児童・生徒 4月の自殺、過去5年で最多 深刻な状況続く
自ら命を絶つ児童・生徒が減らない。過去最多だった昨年は514人が亡くなっているが、今年は4月に限ると過去5年間で最も多い48人。5月は昨年を下回ったが、深刻な状況が続いている。文科省は10日の通知で、夏休み期間中は全校登校日や学年登校日、部活動といった機会を生かして、児童・生徒と面談するなどして、自殺の兆候を把握するよう求めた。GIGAスクール構想で整備した端末の活用にも触れている。
じっくりインタビュー 生成AI、学校はどう付き合う
利根川 裕太 みんなのコード代表理事
今月4日に、文科省が活用の指針を出した「生成AI」。NPO法人「みんなのコード」は、以前から児童・生徒に向けて生成AIについての講座を実施してきた。文科省の指針作成にも関わった、利根川裕太代表理事に、学校と生成AIの付き合い方を聞いた。
ウェルビーイング実現へシンポ 日本教育経営学会が大会
日本教育経営学会(木岡一明会長)は6月2日から3日間、筑波大学(茨城県つくば市)で第63回大会(浜田博文・準備委員会委員長)を開催した。このうち「『ウェルビーイングと教育経営の在り方』を考える―新時代の学びと子どもの発達の支援に向けて―」がテーマの公開シンポジウムの内容を紹介する(所属や肩書は大会時)。
幼児期の教育振興へ手を取り合い力発揮
高橋 慶子 全国国公立幼稚園・こども園長会会長(東京都目黒区立どりがおかこども園園長)
6月の総会・研究大会で全国国公立幼稚園・こども園長会(国公幼)の新会長に就任した高橋慶子・東京都目黒区立みどりがおかこども園園長に、会長就任の抱負や幼児教育・保育の現状と課題、国公幼として大切にしていきたいことなどを聞いた。
研修会で悩み・方向性共有 小学校英語の専科教員導入6年目の取り組み
青森・八戸市
小学校の外国語教育を充実させる上で欠かせないことの一つが「専科教員の活用」。青森県八戸市では、平成30年度から小学校英語の専科教員を導入し、本年度で6年目を迎えた。専門性を生かした指導力の向上と併せ、その成果を学級担任にも波及させることが今求められている。「専科教員の活用」の一つの事例として、同市の取り組みを紹介する。
生徒が「目標」意識し語る材料に 「キャリア・パスポート」を徹底活用
前田 浩 東京都世田谷区立世田谷中学校統括校長
キャリア教育に力を注ぐ東京都世田谷区教委は、独自の取り組みとして「キャリア・未来デザイン教育」を掲げ、「キャリア・パスポート」を積極的に活用している。中でも前田浩・世田谷区立世田谷中学校統括校長は、生徒が主体的に活用する機会を重視。その結果、生徒・教員・保護者のそれぞれに成果が表れているという。前任校の時代に取り組んだ実践を含めて紹介する。
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高校新科目の授業づくり、どう進めるか 3教諭に聞く
昨年度から高校で新学習指導要領が実施された。新課程に対応した令和7年度大学入学共通テストを見据えて、新科目の授業づくりをどう進めればよいか。高校現場の教員に提案してもらった。
知的障害ある子が空手の「形」 保体「武道」、安全で楽しく
東京都立あきる野学園の中学部
「各教科、道徳、外国語活動、特別活動及び自立活動の内容に関する事項」について、全て取り扱うこととしている現行の特別支援学校小・中学部学習指導要領。知的障害のある子どもたちの教育課程でも各教科等の内容を全て扱うことが必要で、そのための授業改善を進めることが求められている。こうした背景がある中、東京都立あきる野学園(市川裕二校長、児童・生徒297人)では、知的障害教育部門の保健体育「武道」に空手を取り入れた。「形」を行うことで、生徒たちが安全に楽しく「武道」に親しみ、学習指導要領の内容も全て扱えるようにしている。
地理総合 GISを活用し地震災害学ぶ
神奈川県立厚木高校
神奈川県立厚木高校(大沢利郎校長、生徒1069人)では、地理総合の授業で「Mapbox」というGIS(地理情報システム)を活用した授業を行っている。Mapboxは、利用者が町の人口などのデータを組み込んだ地図を作成することができ、ヒートマップやグラフなどでそれらの情報を分かりやすく表示できる機能を持つ。同校では、無料公開されているデジタル地図を授業内容に即して提示し、生徒たちの主体的・探究的な学びにつなげている。
関係機関と連携図り共生社会実現へ尽力
三浦 昭広 全国特別支援学校長会会長(東京都立町田の丘学園統括校長)
全国特別支援学校長会(全特長)は6月15、16の両日、東京都内で令和5年度研究大会を開催した。大会冒頭に実施した総会では、新会長に三浦昭広・東京都立町田の丘学園統括校長の就任が決まったことを報告した。今回は、三浦新会長に就任の抱負や特別支援教育の現状と課題、全特長の果たす役割などについて話を聞いた。
10~20代、4人に1人が不登校経験 民間調査
通信制高校に関する情報提供などを手掛ける民間企業の調査で、10~20代の4人に1人は自分に不登校経験があると考えていることが分かった。その保護者(親)の世代に当たる40~50代の意識と比べられるように調査。保護者世代の不登校経験率は2割を切る一方、学校に行きたくないと思った経験は若手世代を上回った。学校に足が向かなくなった場合の相談相手は、保護者世代の方が「ない」と答えた割合が高かった。