を皮切りに、本年度の取り組みがスタート。これまでの成果として、英語力向上などに効果が見られるという。
理数教育で地域と連携、部活動で「探究」…論理的思考力や創造性の育成へ助成
「3つの科学教育振興助成事業」
中谷医工計測技術振興財団
子どもたちの論理的思考力や創造性の育成を目指し、平成26年度から学校などへの助成事業を行っている公益財団法人の中谷医工計測技術振興財団。本年度は全国の小・中、高校などから合計109件の取り組みを助成している。現在、ホームページに掲載されている昨年度の報告書の中から2校の実践内容を紹介する。
人には危機脱する力ある 学校再開した伊の高校・スキラーチェ校長が寄稿
新型コロナウイルスの世界的拡大が始まった頃、イタリアの高校の校長が臨時休業となった生徒に贈った「手紙」は日本でも注目を集めた。このドメニコ・スキラーチェ校長が、勤務するアレッサンドロ・ヴォルタ高校の9月の再開に当たって、日本教育新聞社などに寄稿した。「人は、危機から抜け出すために、エネルギーと創造性を働かせ、解決策を見つけるために能力を発揮させるようになっている」などと訴えている。