指導要領 教科横断の問題解決スキルを
「構造」見直しで最終報告
文科省専門家会議
文科省は、次期学習指導要領の方向性を議論してきた専門家会議の最終報告をまとめた。学習指導要領の構造について、まずは「育てるべき力」を明らかにした上で、教科ごとの目標や内容を決める―とする方向で見直すよう提言した。既に英語教育では同様の方針で検討が始まっているが、専門性の強い教科でどこまで反映できるかは不透明だ。
いじめ防止 どう作る学校の「基本方針」
昨年9月、「いじめ防止対策推進法」が施行され、各学校はいじめ防止の「基本方針」の策定や、防止対策の組織づくりが義務付けられた。同法施行を受けて文科省は国の基本方針を定めるとともに、学校が実施すべき施策などをまとめた。しかし、学校からは、こうした資料だけでは「基本方針を作りにくい」という意見や、「教委の『作成待ち』をしている」などの声が聞こえてくる。各地の策定の事例を紹介するとともに、国立教育政策研究所が策定の在り方をQ&A形式で示した冊子「いじめのない学校づくり」の取りまとめに携わった滝充・同研究所生徒指導・進路指導研究センター総括研究官に具体策を聞いた。
新校長への伝言
西林 幸三郎 大阪芸術大学教授(大津市立中学校におけるいじめに関する第三者調査委員会委員)
大津の教訓―いじめをなくす
校長は全力で被害者守ろう
「新校長への伝言」の3回目は、元大阪市立小学校校長で、大津市のいじめに関する第三者調査委員会で委員として加害生徒を含めた関係者と直接対話をしてきた西林幸三郎・大阪芸術大学教授に、「大津の教訓」を発信してもらう。西林教授は、いじめは校長の力で解決できるものであり、被害に遭っている子どもがいれば全力で守る必要があると強調する。
ごっこ遊びが発展 本物の食べ物屋に
食育コンテストで優秀賞 おむすびcafe活動
横浜市 私立くらき永田保育園
全国の保育所や幼稚園が取り組む食育の実践活動を審査、紹介する、NPO法人キッズエクスプレス21実行委員会主催の「第8回食育コンテスト」の入賞活動がこのほど、発表された。このうち、優秀賞を受賞した横浜市のくらき永田保育園(鈴木八朗園長、園児99人)は、子どもたちの「ごっこ遊び」が「本物の食べ物屋さん体験」に発展した食育活動「おむすびcafe」に取り組み、約8カ月にわたって日常生活の中で貴重な経験を重ねていった。
音楽の楽しさを体と頭と心で
音楽指導法研究会が合唱セミナー
音楽指導法研究会(広瀬忠雄会長)は3月28日、音楽の友ホール(東京・新宿区)で第30回小学校合唱指導セミナーを行い、小学校教員ら約170人が参加した。講師は、音楽専科の後藤朋子・東京都日野市立七生緑小学校主任教諭。昨年度、NHK全国学校音楽コンクール小学校の部で金賞を受賞した学校の指導者だ。同セミナーには、合唱団に所属する高学年児童34人も参加。普段の授業で心掛けている指導をベースに、歌唱・合唱指導に生かすためのノウハウを披露した。
京都の町を「屏風」で確認
修学旅行の事前学習に博物館利用
千葉・八千代松陰中の社会
歴史や文化を色濃く反映した町並みや数多くの史跡が残る京都。千葉県の私立の中高一貫校、(学)八千代松陰学園・八千代松陰中学校(竹川威校長)は、2年生の最後に京都への修学旅行を実施している。京都の町散策を有効な学びの機会とし、修学旅行を通して生徒に、自分なりの歴史や文化に対する考えを持たせるため、同県佐倉市にある国立歴史民俗博物館(以下、歴博)を活用した事前学習を行っている。
次世代の理系人材育成を激論
第3回科学の甲子園 舞台裏も熱く!
全国の高校生が都道府県ごとに6~8人のチームを組み、筆記と三つの実技競技で科学の知識や技能を競い合う「第3回科学の甲子園全国大会」(主催=(独)科学技術振興機構)が3月21~24日、兵庫県立総合体育館で開催された。接戦の末総合優勝を勝ち取ったのは、3年連続出場の三重県立伊勢高校。大会期間中には、引率教員や各都道府県教育委員会、協賛企業の関係者らが、今後の科学技術人材の育成について直接意見を交換する場も設けられた。
「読書のまち」に視察相次ぐ
埼玉・三郷市
埼玉県三郷市議会が昨年3月に「日本一の読書のまち宣言」を制定してから1年が過ぎ、学校教育、社会教育それぞれで充実させてきた読書活動について、自治体議員らから関心が高まっている。小学校低学年の児童が生活科の授業で学校の外に繰り出し、地域社会について学ぶ際、公共図書館を訪ねて使い方を教わるなどして、子どもたちが読書に親しみやすくする環境を整えてきた。