フリースクールの制度化
フリースクールなど小・中学校以外での学びを義務教育の制度に位置付けることが検討されている。超党派の議員連盟が、今秋の臨時国会への法案提出に向けて議論している。制度化は必要なのか。不登校の子どもをどう支えるか。フリースクール関係者と中学校の管理職に考えを聞いた。
CSの特別支援学校 地域との協働進む
中央教育審議会の二つの部会で検討が進む、今後のコミュニティ・スクール(CS)の在り方。報告書の素案では、現在CS指定が少ない幼稚園、高校、特別支援学校の特性を踏まえた在り方などが示された。今後、これらの学校種についても、指定校の拡充が求められる。児童・生徒の通学範囲が広いために「地域」の捉え方が難しく、本年度10校しか指定校がない特別支援学校に焦点を当て、2校の実践例からCSとしての在り方を探った。(2面参照)
磨く情報収集・分析・構想力
全国7会場で「教育行政トップリーダーセミナー」
兵庫教育大学
兵庫教育大学は本年度から、全国7会場で、市区町村教育長などを対象に「教育行政トップリーダーセミナー」を開催している。期間は各会場とも4日間で、前半は7、8月に実施し、後半は10月と来年1月に行う。民意を的確に捉え、成果を出せる変革型のリーダーを育成することが狙いだ。同大の日渡円教授は「教育長や教委幹部だけでなく、教育管理職にも役立つ内容だと自負している。資質・能力向上の場として役立ててほしい」と言う。
うちゅう保育園たんまちの「こくご」
横浜市
さまざまな家庭の子どもが通う保育園。幼児期の教育格差を解消し、小学校以降の学びにつなげてあげたいと願う保育者は多い。学校教育の「国語」とは一線を画す、早期教育や教え込みにならないよう、やさしく無理なく取り組む園での「こくご」を紹介する。
教科横断的に「情報活用の実践力」育成
木村 明憲 京都教育大学附属桃山小学校教諭
教科横断的に育成したい「情報活用の実践力」についてまとめた「学習支援カード」(パワーチェックカード)。京都教育大学附属桃山小学校(中比呂志校長、児童418人)の木村明憲教諭が作成したもので、自らが受け持つクラスの子どもたちには下敷き型のカードにして配布し、授業や家庭の自主学習に役立てている。「学習支援カード」を補完する意味合いで、学習活動例やノートの記述例などを紹介した「情報ハンドブック」の作成にも着手。学習意欲の向上などにつながっているという。
生徒が主体的に手順考える
理科で「実験計画シート」開発
都教委の委員会
全国学力・学習状況調査結果が先月公表された。このうち中学校理科の結果分析では「実験を計画することや考察することに課題がある」ことが分かった。平成24年度の全国調査でも、実験の計画を立てることについて課題が指摘されている。継続する課題をどう改善するか―。東京都教委は25年度、中学校理科研究開発委員会を発足させ、生徒が主体的に、学んだことを生かして実験計画を立てられる教材を開発した。このほど開かれた全国中学校理科教育研究会富山大会で、同委員会に所属していた教員らがその成果を発表した。
販売活動の名称を一新
「ホコノッコ・ファンクラブ」をよろしく!
茨城県立鉾田農業高校
農業生産高全国第2位を誇る茨城県の農業を支える人材の育成に取り組む同県立鉾田農業高校(佐藤さゆり校長、生徒188人)がこのほど、同校で栽培・収穫した農作物や加工品などを販売する活動の名称を「ホコノッコ・ファンクラブ」にリニューアルし、新たなスタートを切った。活動の場を校内から地元地域、県内へと広げ、学校と共に農業の魅力を幅広く伝えていきたいとしている。
「子ども大学」全国に広がる
学問の面白さに触れ
大学を会場としたり大学教員に講師を務めてもらったりして小学生らが学問の面白さを味わい、学校や塾などでの学びとは違った経験を積むなどする「子ども大学」が全国に広がりつつある。国際学力調査で不本意な結果が出たドイツでその対策として始まったもので、国内では埼玉県川越市内の団体が平成21年に始めてから同県内ではほぼ全ての市町村で開設。並行して茨城、神奈川、愛知、香川の各県などにも生まれた。住民の熱意、大学と教育行政の連携などが、こうした動きを支えている。