遠隔授業、全中学に拡大へ 中教審WG、要件緩和の方針
中央教育審議会のワーキンググループ(WG)は8月24日、現在、特例校のみで認めている中学校の遠隔授業を全ての中学校に広げる方針を固めた。人口減少による学校の小規模化が進む中、教育の質の維持につなげる狙いだ。文科省は9月中旬の次回会合で方向性の整理案を示す。
世界一周しながら日本の学校にオンラインで授業
元小学校教諭の水野 光さん
「こんにちは、世界一周先生です」―。7月19日に、さいたま市立大戸小学校とインドネシア・バリ島をつないだオンライン授業が行われた。講師は昨年度まで小学校教諭を務めていた水野光さん。現在は世界一周をしながら、学校向けの情報発信に取り組んでいる。将来は、「探究」を基軸とする学校をつくりたいとの目標を胸に、日本各地の学校に向けて情報発信を続けている。
官民連携の探究学習やふるさと教育を報告
全国公立学校教頭会研究大会石川大会 下
前回に続き、全国公立学校教頭会の第65回研究大会石川大会の内容を紹介する。今回は分科会での研究・実践報告の内容を紹介する。
1小学校、3園が交流 京都市の「幼保小架け橋プログラム」調査研究事業 下
御所南ブロックの取り組み
昨年度からの3年間で架け橋期のカリキュラムの開発や実施などに取り組む文科省の「幼保小の架け橋プログラム事業」に採択され、調査研究事業を進めている京都市。地域の規模や就学前施設の状況、幼保小接続の状況など特徴の異なる三つの小学校区を研究ブロックとして設定しており、今回はその一つである「御所南ブロック」の取り組みを紹介する。
一流講師から指導の極意など学ぶ 教師の祭典「磨け、授業力。ALL HAPPY」実施
授業てらす
教員向けオンライン研修プラットフォームの「授業てらす」(代表=星野達郎・元公立小学校教員)は8月11、12の両日、東京都港区の住友不動産六本木グランドタワー24階フロアで教師の祭典「磨け、授業力。ALL HAPPY」をハイブリッド形式で実施した。現職教員を中心に969人が参加。各教科のプロによる授業を体験し、その指導の極意などを学んだ。参加者から「早速、2学期の授業で生かしてみたい」などの声が上がっていた。
東京・大阪2会場、4年ぶりに対面開催 共通テストと高校・新指導要領対応の授業探る
第10回夏の教育セミナー報告
日本教育新聞社と、東進ハイスクール・東進衛星予備校を運営する(株)ナガセが主催する第10回の「夏の教育セミナー」が8月1日と3日、東京会場と大阪会場で4年ぶりに対面で開かれた。いよいよ来年度から始まる新学習指導要領を踏まえた大学入学共通テストの変更点や、新課程で注目の探究学習と教科「情報」をテーマにした講演が行われた。分科会では高校の各教科等の授業づくりについて豊富な実践が報告され、参加者が指導改善に向けたヒントを探った。セミナーの様子は後日、オンラインでも無料配信された。
40回を記念、シンポで過去と未来を語る
全国修学旅行研究協会が全国研究大会
(公財)全国修学旅行研究協会(理事長=岩瀬正司・元全日本中学校長会会長)は7月25日、都内で第40回全国修学旅行研究大会をハイブリッド形式で開催した。大会主題は「学びの集大成を図る修学旅行」。今大会が40回の節目になることから、シンポジウムは「修学旅行、その過去(きのう)・現在(きょう)・未来(あす)」をテーマにした。
「問い」を柱に授業づくり 深い学びにつなげる
本保 泰良 東洋大学附属牛久中学校・高校教諭
本保泰良・東洋大学附属牛久中学校・高校教諭(地歴公民科)は、「問い」を中核に置いた授業づくりに取り組んでいる。そのような授業に切り替えたのは約10年前。教え込む授業に限界を感じたからだという。本年度は「歴史総合」と「日本史探究」を担当。個人やグループで検討することで深い学びにもつなげている。授業では学習内容をコンパクトにまとめたオリジナルのスライドを使用。本保教諭の実践とその工夫について紹介する。
フィンランド、人手不足に揺れるインクルーシブ教育 特別な支援必要な子が増え
インクルーシブ教育の先進国フィンランドが、ある課題に直面している。背景にはデジタル教材が主流になったことによる「子どもの落ち着きのなさ」があるという。フィンランド在住30年で同国の教育・福祉のスペシャリスト、ヒルトゥネン・久美子さんに現地の状況を聞いた。
学習の仕方掲載、見やすい写真・資料、軽量など…児童の声踏まえ教科書採択
東京・多摩市教委
東京都多摩市教委は来年度、市内の小学校で使用する教科書の採択に当たり、小学校5、6年生を対象としたアンケートを行った。令和4年度施行の市条例を踏まえ、選択式で2問、自由記述式で1問を尋ねた。8月21日の教育委員会議ではアンケート結果を参照しつつ、教育長らが推薦理由を説明し、選定を進めた。