全国学テ 質問紙調査「理科は大切」、中3で増加
将来の職業にはつながらず
文科省は7月28日、本年度の全国学力・学習状況調査の結果を公表し、質問紙調査では、「理科の勉強は大切だ」と考える中学生が増えた。全体の8割近くに達した。一方、理科を好む小学生は減り、小・中学生とも理科や科学技術に関する職業に就きたいと考えている割合は増えなかった。学校対象の調査では、不登校の児童・生徒の支援に当たって、GIGA端末の活用が広がっていた。
「未来を切り拓く」ための教育を考える 東北連合小学校長会研究協議会岩手大会 上
第62回東北連合小学校長会研究協議会岩手大会(同会会長=紺野好弘・盛岡市立桜城小学校校長、大会実行委員長=佐々木真・同市立津志田小学校校長)が7月7、8の両日、岩手県の盛岡市民文化ホールなどで開催された。東日本大震災から11年の教育現場の歩みを振り返るとともに、「未来を切り拓く」ための教育や方策を考える場にした。今回は開会行事と分科会での研究・実践報告、次回はシンポジウムの内容を紹介する。
1対1で乳児育む「日課」作成 食事など世話は「担当制」
幼保連携型認定こども園八木保育園(兵庫・姫路市)
乳児は、いつも決まった人が同じ時間と場所で関わるのを繰り返すことで安心感と情緒の安定を獲得する。毎日の人的・時間的・空間的な環境が、園という集団生活でもできるだけ安定して維持・継続することを目的にした取り組みが「育児担当制」で、それを行うためのデイリープログラムが「流れる日課」となる。兵庫県姫路市の(社福)八木保育園 幼保連携型認定こども園八木保育園(清流祐昭園長、本園園児100人・分園園児27人)は、ハンガリーの保育をベースに考えられた「コダーイ保育」から学んだ「育児担当制」「流れる日課」による乳児保育に取り組み続けている。
観光振興案を市にプレゼン 修学旅行の学び生かす
東京・府中市立府中第八中学校
東京都府中市立府中第八中学校(佐藤光宏校長、生徒755人)の3年生が7月19日、市生活環境部観光プロモーション課に対してプレゼンを行った。場所は体育館。修学旅行(京都・奈良)の学びを生かし、「観光」の視点から自分たちの住む府中市について深く考えることが目的だ。生徒から「調べるうちに初めて気付くことがあった」という声も。代表に選ばれた4グループが発表に臨んだ。
コミュニケーションの楽しさ体感 中学英語の「学び直し」塾を開設
蔵田・社会構想大学院大学教授
本年度から学年進行で実施となった高校新学習指導要領。英語科における改訂ポイントは、コミュニケーション能力の強化だ。しかし、英語教育学を専門とする社会構想大学院大学の蔵田實教授は、「新カリキュラムに対応できる指導法が確立していない」と警鐘を鳴らす。高校の英語教育における課題と、新カリキュラムに有効な指導法に加え、自身の考えを踏まえて今年3月に設置した「ソフィアン英語塾」(東京・港区)の活動を紹介する。
情報分野の人材確保へ データサイエンス学部開設相次ぐ
情報技術分野の人材需要の高まりを受けて、近年、大学でデータサイエンス学部の新設が相次いでいる。経営や医療、スポーツなど幅広い分野で今後求められる「データサイエンティスト」の育成が目的だ。各大学が自らの強みと絡めるなど特色を強めている。
「巨大野球盤」で誰もが主役に 企業開発、授業への利用増
障害のある子もスポーツが苦手な子も野球を楽しみ、応援される喜びと応援する大切さを体験して―。ボードゲームの「野球盤」を約10倍の大きさにし、バットの先に付けたひもを引くだけで球を打てるよう、民間企業が開発した「ユニバーサル野球」の授業が少しずつ広がっている。先月には東京都板橋区立緑小学校で実施。5年生が1人ずつ打席に立ち、互いに応援し合いながら試合に臨んだ。
「休眠預金」使い障害のある子どもが海洋スポーツ 体験格差の解消目指す
B&G財団
10年以上にわたって出し入れがない口座に残っている「休眠預金」を公共性の高い活動に使えるようにした法律の施行から5年目。海や川で子どもたちがスポーツに親しむ場を設けてきた公益財団法人のB&G財団(東京・港区)は、この制度の下で資金提供を受け、「子どもたちの体験格差の解消」を目指す。今夏も、全国の10団体と連携し、家庭や学校ではあまりできないスポーツの体験を障害のある子どもなどに提供した。