教職員の心のケア対策示す 労働安全衛生体制で事例集
精神疾患による休職者を減らすために、教育委員会や学校が講じている効果的な対策は何か―。一般財団法人の地方公務員安全衛生推進協会(理事長=渕上俊則・元総務省自治行政局長)が、公立学校に対する労働安全衛生管理体制の事例集を作成した。元教員が学校を巡回して新任らの悩みを聞いたり、教委に健康管理の専門組織を置いたりしている事例を公開している。
成長につながる「言葉」は 教員間の声掛けを分析
神奈川の中学校教諭
教員は学校でいかに成長するのか―。神奈川県の中学校教諭が、学びの過程を明らかにしようと、教員間の言葉掛けを分析した。文科省は教員の「資質向上」を掲げ、さまざまな研修制度を打ち出してきたが、教諭は「学校現場で教員が成長できる環境を整えてほしい」と訴えている。
部活動、勝利至上主義から脱却へ
勝利のみを価値付ける「勝利至上主義」からの脱却が求められている運動部活動。スポーツ指導の在り方が変化しつつある。今後、スポーツ指導、運動部活動はどうあるべきか。2人の識者に話を聞いた。
令和4年度で順調に実施中の活動「知識・技能習得の指導」7割超
全日本中学校長会調査研究報告書 上
全日本中学校長会(平井邦明会長)はこのほど令和4年度調査研究報告書をまとめた。教育研究部(福沢俊之部長)は教育課程の編成・実施や新型コロナ下での教育活動、生徒指導部(遠藤哲也部長)は部活動や特別支援教育、健全育成の現状と課題などを調査している。対象は47都道府県の抽出校。今回は教育研究部、次回は生徒指導部の結果を紹介する。同報告書は関係者向けの内部資料という位置付けで一般には公開していない。
幼保小の架け橋プログラム事業 1校5園がカリキュラム開発
高知県教委
平成15年度、県教委に幼保支援課を設置し、全国で初めて教育委員会に幼保の業務を一元化した高知県。幼保小連携・接続の充実にも力を入れ続けており、令和4年度からは文科省からの委託を受けて「幼保小の架け橋プログラム事業」を実施している。高知市立春野東小学校区をモデル地域として1小学校5保育所・認定こども園が一緒に研究を行い、教員と保育者が子どもの姿を基に話し合う中で教育課程や指導計画、保育・授業実践を見直し、カリキュラムに反映する取り組みを進めている。
「対話」を取り入れた授業づくり 生徒、学力向上に手応え
兵庫・姫路市立山陽中学校 下
「対話」(ファシリテーション)の視点を取り入れた授業づくりに取り組む兵庫県姫路市立山陽中学校(長谷川貴久校長、生徒988人)。研究に着手した経緯や学校として取り組んできたこと、成果や浮かび上がった課題は何だったのか。前回と同様、指導・助言を行う岩崎保之・関西大学教授のコメントと合わせて紹介する。
タブレットの活用方法やLBGTQ教育など研究・発表
SSH指定校などが学習成果発表会 下
前回に続き、東京学芸大学が開催した、SSH・SGH・WWL課題研究発表会の内容を紹介する。
知的障害ある子が空手の「形」 保体「武道」、安全で楽しく
東京都立あきる野学園の中学部
「各教科、道徳、外国語活動、特別活動及び自立活動の内容に関する事項」について、全て取り扱うこととしている現行の特別支援学校小・中学部学習指導要領。知的障害のある子どもたちの教育課程でも各教科等の内容を全て扱うことが必要で、そのための授業改善を進めることが求められている。こうした背景がある中、東京都立あきる野学園(市川裕二校長、児童・生徒297人)では、知的障害教育部門の保健体育「武道」に空手を取り入れた。「形」を行うことで、生徒たちが安全に楽しく「武道」に親しみ、学習指導要領の内容も全て扱えるようにしている。
学習・生活支援、体験機会を提供 自立へ生き抜く力育む
日本財団など「子ども第三の居場所」事業 上
日本財団とB&G財団は、家や学校以外で子どもの学習・生活支援や交流活動を行う場所づくりとして「子ども第三の居場所」という支援事業を行っている。全ての子どもたちが将来の自立に向けて生き抜く力を育むことを目指す。平成28年に始まり、2月末時点で全国146拠点にまで広がった。今回から2回にわたり、この事業を紹介する。
全校区の住民らが工夫しコロナ下でも多様な体験を
東京・小平市「放課後子ども教室」
コロナ禍に見舞われ、子どもたちの体験の場の確保が課題となる中、東京都小平市では、「放課後子ども教室」の運営を続け、放課後や休日に、さまざまな体験の場を設けてきた。全国には、本年度に入って2年ぶりに再開した地域や、本年度に入っても実施していない地域がある一方で、小平市では全国一斉の学校休業があった年から再開。本年度も、全ての小学校と中学校で住民らが工夫を凝らした活動を続けている。