個別最適化された学び推進事業 企業・団体に授業改善委託
園・学校とマッチング
名古屋市教育委員会
名古屋市教委は個別最適化された学びを進めようと、市立の幼稚園、小・中学校、高校で6件の授業改善事業を設定し、民間企業・団体に事業を委託する。学校園の課題と、企業などが持つノウハウを組み合わせることから「マッチングプロジェクト」と呼ぶ。オランダで普及している「イエナプラン」という教育手法について、国内での普及を進めている団体が参画する小学校では、児童が自分のペースで自立して学ぶことなどを目指す。
数学必須で志願者大幅減 受験業界「影響は一時的」
早大政経学部
一般入試の数学必須化が話題になった早稲田大学の政治経済学部(政治学科、経済学科、国際政治経済学科)で受験者倍率が大幅に減った。早大が4月下旬に公表した入試結果の確定版によると、学部平均で3・9倍。前年度の7・3倍から大きく落ち込んだ。入試方法の変更が主因とみられるが、予備校関係者は「影響は一時的」という見方を示している。
教員養成大で「地域枠」広がる
国立の教員養成系大学や学部の入試で「地域推薦枠」を設ける動きが広がっている。卒業後、県内や特定の地域での学校勤務を求めるものだ。大学にとって地域の課題解消に貢献する狙いだが、入学しても教職以外の道に進む学生の存在が悩みどころだ。
新型コロナ感染防止の予算措置「あった」8割以上 東京都中学校長会
定期総会・研究発表会
東京都中学校長会は4月22日、令和3年度定期総会・研究発表会を都内で開催した。会場への参加者を最小限に絞り、当日の様子は録画して配信した。
人との関わりで自分らしさ発揮
静岡県南伊豆町立南伊豆認定こども園
国公幼令和2年度研究集録から 下
各園の園長が全国の仲間と学び、高め合うことの一環として、全国国公立幼稚園・こども園長会(会長=箕輪恵美・東京都中央区立有馬幼稚園園長)が毎年作成・配布している「研究集録」。令和2年度も全国7ブロックの園が研究成果を寄せた中で、静岡県南伊豆町立南伊豆認定こども園(土屋千恵園長、園児105人)は、谷陽子前園長の時に行った「人との関わりの中でのびのびと自分らしさを発揮する子の育成」がテーマの研究成果を報告した。
全行事、コロナ下でも実施 教職員との団結など描く
横山 悦子 前千葉県我孫子市立新木小校長が絵本エッセー出版
一冊のポケット絵本に注目が集まっている。昨年度まで千葉県我孫子市立新木小学校校長だった横山悦子・川村学園女子大学教授が作成した「魔女が校長先生になった―出会いが教えてくれたこと」(銀の鈴社、123ページ、定価1980円)だ。舞台は令和2年度の同校。「子どもたちのために!」という思いでコロナ禍と向き合い、全ての学校行事を実現した教職員との団結力などを描いている。「チーム学校」の事例の一つとしても参考にできそうだ。
地域との交流を重視 視野広げ、将来の選択肢増やす
三重・松阪市立飯高中のキャリア教育
近隣学校や地域と連携したキャリア教育に取り組んでいる、三重県松阪市立飯高中学校(森井義和校長、生徒43人)。他校と協働での商品開発・販売や、地域に関する探究活動の実施など、高校生や大人との交流を中心に活動している。社会での自立に必要な能力の育成を目指したもので、生徒が将来の目標を立てる時の参考にしてもらいたい考えだ。
地域と連携し授業で草原の保全活動 内閣総理大臣表彰を受賞
熊本県立阿蘇中央高校
熊本県立阿蘇中央高校(酒井一匡校長、生徒355人)では、生徒と教職員が地域と連携して、阿蘇の草原を守る活動に授業などで取り組んでいる。野焼きをはじめとした草原の再生・維持活動や生態系の調査に力を入れる他、草原の現状や価値を地域へ発信している。これらの学習活動は高く評価され、本年度、緑化推進運動に貢献した団体に贈られる「緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰」を受賞した。
インクルーシブ教育システム構築 現状を自分たちで把握
特総研が「インクルCOMPASS」作成
障害のある子どもとない子どもが、できるだけ同じ場で共に学ぶことを目指しているインクルーシブ教育システム。推進には園や学校、教育委員会の取り組み状況を把握し、今後の見通しを持つための観点が必要になる。一方で、行っている取り組みがインクルーシブ教育システムとどう関係しているか分かりにくいという声もある。国立特別支援教育総合研究所(宍戸和成理事長)では園や学校、教育委員会がインクルーシブ教育システム構築の現状や課題を自分たちで把握し、次の取り組みにつなげるための手掛かりを得ることを目指したツールである「インクルCOMPASS」を作成した。
通知表の所見欄廃止など進む 文科省が働き方改革で事例集
学校の働き方改革に関して文科省が令和3年版の事例集を公開した(1面参照)。通知表の工夫や、学校と家庭の間での連絡・情報交換に関して、情報通信機器を活用するなどした効率化の方策も掲載している。家庭の理解を得つつ進めた運動会などの学校行事の見直しといった項目もある。