スーパーグローバルハイスクールで育む力「課題解決力」トップ
将来国際的に活躍できるグローバル・リーダーを高校段階から育成するため、文科省が本年度から新たに始めたスーパーグローバルハイスクール(SGH)事業について、日本教育新聞社が指定校およびアソシエイト校110校を対象にアンケート調査を実施した。その結果、課題研究や大学との連携によってグローバルな社会課題を発見・解決できる力、多様な文化・価値観を理解する力、高いコミュニケーション能力の育成を目指す一方、校内における教職員の共通理解の醸成や事業の目玉とされる海外研修の円滑な実施に課題を抱えていることが分かった。
スーパーグローバルハイスクール「教育変革の起爆剤」期待の声
日本教育新聞社が全国のスーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校およびアソシエイト校を対象にアンケート調査を行ったところ、課題研究や海外研修を軸とした課題解決能力の育成に加え、プレゼンテーションやディベート・論文作成力といった言語スキルの向上、グローバルに活躍している企業や団体、個人などとの交流機会の充実にも力を入れていることが分かった。単なる英語力の育成にとどまらず、グローバルな学びの機会として位置付けている点こそ、今回のSGHならではの大きな特徴と言えそうだ。
全国公立学校教頭会研究大会秋田大会 上
全国公立学校教頭会(会長=山田勇・埼玉県川越市立寺尾小学校教頭)は7月30日から3日間、平成26年度研究大会秋田大会(大会実行委員長=笹村幸市・秋田市立上新城小学校教頭)を秋田県立武道館などで開催した。大会主題は「豊かな人間性と創造性を育む学校教育」。今回は開会行事と分科会での研究・実践報告を、次回は東日本大震災の被災3県からのメッセージやシンポジウムの概要などを紹介する。
国公幼が研究協議会山口大会
第61回全国国公立幼稚園教育研究協議会山口大会が7月25、26日に山口県周南市で開催された。同県出身の詩人・金子みすずの詩から「生命(いのち)きらめき未来を拓く子どもたち~みんなちがって、みんないい~」を主題に掲げた同大会。研究発表、分科会の中から特に多くの議論があった「評価」をテーマに取り上げる。
「個の自信」に着目
ベースは規律と関わり合い
札幌市立幌南小学校
札幌市立幌南小学校(城崎則幸校長、児童598人)では、子どもたちの「個の自信」に着目した教育活動を展開している。ベースに置くのは、学習規律(ルール)や友達同士の関わり合い(リレーション)。朝時間には暗唱などにも取り組み、友達から褒められて自信を持つ子もいるという。授業研究の前には板書検討の場を設けるなど、子どもの姿を大切にしながら教師の力量も高めている。
小・高の学習内容踏まえ指導
生物の受精メカニズム、細胞の減数分裂…
科学教育研究協議会・全国研究大会から
「自然科学をすべての国民のもとに」をテーマに、今年創立60周年を迎えた科学教育研究協議会は、2日から4日の3日間、(学)芝学園芝中学校・高等学校と(学)正則学院正則高等学校で全国研究大会を開催した。協議会からの基調提案などの全体会の他、小学校学年別、学習分野別、障害のある児童・生徒向け、教員養成などの分科会が開かれ、教員らによる指導法の協議が行われた。
アジアのビジネス課題を探究
スタートしたスーパーグローバルハイスクール
来春、カンボジア・ベトナムで実地調査
岐阜県立大垣北高校
将来グローバルに活躍できる人材を育成するため、スーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校では実際にどんな取り組みを進めているのか。岐阜県で唯一SGHの指定を受けた県立大垣北高校(高橋利行校長、生徒964人)では、来年3月に実施するカンボジア・ベトナムでの海外フィールドワーク・インターンシップを軸に、特に東南アジア・東アジア諸国における社会やビジネス課題を題材とした課題研究に取り組むという。
夏休みの体験活動 先輩が丁寧に教えてくれた
東京・目黒区立上目黒小学校
夏休み中の小学生を対象に実施する学校主催の体験活動で、一部講座の講師を中学生が務める―。東京都目黒区立上目黒小学校(福島幸子校長、児童146人)では、昨年度からそんな活動を実施している。小・中連携や児童・生徒の交流促進などを狙いとして活動する中で、将来的には「放課後子ども教室」でも同様の取り組みを実施したいという考えもある。学校教育の小・中連携が、生涯学習の一環として発展しようとしている取り組みを紹介する。