校長権限で加害者を懲戒 自民党がいじめ撲滅へ提言
自民党が学校でのいじめ撲滅のための提言をまとめた。児童・生徒をいじめ被害から早期に救うため、校長権限で加害者を学校の敷地に入らせないようにする新たな懲戒制度を作ることなどを求めた。文科省は提言内容を踏まえて制度改正も検討する見通しだが、学校現場からは実効性に疑問の声も上がる。
教委団体「財政支援を」運動部の地域移行で意見聴取
スポーツ庁検討会議
スポーツ庁は5月19日、運動部活動の地域移行に関する検討会議を開き、関係団体のヒアリングを行った。このうち、指定都市教育委員会協議会は、令和5年度から7年度までの改革集中期間はもとより、その期間が終わってからも、国による財政的支援が必要だと訴えた。
東京都の校長会など各教育関係団体が総会
東京都の校長会など各教育関係団体は5月、相次ぎ都内で総会を開催した。コロナ禍を受け、ここ数年、参集形式で行えなかったが「何とか実施したい」との思いで行った。
「アタッチメント」が非認知能力育む
日本保育学会第75回大会 上
遠藤・東京大学大学院教授が基調講演
一般社団法人日本保育学会(会長=秋田喜代美・学習院大学教授)は5月14、15の両日、第75回大会を開催した。新型コロナウイルス感染症の影響で、昨年度に続いてオンライン開催となった。開会式などは千葉県の聖徳大学を会場に実施して配信した。「アーリー・スタート~非認知能力研究の知見を保育に生かす~」が大会テーマ。非認知能力とアタッチメントをテーマとした基調講演の他、各種シンポジウムや2日間で約750件の研究者・実践者らによる発表があった。2回にわたって、その内容を紹介する。
幼児期の経験・学びを生かして 「スタートカリキュラム」に力
主体的な自己発揮場面つくる
横浜市立恩田小学校
「幼保小連携で一人一人の発達を把握して早期支援につなぐ」などを目指して文科省が取り組みを進める「幼保小の架け橋プログラム」。横浜市立恩田小学校(寳來生志子校長、児童462人)は、1年生が幼児期の経験や学びを存分に発揮できるようなスタートカリキュラムの実践を進めるとともに、これらを基にした架け橋期のカリキュラム作成にも取り組み始めた。5月10日には、架け橋期の指導を考える1年生の授業研究会を開いた。
カードゲームで「ウェルビーイング」学ぶ
東京・世田谷区立尾山台中学校
東京都世田谷区立尾山台中学校(福山隆彦校長、生徒335人)は5月19日、複数の地域でコミュニティー形成のプロジェクトを担ってきた坂倉杏介・東京都市大学准教授を講師に招き、「ウェルビーイング」をゲームで学ぶ授業を行った。生徒たちは楽しみながら、自分と周囲の仲間にとっての幸せや喜びについて考えた。「特別の教科道徳」の時間を活用して実施。同大は同校と同じ世田谷区にキャンパスがあり、さまざまな教育活動を協働実施している。
教員向けオンライン研修会「おとな図鑑」を自主開催
吉田 典文 東京都立大江戸高校主幹教諭
新学習指導要領の全面実施などを踏まえ、個人で教員向けオンライン研修会「おとな図鑑」をスタートさせた東京都立大江戸高校の吉田典文主幹教諭。先行き不透明な社会の中で、教師も柔軟に幅広い視野を持つことが大切だと考えて企画したという。キーワードは「つながる」。高校教員が個人で主催する勉強会は多くはないため、これから注目を集めていきそうだ。
3割が自閉症児、健常児と成長 60年近く「混合教育」
武蔵野東学園(東京・武蔵野市)
障害の有無にかかわらず、子どもたちが共に学ぶインクルーシブ教育が進む中、東京・武蔵野市の(学)武蔵野東学園は昭和39年の創立以来、健常児と自閉症児が育ち合う「混合教育」を続けている。学園全体の3割近くを自閉症児が占め、少人数の学級で学びながら健常児と日常的に関わっている。子どもたちは互いを受け入れ、共に成長する姿が見られている。
「ふるさと学習」を主権者教育へ展開 住みやすい「まちづくり」考えよう
千葉・酒々井町
千葉市と成田市の間に位置する千葉県酒々井町では、小学校1年生から中学生まで、郷土について学ぶ「酒々井学」(ふるさと学習)を設定し、模擬議会を組み込んだ主権者教育へと発展させている。この取り組みには総務省が着目。子ども向け冊子、教員向け冊子とプロモーションビデオをまとめ、広く公開することとしている。