教員確保へ懸命の対策 今夏実施の教員採用試験で
文科省素案
都道府県や政令指定都市の教育委員会が今夏実施する教員採用試験の変更点などの公表を始めている。採用試験の対象を大学３年生に広げたり、民間企業に勤めている人などに向けた特別選考を実施したり、初任者に独自手当を支給したり―。採用倍率が低下する中、あの手この手で受験者確保を模索している。
教職志望学生が政策提案 就労体験の成果発表
大阪・松原市教委
教職を志望する学生たちが教育委員会に政策提案する。そんな試みが大阪府松原市で開かれた。発表した学生チームからはALTとの異文化交流や、教員の自作教材の共有方法の開発などが提案された。主催した市教委には、自ら教育現場の課題を見つけて解決策を講じられる教員に育ってほしいという思いがある。
小・中段階から勤労・職業観育む 社会変化受け新プログラム
京都市のキャリア教育施設「生き方探究館」 上
小・中学校の段階から子どもたちの勤労観、職業観を育もうと平成１９年１月に開設された京都市教委のキャリア教育施設「京都まなびの街生き方探究館」。およそ１５年にわたって民間団体の職業体験に関わるプログラムを活用してきたが、本年度から同市オリジナルのプログラム試行的に実施している。学習指導要領の改訂や社会状況の変化などを踏まえた対応だ。プログラムの概要などを２回にわたり紹介する。
遊びや環境重視し「学ぶ土台」形成 登山や温泉体験など地域資源も活用
仙台市立あきう幼稚園
近くには東北を代表する名湯の一つ「秋保温泉」があり、豊かな自然環境に恵まれた地域に立地している仙台市立あきう幼稚園（八島雅人園長、園児１９人）。「いっぱいあそぶ・食べる・寝る・笑う」を大切に、地域の自然や教育資源を生かしながら、遊びの経験や適切な環境づくりなどを重視した保育を進めている。
「カリマネ」で金融教育に重点 学習内容・生活と関連付け
東京・江東区立第二辰巳小学校
高校での必修化や成人年齢の引き下げで注目が集まる金融教育。カリキュラム・マネジメント（以下、カリマネ）の研究を行う東京都江東区立第二辰巳小学校（新貝朗校長、児童７９６人）では、本年度、金融教育で育む資質・能力に重点を置いた授業実践に取り組んでいる。「お金」は生きていく上で欠かせないもの。その点を教師が改めて意識し、学習内容と日常生活を結び付けたことで、主体的に学ぶ子どもの姿が増えたという。
特異な才能持つ生徒への指導を追究 生徒の「光るもの」記録し共有
金沢大学附属中学校 下
新しい教育課程とその指導法の開発を目的とする文科省研究開発学校の指定を受ける金沢大学附属中学校（三戸望校長、生徒４７６人）。同校では新設教科「創造デザイン科」に加え、特定分野に特異な才能を持つ生徒への指導の在り方も検討している。今回は、その具体的な取り組みを紹介する。
「自己調整学習」「メンター制」で自律した学習者の育成目指す
品川翔英高校（東京・品川区）
東京都品川区の品川翔英高校（柴田哲彦校長、生徒１５６４人）は、自律した学習者の育成に力を注ぐ。採用したのは、シラバスや週間手帳を活用した「自己調整学習」と、生徒が担当教員を選ぶ「メンター制」だ。導入から２年、生徒と教員はどう変化したか。成果と課題、その対策をまとめた。
寄稿 幼児期と発達障害 早期に困難に気付く目を
広充 香川県まんのう町早期支援教育センター所長
文科省が昨年末、小・中学校の通常学級に在籍する「特別な教育的支援を必要とする児童・生徒」の割合を公表した。長く知的障害の特別支援学校に勤務し、現在は香川県まんのう町の早期支援教育センター「たむ」の所長を務める馬場広充さんが、この結果に関連して、就学前の子どもたちへの対応について論考を寄せた。全文は次の通り。
10代の自転車事故2年連続で増加 コロナ前に逆戻り？
警察庁は２日、令和４年に起こった交通事故に関する集計結果を公表し、事故総数は減少が続いたが、１０～１９歳の自転車事故は２年続けて増えたことが分かった。この３年間はコロナ禍に伴う行動変化という特殊事情があるが、自転車事故の数値を見る限り、コロナ禍前の状況に戻りつつあった。歩行中の子どもたちが事故に遭った件数は減少傾向が続き、２年前に千葉県内で起こった死傷事故の後の対策は奏功している結果となった。
