急性期、子の反応は二分 見守る大人は適切な関わりを
冨永 良喜さん(臨床心理学者)に聞く
1日に発生した能登半島地震で被災した児童・生徒、教職員に対して、どのような配慮が求められるか。臨床心理学が専門の冨永良喜・兵庫教育大学名誉教授に話を聞いた。
端末使い自由な授業促進 現場の教員に委ねる
群馬・吉岡町
群馬県吉岡町の小・中学校が端末活用に力を入れている。教員間の格差に目をつぶり、校内で自由な指導を推奨していることが活用を後押ししている。
解説 ヤングケアラー支援 「伴走」「課題解決」の両輪で
政府はヤングケアラーの支援に関し、子ども・若者育成支援推進法に明記する方針を掲げた(17面参照)。支援を巡ってはまず、実態把握に努める動きが広がっているが、具体的な支援策となると家事代行サービスを導入するなど一部で始まったばかりだ。今、学校にできることとして、関西福祉科学大学の南多恵子准教授(臨床福祉学)は「伴走型支援」を挙げる。
「社学一体」の理念を基盤に 地域ぐるみで郷土愛育む
九州教育経営学会 「社会に開かれた教育課程」でシンポ
九州教育経営学会(会長=元兼正浩・九州大学大学院教授)は昨年11月、九州大学伊都キャンパス(福岡市)で第111回定例研究会を開催した。全体シンポジウムのテーマは「『社会に開かれた教育課程』をどのように実現するか」。福井佳織・高知市立義務教育学校土佐山学舎校長と梁炳贊・韓国公州大学校教授がテーマを踏まえて実践や事例報告をした。
一人一人のペースでの成長を保障 個々の発達状況に合う居心地いい場所で生活
豊かな自然に恵まれた岐阜県大垣市上石津町にある、(社福)堂角舎 幼保連携型認定こども園かみいしづこどもの森(脇淵竜舟園長、園児63人)。子どもたちは園庭、保育室、周囲の里山、森などから心地よい刺激を受け、遊びを通してさまざまなことを経験しながら園生活を送っている。全ての子どもが発達の状況に合った自分自身の最も居心地のいい場所で生活し、一人一人のペースで成長していくことを保障しており、こうしたことを含めた園のコンセプトや保育の内容が高い信頼を得ている。2回にわたり、園の取り組みを紹介する。
ESDの視点で問題解決学習 生活科・「総合」柱に授業工夫
東京・狛江市立狛江第一小学校
ESDの視点を取り入れ、持続可能な社会の創り手を育んでいる東京都狛江市立狛江第一小学校(川﨑貴志統括校長、児童916人)。生活科と総合的な学習の時間を中心に授業改善に取り組んでいる。都の学力向上に関する調査では、進んで自分の考えを発信する態度を測る項目で、肯定的な割合が3年間で約16%アップ。問題解決に粘り強く向き合おうとする子どもの姿が増えているという。
「いのちの大切さ どう伝えるか」探究
愛知大学が教職研究セミナー開催
道徳などを通して「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」。こんなテーマに迫ろうと愛知大学教職課程センターは昨年12月、現職の教員や学生らを対象に教職研究セミナーを同大名古屋キャンパスで開催した。第1部で鈴木中人・いのちをバトンタッチする会代表が「いのちの授業」を、第2部でパネルディスカッションを行った。
秒速4m迫力のぶつかり合い 「ものづくり」の楽しさ知る
第31回高校生ロボット相撲大会開催
高校生が自作のロボットを土俵上で戦わせる「高校生ロボット相撲2023」の全国大会が昨年11月、福島県郡山市で開催された。俊敏な動きのロボット同士がぶつかり合う様子と高校生の真剣な表情に、会場は活気づいた。優勝した大分県立佐伯豊南高校(自立型)と、香川県立観音寺総合高校(ラジコン型)のチームには文部科学大臣賞が授与された。この他、技術的に優れたロボットも表彰された。
必要な支援は「悪化の予防」 吃音への理解深める講座開く
吃音について考え、語り合うグループ「吃音MANABIYAカタリーナ」(発起人=早坂菊子言語聴覚士)は昨年11月25日、オンライン講座「わたしと吃音」を開催した。講師は、吃音当事者で長野県小諸養護学校教諭の高山祐二郎さん。講座で高山さんは、自身の経験を基に吃音のある子どもの将来を見据えた支援を提案した。最も必要なことは「悪化の予防」だという。