AED設置校 子どもに場所周知7割 玄関に設置が最多
多くの学校に設置されている自動体外式除細動器(AED)について、設置場所を子どもに周知している学校は令和3年度、7割程度だったことが文科省の調査で分かった。AEDの使用方法を含む応急手当ての実習を子どもが実施している学校は半数に満たなかった。
外国にルーツある高校生 学校の支援体制に格差
都内の高校に通う外国にルーツのある生徒の問題に取り組む「多文化共生教育ネットワーク東京」の総会が9月24日、東京・品川区で開かれた。文科省の調査によると、日本語指導が必要な高校生は過去10年で2・7倍に増加。これを受けて、小・中学校に加え、高校でも本年度から取り出しによる日本語指導を「特別な教育課程」として組めるようになった。ただ、会合では高校での支援体制には学校間で格差があると指摘された。
子どもの主体性を育むとは 第14回幼児教育実践学会 上
恵庭幼稚園(北海道)の口頭発表から
一般財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構(安家周一理事長)は8月18、19の両日、東京都の大妻女子大学で、実践を中心とした全国研究会である第14回幼児教育実践学会を開催した。対面での開催は4年ぶり。テーマは「新しい時代を伸びやかに生きる―社会に開かれた質の高い幼児教育を―」。開会式、基調講演、口頭発表、ポスター発表を行うとともに、研究者発表を初めて実施した。今回から2回にわたり、主体性に対する考え方や園庭づくりなど全国から17の研究・実践事例の発表があった口頭発表の内容を紹介する。
全国公立小・中学校女性校長会 山口で全国大会
全国公立小・中学校女性校長会(会長=宮崎朋子・東京都品川区立城南小学校校長)は8月3、4の両日に、山口市で第73回全国研究協議大会(大会実行委員長=富田紀子・山口県宇部市立藤山小学校校長)を開催した。テーマは「自ら未来を切り拓き共によりよい社会を創る日本人を育成する学校教育の推進」。総会や記念講演の他、3分科会6分散会で研究・実践報告と協議を行った。
独自カリキュラム「オルタナティブ校」各自で課題決め、自由な学び
ヒロック初等部(東京・世田谷区)
学校の主役は子どもであり、「育ち」や「学び」を自ら勝ち取り、「福利(ウェルビーイング)」を広げていく場をつくりたい―。そんな思いから昨年度、東京都世田谷区に開校したヒロック初等部(蓑手章吾・グループ学院長、児童28人)。学校教育法の一条校とは異なるオルタナティブ・スクールで、独自のカリキュラム編成をしている。同校の日常の姿を教育漫才の実践で知られる田畑栄一・特別記者にリポートしてもらった。
生徒のバンド活動を支援 才能の芽育てる体験事業の一環で
元ミュージシャン・元校長の滝澤さんら指導
東京・世田谷区教委
かつて不良の代名詞のように語られたバンド活動。東京都世田谷区教委は本年度、中学生によるバンド活動を支援する事業を始め、9月3日、下北沢の「北沢タウンホール」でライブを行った。当日は中学生のバンド4組が、半年弱にわたる練習の成果を披露した。指導者はプロのミュージシャンから教員に転身し、校長時代に全日本中学校長会生徒指導部長を務めた滝澤雅彦さん(前日本大学文理学部教授・教職センター長)。ライブの様子と滝澤さんから中学生への指導内容などを紹介する。
高校の魅力化を推進 財団設立し地域とつなぐ
島根・津和野町
島根県津和野町は、町内にある県立津和野高校(宮島忠史校長、生徒195人)の魅力化を進めてきた。町と学校をつなぐ役割を果たすコーディネーターを置いたり、「町営英語塾」など学習支援の場を設けたりしている。現在は、同町が令和2年度に設立した「一般財団法人つわの学びみらい」が活動を担い、津和野高校の魅力を広く発信する。地域交流の機会の充実や手厚い学習支援といった取り組みの結果、ここ10年間で約190人が県外から入学した。
身体接触の工夫で偏食改善も 「作業療法士」巡り文京学院大が講座
発達障害との向き合い方を指南
文京学院大学は9月21日、「作業療法士が教える発達障害との向き合い方」を主題としたメディアセミナーを開いた。作業療法士は近年、特別支援学校への配置が進みつつあり、校内の児童・生徒への対応の他、近くの小・中学校などからの個別相談に応じるなどしている。このセミナーでは、身体接触を工夫することで偏食が改善した未就学児の事例をはじめ、求人が多いといった職業としての魅力についての話もあった。