教員のなり手を確保へ 採用試験の時期柔軟に
中教審で検討
文科省は、教職志望者を確保するため、採用試験の受験時期を柔軟にする考えを示した。一次試験を前倒しで実施することや、社会人向けに試験を通年化することなども選択肢に入れる。教員のなり手の確保を巡って教委や学校現場で厳しい状況が続く中、少しでも熱意のある学生らに受験してもらおうという考えだが、専門性をはじめとした質をどう保つかが問われる。
ICT指導力、伸びわずか 「対話的学び」での活用、低調
文科省が教員調査
文科省は今年3月1日を調査日とし、公立学校の教員のICT活用指導力を調べた。16項目についてできるかどうか尋ねたところ、「児童・生徒が互いの考えを交換し、共有して話し合いなどができるように、コンピュータやソフトウェアなどを活用することを指導する」が最も低調で、できる教員の割合は61・2%にとどまることが分かった。1年前と比べると1・7ポイント増。他の15項目も伸びはあまり見られなかった。
ポスト教員免許更新制 研修の高度化を構想
文科省が教員免許更新制に代えて、教員研修の高度化を検討している。受講履歴を管理し、個々の教員のキャリアや専門に応じた適切な研修を積み上げていくという仕組みだ。将来的には教員向けのさまざまな学習コンテンツに国が認証を与え、教員研修の対象とすることも構想している。
コロナ下、「子の姿」基にした学校づくり
横浜市立桜岡小学校
新型コロナウイルス感染症の問題が始まってから、1年半以上が経過した。感染予防のためにさまざまな制約がある中だが、各学校にはより良い学校をつくり、充実した教育活動を進めることが求め続けられている。横浜市立桜岡小学校(後藤俊哉校長、児童547人)は、ガイドラインに沿ったコロナ感染防止対策を取りながら、いつでも変わらずに重要な「子どもの姿」を基にした魅力ある学校づくりを進めている。
日本は「幅広い概念」「方針・価値」カリキュラム上の発達・学びの目標
OECD幼児教育・保育白書を解説
東大Cedep公開シンポ 中
OECD(経済協力開発機構)が今年公刊した幼児教育・保育白書第6部(Starting StrongVI)の重要なポイントを学び、国際比較の知見を通じて、これからの日本の幼児教育・保育の在り方を考えるため、東京大学の発達保育実践政策学センター(Cedep)が9月10日に開催した公開シンポジウム。今回は、小原ベルファリゆり・OECD教育スキル局就学前・学校教育課長の講演から、「幅広い概念」と「方針と価値」の組み合わせが多いなどナショナル・カリキュラムの枠組みについての内容を紹介する。
電子書籍の可能性を探る
日本教育情報化振興会のセミナーから
一般社団法人の日本教育情報化振興会(山西潤一会長)は8月25日、小・中学校の教員に電子書籍の活用方法などを考えてもらう機会を設けようと、「情報教育対応教員研修全国セミナー」をオンラインで実施した。テーマは「GIGAスクール構想に対応した<本と学び>の提案 子どもたちが主体的に端末を活用する環境作りのために今できる事 電子書籍の可能性を探る」。学校教育での電子書籍の生かし方や、授業での実践例などを紹介した。
原因や結果など1枚のモデル図で 問題解決学習で「IE図」を活用
都立町田高校の「情報の科学」
東京都立町田高校(高野宏校長、生徒1084人)は、来年度から必修科目となる「情報I」に向けて「情報の科学」の授業で問題解決学習に力を入れている。オフィスアプリ(ワードやエクセルなど)を手段として活用させるとともに、論理的に問題を解決させるツールとして「IE図」を使って思考力などを高めている。休み時間も教室に残り、意見を出し合う生徒たちの姿があるという。8月に開かれた全国高等学校情報教育研究会(全高情研)で、その実践報告があった。
主体性引き出す授業と評価を発表 第8回 夏の教育セミナー(9月18~26日)報告
日本教育新聞社・(株)ナガセ主催
9月18日から26日までオンラインで開かれた夏の教育セミナー(日本教育新聞社・ナガセ主催)の第2弾は、来年度から高校で、学年進行で始まる新学習指導要領下の授業づくりと学習評価がテーマ。生徒の主体性を引き出す授業の在り方などが発表された。
支援学級の児童が県産野菜の料理考案 スーパーでポスター展示
埼玉・春日部市
埼玉県春日部市立桜川小学校(加藤大二校長、児童625人)の特別支援学級が中心となり、他の3小学校の特別支援学級と共に、県産の野菜を使った料理を考案して買い物客らの投票でグランプリを決める活動を行った。同校の児童は、授業の一環として1人1台端末を活用し、料理の種類、レシピを調べて校内の予選会で発表した。完成した作品はポスターとして市内の「みどりスーパー」に展示された。グランプリにはホウレンソウとブロッコリーを使ったホットケーキが選ばれた。
定期試験、提出物で成績評価など不登校生の出席扱い事例紹介
企業が小・中の保護者向けにセミナー
全国の学校や塾、家庭学習者向けにオンライン教材を提供している「すららネット」(東京・千代田区)は16日、「不登校生徒の出席扱い HSCや不安が強い子の関わり方講座」と題して、小・中学生の保護者を対象にオンラインセミナーを開催した。同社の子どもの発達支援室室長の佐々木章太さんは、今年を「成績評価元年」と位置付け、不登校の出席扱い制度が成績評価につながり始めている事例を紹介した。