部活動休止 判断割れる コロナ深刻化、各自治体で
新型コロナウイルスへの感染状況が深刻化する中、部活動を休止とするか自治体によって判断が分かれている。今月5日からまん延防止等重点措置の対象地域となった大阪府では原則休止とし、大阪市では、実施の余地を残しつつ原則休止とした。他の対象地域のうち、仙台市、京都市などでは、制限を付けながら部活動を実施できることとした。
中途入職、相次ぎ条件緩和 教員のなり手確保へ
改正義務標準法が今国会で成立した。文科省では、公立小学校の2年生から6年生までの35人以下学級実現のために、令和7年度までに約1万4千人の教員が必要になると推計している。ただ小学校教員の競争倍率は低迷し、優秀な教員をいかに確保するかが課題となる。なり手不足と質の低下への対応策の一環として文科省が示しているのが社会人経験者の登用だ。近年、相次ぎ緩和策を打ち出している。
教育の改善・充実 最大の課題は「多忙解消」全国連合小学校長会が調査
全国連合小学校長会令和2年度研究紀要 上
全国連合小学校長会はこのほど令和2年度研究紀要をまとめた。対策部(大字弘一郎部長)と調査研究部(赤堀美子部長)の委員会が小学校教育の現状を多面的に調査しており、結果は文科省などに意見や要望を伝える際の基礎資料として活用している。対象は主に全国の公立小学校のおよそ4%に当たる753校で、昨年7月から9月にかけて実施した。回答は選択肢の中から三つ以内を選ぶ形式のものが多い。今回は主に調査研究部、次回は主に対策部の結果を紹介する。
保護者に活動動画配信、「自分劇」作りも 保育充実へICT積極活用
認定こども園七松幼稚園(兵庫県尼崎市)
3密を避ける必要があるコロナ禍では対面に加え、ICTを活用して幼児教育を実践することが求められる。兵庫県尼崎市の(学)七松学園 認定こども園七松幼稚園(亀山秀郎園長)は昨年度、動画アプリやビデオ会議システムなどICTの積極的な活用を進めた。取り組みは文科省から調査研究の委託を受けて実施し、その成果をリーフレットにまとめた。
SDGs「環境に配慮した消費行動」テーマに商業施設で食品販売、安全性発信
千葉・印西市立原山小
「チリで養殖された、ASC認証の銀ザケです。安全でおいしいですよ」―。訪れた客に、商品の良さなどを説明する千葉県印西市立原山小学校(松本博幸校長、児童239人)の子どもたち。イオン千葉ニュータウン店の支援・協力の下、売り場コーナーの一部を使って「原山小学校5年生が作るエシカル消費コーナー」を設置した。期間は3月18日から9日間。その週の週末20日(土)は子どもたちが実際に店舗を訪れ、しっかりと新型コロナ対策を講じた上で販売促進などに臨んだ。
震災に備え、何ができるかを議論 修学旅行で被災地の生徒と交流
東京・杉並区立和田中学校
東京都杉並区立和田中学校(田口克敏校長、生徒225人)は、日頃の防災教育での学びを修学旅行でさらに深めようと、昨年度、東日本大震災で被災した地域の生徒と交流する場を設けた。新型コロナウイルスにより実施が心配されたが、感染予防対策を徹底しながら10月に実現させた。同年代の生徒との交流を通して、防災を自分ごととして考え、危機管理の重要性を認識するようになったという。
生徒自ら問いを立て研究 地元の鳥獣被害踏まえジビエ給食の実施を提案
「グローバルフォレストピア探究」の取り組み
宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校
宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校(鬼束雅史校長、生徒229人)は、生徒が自ら問いを立て研究する「グローバルフォレストピア探究」に取り組んでいる。研究成果は3月12日、5年生などがオンラインで発表。地域の鳥獣被害を踏まえ、野生動物の肉を使用したジビエ給食などの提供を目指した研究などがあった。
知的・発達障害のある子に主権者教育を 指導の手引を作成
東京・狛江市
全国の支援学校に無償配布
知的障害や発達障害のある子どもへの主権者教育に活用してもらおうと、東京都狛江市が指導の手引を作成した。子どもと教員の双方に「分かりやすい」授業が行えるよう、発達段階に応じて身に付けさせたい力を示した一覧表や指導案を載せている。1月末には、都道府県と政令指定都市の各教委を通じて、全国の特別支援学校1316校に無償配布した。
知的障害ある子に「安心手帳」災害時の行動手順、配慮求める事柄記載
PTA団体が作成
全国特別支援学校知的障害教育校PTA連合会(茨田一矢会長)は知的障害がある子どもなどを自然災害や犯罪などから守るための取り組みを進めている。この春には、児童・生徒それぞれが携帯する「安心手帳」を完成させ、会員に配るとともに、一般公開を始めた。安心手帳は、本人向けに地震などが起きた際にどのように行動するかを順にまとめてあり、周囲にいる人に対しては、どのような配慮が必要か記入して伝えられるようにしている。