能登地震から2週間 多くの学校、始業日に遅れ
最大震度7を記録した令和6年能登半島地震の発生から15日で2週間。これまで冬季休業期間を終えても教育活動の再開にまで至らない学校や、避難所として、被災した人々を受け入れてきた学校は数多くに上った。
採用試験倍率、最低の3・4倍 教員確保へ秋選考など模索
全国自治体
昨年度実施した令和5年度教員採用選考の全体倍率は3・4倍で、過去最低だったことが文科省の集計で分かった。小学校では2・3倍と特に低かった。大量退職に伴う採用者数の増加と既卒の受験者の減少が影響した。自治体では、教職経験者や民間企業経験者を対象にした秋選考を始めるなど教員確保に向けて模索している。
雨天時、校内外の危険考察 交通事故回避へ 校区探検、マップ作り
高知・土佐市立蓮池小学校 下
前回に続き、高知県土佐市立蓮池小学校の国語科で培った言葉の力をベースにした学級活動等での安全教育の実践について宮田龍・特別記者にリポートしてもらう。
乳幼児期 健やかに育つために
昨年12月 基本ビジョンを閣議決定
子どもの誕生前から小学校入学前までの重要な時期(乳幼児期)に一人一人が健やかに育つことができるために大切にしてほしい考え方をまとめ、12月22日に政府が閣議決定した「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(はじめの100か月の育ちビジョン)」。保育者をはじめとした幼児教育・保育に携わる関係者にとって理解することが大切になる、ビジョンの内容を紹介する。
児童が地元商店街を活性化 店や風景など撮影、紹介記事に
東京都大田区立多摩川小学校(福地伸校長、児童560人)は、昨年秋から児童が地元の商店街の活性化に向け取り組んでいる。5年生は、商店街の店や風景、人物などを撮影し、紹介記事を書く活動を行う。大田区では、令和7年度から小学校で新教科「おおたの未来づくり」を導入する予定。その準備としてこの取り組みを計画し、先行的に実践している。
集団づくりを軸にした生徒指導 特別活動通じ「自己指導能力」育む
山梨・甲州市立塩山中学校
山梨県甲州市立塩山中学校(那須丈彦校長、生徒333人)は、集団づくりに主眼を置いた生徒指導に取り組んでいる。学校行事を中心とした特別活動の中で育成したいと考えているのが、正しい行動を判断・決定し、実行する「自己指導能力」。学園祭で生徒が工夫した応援の演技を披露する「創作応援」は大きな特色の一つで、生徒主体の活動を推進している。
週1回、1日丸ごと「探究の日」
新渡戸文化高校(東京・中野区)
東京都中野区にある新渡戸文化高校(小倉良之校長、生徒296人)は、カリキュラムの中心に「探究」を据える。全教科でより良い未来づくりを目的とするPBL型授業を行う他、週に1度、1日丸ごと「探究の日」を設定。全ての生徒が自律的に活動を進めることを目指す。探究の前提条件である内発的な動機付けや、教員の役割について話を聞いた。同校は、教員は多様な経験がある方が生徒に還元できるものが大きいとの考えから副業を認めており、全体の半数が他の肩書を持っている。
新春対談 日本の伝統文化 学校でどう教えるか
新型コロナウイルスによるパンデミックや生成AIの急速な進化をはじめ、これまで予想できなかった問題やサービス・システムと向き合うことになった昨今の状況からVUCA時代に入ったといわれる。将来の予測が難しく、変化の激しい時代にあっても、教育基本法や学校教育法、学習指導要領は、伝統と文化を学び、尊重する大切さを不易の価値として示している。新春に当たり、日本の伝統文化を学校教育で教えるための視点や次期学習指導要領の在り方などを合田哲雄・文化庁次長と梶田叡一・聖ウルスラ学院理事長に語り合ってもらった。
算数との円滑な接続を図る
熊本県立ひのくに高等支援学校 教育課程を研究
熊本県立ひのくに高等支援学校は、小学校の教科の目標や内容との接続に取り組んできた。昨年11月に開かれた公開研究発表会では、習熟度別グループによる「数学」の授業を対面とオンラインで公開した。小数や分数の量感をイメージさせるため具体物を積極的に使ったり、日常生活とのつながりを重視したりする授業が見られた。
「不適切な養育」は脳にも悪影響 誰もが問題ないと思う言動を
学校と「スポハラ」
いまだになくならないスポーツ界の不適切行為。毎年開催される宮城県スポーツ指導者養成講習会で、スポーツドクターの立場から「スポーツのインテグリティと指導者に求められる資質」について講演する機会が多い八巻孝之医師(スポーツドクター)は、教員はスポーツ現場でのハラスメントのグレーゾーンに正しく向き合えていないのではないかと指摘する。その考えをまとめ、寄稿してもらった。