兵庫などの教職員、被災地入り トイレ清掃も引き受け
今回の能登半島地震では、阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた兵庫県の教育委員会などが現職教員を被災地に派遣し、現地の教職員らを支えている。当初は、教職員が中心となって避難所運営を担った学校もあり、兵庫の教員は、教職員と児童・生徒を支援し、断水中のトイレの清掃も引き受けるなどした。1月26日には、派遣された小学校教員が日本教職員組合の教育研究全国集会の分科会でその模様を報告している。
学校外の問題は他の機関へ 保護者らに働き方改革で協力要請
神戸市教委
神戸市教委はこのほど、教員の長時間勤務解消に向けて保護者や地域住民に働き方改革への理解と協力を求めるメッセージを出した。教員不足が深刻で、このままでは学校運営が立ち行かなくなると訴えた。学校外での問題は警察などに相談することや、基本的生活習慣の指導は家庭でするよう保護者に要請した。
大学入学共通テスト 出題の特徴、指導法分析
1月13、14日に実施された令和6年度大学入学共通テスト。出題の特徴やそれを踏まえた指導の在り方を寄稿してもらった。
特活など日本式教育 エジプトで普及・充実
元全日本中学校長会会長の川越豊彦さんは、2019(令和元)年度に定年退職した後、エジプトに渡り、EJS(Egyptian Japanese School)で日本人スーパーバイザーとして活動している。特別活動など日本式教育の普及・充実を図ることが役目だ。EJSが設置された背景やスーパーバイザーとしての取り組み内容などを上下で寄稿いただく。
学び・成長が保障される組織要因 管理職のリーダーシップとは
保育者の「心理的安全性」と組織の質に関する研究
園の保育の質が向上していくには保育者の学びと成長が保障されることと、そのための管理職のリーダーシップが大切。また、そうした組織になるために重要なこととして、保育者の職場に対する「心理的安全性」が重要となる。井上眞理子・洗足こども短期大学教授、松井剛太・香川大学准教授、田澤里喜・玉川大学教授の研究グループは「保育者の職場に対する『心理的安全性』と組織の質に関する研究~保育者の学びと成長が保障される組織要因と管理職のリーダーシップ~」に取り組み、日本乳幼児教育学会第33回大会で成果を発表した。その研究内容を紹介する。
学区の店舗・施設 仮想空間作り再現
天野・さいたま市立大砂土東小教諭の生活科
「多くの人たちに町の魅力を伝えたい!」。こうした子どもたちの思いに応えようと、天野翔太・さいたま市立大砂土東小学校教諭は生活科の授業(2年生)で工夫を凝らす。立体ブロックを使い、仮想空間の世界をつくることができる「教育版マインクラフト」を活用。天野教諭にとって初めての試みだったという。成果などは校内外で共有し、来年度に向けて生活科の充実につなげたい考えだ。
野菜の新ブランド開発、河川の生態系保護活動 生徒が科学研究の成果を発表
糖度高いトマトの栽培に挑む
川を遡上する魚の通り道整備
中学・高校生による科学研究の成果発表会が昨年12月末、東京工科大学蒲田キャンパスで行われた。(公財)中谷医工計測技術振興財団が主催し、約450人の生徒が参加した。当日は24件の口頭発表があった。4件の中学生の発表から、野菜の新ブランドの開発や、河川の生態系保護の活動に関する発表を紹介する。
多様な挑戦と失敗を経験させ 生徒の力と大学進学実績伸ばす
福岡県立糸島高校
福岡県立糸島高校(荒木礼子校長、全日制生徒1041人)は、ここ数年、「生徒の力を最大限に引き出す学校」との評判があり、年々、大学進学の実績が伸びている。文科省の改革推進事業を核に外部人材と多方面でつながる活動に力を入れており、韓国のソジョン高校と合同で学術研究を行うなどさまざまな取り組みを展開してきた。生徒の力を引き出すための考え方や実践を荒木校長に聞いた。
自信を持たせる活動計画 インクルーシブ教育の分科会から
日教組教研集会
1月26日から3日間開かれた日本教職員組合の教研集会には、インクルーシブ教育の分科会も設けられた。愛知県の中学校の男性教諭は、通級指導教室で学ぶ生徒がもっと自信を持てるように、成功体験を実感できる活動づくりに取り組んだ。在籍学級でも前向きに挑戦する姿が見られるようになったと報告した。
自分ですいた和紙、卒業証書に 300年続く伝統技術を体験
福島・鮫川村の小学6年生
福島県南部に位置し、一部が茨城県と接する鮫川村で、300年もの歴史を持つ和紙の製造を小学生が体験し、卒業証書の用紙作りに臨んだ。一度は途絶えた和紙製造の歴史を20年ほど前に復活させた住民を講師に、児童は伝統産業について身をもって学んでいる。(特別記者・渡邉康一)